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これを逃すと次は1100年後【レモン彗星】肉眼でも見えるのは地球最接近後の10/25から! 同時期のオリオン座流星群との共演は…? ねらい目やポイントを詳細解説

nan-nan 富山の情報

これを逃すと次は1100年後【レモン彗星】肉眼でも見えるのは地球最接近後の10/25から! 同時期のオリオン座流星群との共演は…? ねらい目やポイントを詳細解説

秋は空気が澄んで、月や星が一層輝いて見える季節です。暑すぎず、寒すぎず、夜空を見上げて天体観測するにも気持ちがいいですよね。

 

天体ファンの間で2025年の大きな話題となっているのが、レモン彗星。滅多に見られない彗星で、地球に最接近するのは日本時間の10月21日午前10時ごろ。そして、同じころにはオリオン座流星群も見やすい時期となります。

 

ということは、レモン彗星とオリオン座流星群の共演も見られる? かと思いきや、そんなに簡単ではないんだとか…。

国立天文台に、観察のポイントや狙いの時期を詳しく教えてもらいました。

レモン彗星とは?

画像提供:撮影:富山市科学博物館

紫金山・アトラス彗星が全国各地で観測され、話題になったのがちょうど1年前。2024年秋のことでした。

 

2025年に話題になっているのが、「レモン彗星」。

これを逃すと次に見られるのは1100年も待たないといけないというレア度から、天体ファンの間で注目されています。

名前の由来は?

それにしても、「レモン彗星」って覚えやすいネーミングですよね。

 

レモン色に輝くの?

それともレモンの形をしているの?

…なんて想像がふくらみますが、実は「レモン」の由来は発見した天文台の名前。

 

アメリカアリゾナ州にあるレモン山天文台(Mount Lemmon Observatory)で、2025年1月3日に発見された新彗星が「レモン彗星」。

つまり、発見されたのがとても最近っていうわけ。

 

この発見後、さかのぼって調べてみると、2024年11月12日の観測画像に写っていたことも確認されているんだとか。

見逃したら、次に見られるのは約1100年後!?

レモン彗星の現在の公転周期は約1300年以上と計算されています。

 

国立天文台の計算では、前回は西暦678年12月(1347年前)に太陽に接近していて、次回はおよそ1142年後の西暦3178年2月に太陽に再接近する見込みです。

 

つまり、“一生に一度”どころか、長い歴史の中で考えてみても、レモン彗星を見られる人は限られています。とってもラッキーなこの機会、見逃す手はありませんね。

 

ちなみに、前回の接近から2025年までの期間(1347年)と次に接近するまでの期間(1142年)が異なるのは、木星などの惑星に近づくことによってその引力の影響で公転の軌道が変化するから。この引力の影響を「摂動」と呼び、国立天文台の計算結果もこの摂動を考慮しています。また、レモン彗星のように公転周期の長い彗星は、少々ガスやチリの放出が増えただけで数年の周期のズレにつながるため、この計算や予測も概略の数値になるんだそう。

レモン彗星の最接近は21日 見やすいのは25日から

地球に最接近するのは10月21日の午前10時ごろ

彗星は、さまざまな成分を含んだ氷と砂つぶのようなチリが混じった、半径 数km~数十kmほどの天体で、地球やほかの惑星と同じように太陽の周りを周っています。

 

太陽に近づいた時、彗星を構成する氷などが気化して、尾のように見えるため、ほうき星とも呼ばれます。

画像提供:撮影:富山市科学博物館

レモン彗星が太陽に最も近づく(近日点通過)のは11月8日で、その距離は0.53au(約7900万km)。地球に最も近づくのはこれよりも少し早く、10月21日(日本時間10時ごろ)で、距離は0.60au(約8900万km)まで近づきます。

10月25日~11月4日ごろは肉眼でも見られるかも

レモン彗星に限らず、彗星は日々移動しています。また、地球の自転による日周運動もあるため、見える方角や位置は、日時によって変わっていきます。

 

日本付近から見やすくなるのは、10月中旬以降。夕方の空で観察できるようになります。

 

空が暗くなってきてレモン彗星が見え始めてから、その後、地平線に沈むまで。最も条件よく見られそうなのが、日の入り1時間後の前後です

また、方角は西のやや低い空を見てください。

東京の星空

たとえば、10月25日(土)の場合、富山の日の入り時刻は17:02なので、日の入り1時間後の18:02ごろということ。この日は西の空22度あたりを探すとよいでしょう。

 

さらに、彗星が最も明るくなるのは、10月25日~11月4日ごろと予想され、このころには肉眼でも見える可能性があります。

ただし、今回のレモン彗星のように低い空に見える星の場合、もやや地上の光の影響を受けやすく、3等ほどの明るさでも肉眼で見るのは厳しい可能性があります。その場合は、双眼鏡を使うと見やすくなるので、まず双眼鏡で探してみましょう。双眼鏡でしっかり星を見つけたあと、肉眼で見えるかどうか確認するのがオススメです。

 

彗星の明るさの予想は難しく、この先の彗星の動向次第では予想される明るさが変わることもあるそうです。

オリオン座流星群との共演は… あるの?

画像提供:富山市科学博物館

一方、この時期に見られる流星群として知られるのが、オリオン座流星群。

 

冬を代表する星座のオリオン座から流れ星が四方八方に飛び出してくるように見えることから、こう呼ばれています。

 

2025年は条件がよければ1時間に5~10個程度見られるそう。数分で諦めたりしないで、暗いところで目をならしながらじっくりと観察するのが流星群を見るコツです。

オリオン座流星群のピークは10月21日。だけど…

というわけで、気になるのがレモン彗星とオリオン座流星群との競演。

 

オリオン座流星群の一般的な出現時期は10月2日〜11月7日ですが、2025年のピーク予想は10月21日。夜22時ごろから流れ星が見られるようになり、放射点が高くなる真夜中過ぎからが観察に適していそう。

 

レモン彗星が観察できるのは日の入りから1時間後ということなので、共演はちょっと難しそうですね。

 

そのまま空を眺めながら、秋の夜長を楽しむのがよさそうです。


【富山市科学博物館】
住所 富山県富山市西中野町1丁目8-31
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)

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