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熊本の引っ越し王・夏目漱石の旧居を引っ越しの参考にするために巡ってきた

肥後ジャーナル

熊本の引っ越し王・夏目漱石の旧居を引っ越しの参考にするために巡ってきた

引っ越しって大変ですよね。一度引っ越すとしばらく住むことになるので、立地にもこだわりたいところ。実は熊本には4年3カ月の間に6度も引っ越しをした男がいます。その名も夏目漱石。偉大なる引っ越し王の旧居をめぐることで引っ越しについて学べるのではないかと、夏目漱石の旧居巡りをしてきました。

引っ越しして後悔したくないときは夏目漱石に学べ

こんにちは、肥後ジャーナルの山田です。 最近、ある事情から引っ越しするのですが、立地ってかなり大事だと思うんですよ。交通の便が良いとか、お店が近いとか、日当たりとか色々考えるポイントがあって悩ましいですよね。誰かに意見聞きたいなぁと思っても同じ熊本で何度も引っ越ししている人なんてなかなか周りにいません。誰か熊本でたくさん引っ越ししている人…いた。

そう、この御人。夏目漱石。 熊本で暮らしていた4年3カ月の間に引っ越し、引っ越し、引っ越し、繰り返すつどに6度。 短期間で引っ越して、第6旧居に到るまで史跡として観光地を残すことになった引っ越し王です。 これだけ引っ越ししているのですから、毎回何かしら「駄目だここ!」となっていたはず。 つまり、夏目漱石の旧居を巡れば、「引っ越しで失敗するポイント」が学べるはず。といことで、引っ越し先を決める参考に夏目漱石の旧居跡を巡ってみることにしました。

まずは下通付近に住んでいたらしい

漱石が熊本に訪れたのは明治29年4月。最初は知り合いの家に居候しながら家を探したそうです。そうして、やってきたのは下通の光琳寺。高林寺通りのイメージ強いですが、銀座通りのホテルサンルートの入り口に記念碑があります。 5月の頭に新居として、この辺りで家を借りたそうですが、ボロすぎてすぐに近くの別の家を借りたそうです。 第1旧居は居候・ボロ家の後に住んだ光琳寺の家がそうだったようです。現在は跡形もありませんが、ホテルサンルート熊本の近くだったそう。 しかし、当時は目の前に墓があり妻・鏡子が嫌がり9月には次の家に引っ越したそうです。 ここで学んだ教訓は「墓地の近くは幽霊が出ると妻が嫌がる」です。引っ越しの際は注意したいですね。

第2旧居は合羽町…ってどこ

続いて訪れたのは坪井の八雲通と呼ばれる通り。 第2旧居は合羽町にあったとされますが、どこか分からず調べると今の坪井2丁目9番地辺りだそう。近くには公園とかありましたが、旧居はすでに残っていません。 初年度の9月下旬にはここに越してきたそうです。 しかしここの家は西南の役の後、急ごしらえで建てた家で使い勝手が悪い上に家賃も高かったらしくトドメに妻・鏡子が「下宿屋みたい」と嫌って、1年ほどした明治30年の9月頃に引っ越していったそうです。 ここの引っ越しポイントは「使い勝手悪いし家賃高い!そして下宿屋みたいな家は妻が嫌がった」です。やはり一緒に暮らす女性の意見は大切ですね。

第三旧居は大江村 現在は水前寺成趣園近くに移築

続いては、明治30年の9月から住んでいたとされる大江村の第三旧居。今の新屋敷です。 住所を頼りに行ってみると、サーパスが建っていました。漱石すごいとこ住んでた?…という訳ではなく、現在ここにあった第三旧居は水前寺成趣園の近くに移築されていて当時の姿を見ることができます。 立地も家賃も漱石、妻・鏡子ともにすごく気に入っていたそうですが、実は知り合いが留守にしていた間、家を借りてたので、半年後の明治31年3月に家主が戻ってくると共に退去せざるを得なくなったそう。 つまり「留守宅を借りると家主が帰ってきたときに出なきゃ行けなくなる」というのがポイント。長く住みたいのであれば、引っ越し先に留守宅は避けた方が良さそうですね。

第4旧居は藤崎八幡宮の近くの白川沿い

続いて移り住んだ先は、白川沿いの井川淵町。ちょうど藤崎八幡宮と明午橋の間くらいで川辺りに建った家だったそうです。 ここでは、精神的に不安的なった妻・鏡子が白川にて入水自殺を図ったそうで、漱石は心配し3カ月ちょっとで川から離れた家にしようと再度引っ越したそうです。「川に近い場所は危ない」ということでしょうか。

最も長く暮らした内坪井の家

そして第5旧居。内坪井町にあり夏目漱石記念館となっており、ゆかりの品々が展示してあります。残念ながら現在は工事のため休館中です。 ここでは、最も長い1年8カ月を過ごしたそうで、長女・筆子もここで生まれたそうです。それでも今の世の中賃貸って2年更新当たり前なので1度も更新せずに出ちゃうレベルなんですけど。さすが引っ越し王。 この内坪井旧居は、引っ越した理由は分かっていないそうです。

最後に暮らした北千反畑の第6旧居

そして、熊本で最後の3カ月を過ごしたとされる第6旧居。北千反畑町にあります。藤崎八幡宮の参道から子飼商店街に行く途中くらいです。ここは家主が頑張って漱石がいた当時の面影を維持しているそうですが、公開されていません。 引っ越しの理由はイギリスへの留学が決まったためで、熊本で暮らす最後の家となりました。

引っ越し王に学ぶ引っ越し先選びのポイント

ということで、夏目漱石の旧居を巡り、引っ越しの先選びのポイントを学びました。 今回の件で私が得るべき教訓は、「墓地の近くは幽霊がでると妻が嫌がる」(第1旧居)、「使い勝手悪いし家賃高い!そして下宿屋みたいな家は妻が嫌る」(第2旧居)、「留守宅を借りると家主が帰ってきたときに出なきゃ行けなくなる」(第3旧居)、「川に近い場所は危ない」(第4旧居)ということです。 つまり、墓地の近くではなく使い勝手がよく家賃も安い、そして下宿屋みたいではない家を、留守宅ではない状態で、川から離れた場所で借りることが大切そうです。 ちなみに、今回は熊本だけの引っ越しを見てきましたが、夏目漱石は生涯で30回近い引っ越しをしているそうです。そりゃ、熊本に来る前は松山にいたそうですし、その後はイギリスに留学してるんで、相当引っ越しはしてるんですけど、かなりの数ですよね。 みなさんも引っ越しの際には参考にしてみてくださいね。

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