菊地美香の土佐酒めぐり #01「司牡丹~船中八策・二割の麹が八割の味を決めるby浅野徹」
声優で俳優の菊地美香が高知の地酒・土佐酒の魅力を紹介する『菊地美香の土佐酒めぐり』。
土佐酒アドバイザーの資格を持っている美香さん(勉強中の初心者アドバイザー)が、高知県内に19ある酒蔵を巡りながら、土佐酒について勉強していきます。
今回は司牡丹酒造で「高知では辛口のお酒が好まれる理由」を学びます。
※2026年4月取材
※掲載している内容は取材当時のものです
※記載している金額は税込金額になります
『高知で一番創業が古い酒蔵・司牡丹酒造』
ということで、美香さんが今回やってきたのは高知市内から車で西へ約1時間の場所にある佐川町。
自然豊かでどこか懐かしい雰囲気のある町。白壁の街並みが美しい!
朝の連続ドラマで一躍全国的に有名になった植物分類学者・牧野富太郎博士の出身地としても知られています。
出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」
そんな佐川の町の中心部にあるのが、司牡丹酒造。
案内してくれるのは社長の竹村昭彦さんです。
時代を感じる、おもむきのある酒蔵。実は司牡丹は高知県内で一番歴史のある酒蔵。
というのも、創業は慶長8年(1603年)。徳川家康が江戸に幕府を開いた年で今から400年以上前なんです。
土佐藩初代藩主・山内一豊に従って土佐に入国した武将・深尾重良の命により、御酒屋として酒造りを開始したのが始まりとされています。
酒造りは終わっていましたが、貯蔵室を見せてもらうことに。江戸時代の名残りもある、貴重な建物です。
※事前予約で見学可能
ひんやりとした貯蔵室にはたくさんのタンクが。
驚くのはその大きさ!貯蔵量はなんと9000リットル!
一升瓶で5000本相当になるそうです。
司牡丹の年間の出荷本数は一升瓶に換算すると70万本ほど。高知県内外だけでなく、今や海外にも「酒」の魅力を発信しています。
そして昔ながらの木桶の貯蔵樽も展示されていました。
酒樽としての役目を終えると、醤油や味噌の専門店にまわされて醤油樽・味噌樽として利用されていたそうです!
『なぜ高知のお酒は辛口が多い!?』
続いて案内してもらったのは「司牡丹・酒ギャラリーほてい」。
日本酒の他、焼酎やリキュールなど司牡丹が手がけるお酒が100種類ほど販売されています!
司牡丹の酒づくりの特徴は基本「辛口」。
実は高知の地酒は「辛口」が多い!その理由や背景を竹村社長に教えてもらいました!
“辛口の酒とは”
まず教えてもらったのが辛口の定義。
実は誤解している方も多いそうですが、辛口=スパイシーという意味ではありません。「辛口=糖分が少ない」という意味なんです。糖分が少ないから、飲んだ後にスッと切れて、料理の味を邪魔しないのが特徴。
“高知の食文化”
高知は海・山・川の旬の食材がすぐ手に入り、素材の鮮度を活かす「切るだけ、焼くだけ」といったシンプルな料理が多い。カツオのタタキに代表されるように、酸味(酢)を効かせた料理も多いんです。
高知の酒は、アミノ酸が少なく、酸がしっかりしている辛口。雑味が少なく飲みごたえがあるのが特徴。
“高知の県民性”
さらに、高知県民は量を飲む県民性があります。古くは『土佐日記』の時代から、1000年以上前から酒を飲んでいた記録もあります。
つまり、食文化と県民性、両方に合う形として、辛口の酒が進化してきたということなんです。
『司牡丹の定番の一本・船中八策』
そんな司牡丹を代表する、定番の一本を竹村社長に教えてもらいました。
それが「船中八策」。
船中八策…日本酒度+8前後の超辛口でありながら、滑らかな旨味と抜群のキレを持つ純米酒
「料理を美味しく、下から支えてくれるお酒で新鮮魚介、特に刺身の旨さを引き立てる」そう。
ただ「船中八策」はこちらのギャラリーでの販売はないんです。全国の「日本名門酒会」という会に入っている地酒専門店のオリジナル商品!司牡丹のすぐ近くでは「まきのさんの道の駅・佐川」で販売されています。
今回特別に店内で試飲させてもらいました。
「船中八策」は美香さんが高知で最初に出会った大好きな日本酒!
「料理の旨味を引き立てる食中酒」として最適。刺身など魚料理など和食全般によく合います。
海外では牡蠣などにも合わせられているそうですよ。
『挑戦の一本・二割の麹が八割の味を決めるby浅野徹」
定番商品に続いてもう一つ紹介してもらったのが
「二割の麹が八割の味を決めるby浅野徹」。
杜氏の浅野徹氏の名を冠した「新時代の辛口」の純米酒。
長い名前が特徴ですが、酒造りにおいて全体の2割しか使わない「麹米」をしっかり磨くことで、香りの高い美味しいお酒ができるという意味なんだそう。
こちらは少しフルーティーな香りが特徴!ワイングラスで飲むのにもオススメ。
竹村社長のおすすめマリアージュはカルパッチョ、そして香りとの組み合わせで「生ハムメロン」にもバッチリ合うそうです。
最後に竹村社長に土佐酒の魅力を聞いてみました!
竹村社長
「一言で言うと『日本一全体のレベルが高い』こと。現在19の蔵がありますが、それぞれ個性がバラバラ。辛口だけでなく、技術力の高さゆえにフルーティーで甘いお酒も非常に高いクオリティで作っています」
知れば知るほど、面白い土佐酒の魅力!
皆さんもぜひ、佐川町の趣ある街並みと美味しいお酒を楽しみに遊びに行ってみてください!
『地元グルメとのペアリングを楽しむ』
さらに、佐川町の名店「大正軒」で、うな重とお酒のペアリングを堪能しました。
うな重 × 仁淀ブルー(純米酒)
『うな重(上)』(4,180円)<上 4,180円・並 2,970円>
香ばしくふっくらしたうなぎに、日本一の清流・仁淀川の伏流水を使った「仁淀ブルー」を合わせます。
■美香さん
「お酒がうなぎの脂をスッと流してくれて、また一口食べたくなる……。まさに無限ループです!」
【大正軒】
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1543
●営業時間・・昼 午前11:30~午後2:30 / 夜 午後5:00~午後7:30
●定休日・・・基本毎週日曜日
●電話番号・・0889-22-0031
そして食後のデザートを求めて「旧浜口家住宅」へ。
地乳(じちち)アイス × 雨音(AMAOTO)
『地乳あいす』(300円)
デザートには、佐川町の「地乳アイス」に、声優の小野大輔さんプロデュースのお酒「雨音」を合わせて。
■美香さん
「まろやかな雨音と、さっぱりしたアイスの組み合わせは最高。日本酒が苦手な方でもハマると思います!」
※旧浜口家住宅の邸内でお酒を飲むことはできません※
【旧浜口家住宅】
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1472−1
●営業時間・・午前9:00~午後5:00
●定休日・・・毎週月曜日
●電話番号・・0889-20-9500
『司牡丹の施設情報』
【司牡丹酒造】
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1299
●電話番号・・0889-22-1211
●公式HP・・・https://www.tsukasabotan.co.jp/
【司牡丹・酒ギャラリーほてい】
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1299
●営業時間・・午前9:30~午後4:30(午後1:00~午後1:45はお昼休み)
●電話番号・・0889-22-1211
●公式HP・・・https://www.tsukasabotan.co.jp/hotei/hotei.html