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「僕自身も新しい何かに挑戦したい」FC琉球・金鍾成監督の一問一答

HUB沖縄

 サッカーJ3のFC琉球が11日、2024年シーズンに向けて始動した。率いるのは2016年から3シーズン琉球を率いて18年にJ2昇格を果たし、昨年9月に再びクラブに舞い戻った金鍾成監督(キン・ジョンソン、59歳)だ。昨シーズン5年ぶりにJ3に戦いの場を戻し、20チーム中17位と低迷した琉球に再び攻撃的サッカーを植え付け、J2再昇格に導けるか。注目される。

 11日のトレーニング後、メディアの取材に応じた金監督の一問一答を紹介する。

「J3で満足している選手はいない」

ーーー2月の開幕に向けてどう準備をしていくか。

 「選手の補強を含め、スタートは120%ぐらいクラブがしっかり準備してくれた。ただ準備をするのは当たり前で、他の19チームも同じように準備してくると思うので、開幕でその違いがどれだけ出てくるかが大事。あと中盤、終盤に1年を通してやり切れる気持ちとか、少しの違いで結果が変わってくると思うので、最後のゴールを見続けるということが大事だと思います」

ーーーどんな目標を設定しているか。

 「もう優勝だけですね。選手たちの顔を見ていると、本当にそこを目指して集まってると思います。中にはそこ(優勝)を目指して残留を決めてくれた選手もいる。そこは全くぶれてないですね」

施設2階には選手たちを鼓舞する横断幕が掲げられていた

ーーー選手たちにどんなシーズンを送ってほしいか。

 「J3というステージで満足してる選手はいないので、シーズンが終わった時、彼らがいろんな所に引っ張られていくということを選手自身が求めるべきだと思います。チームの順位と選手のキャリアアップはイコールの関係にあります。去年、琉球からJ2に行った選手は田口潤人だけなんですけど、やはり17位のチームだと選手も目立たない。各選手が個人としてキャリアップを目指し、選手全員が同じ方向を向く。結果、チームが勝ち、優勝できる。ベテラン選手も含め、『またこれからスタートなんだ』という思いでやることが、チームに貢献することだと思います」

ーーー若い選手も増えたが、どういうチームを目指していくか。

 「チームはどこかで大きく入れ替わるタイミングがあると思うけど、それがまさしく今年の琉球です。『自分が活躍するんだ』というギスギスした空気もチームとしては必要だと思ってるので、競争をしてほしい。その辺はやりながら、チームの形が見えてくると思います」

ーーー改めて意気込みを。

 「優勝するために、いかに選手たちが前向きに、思い切ってトレーニングとゲームをするのかが大事です。そういう気持ちにさせることが監督としての仕事だと思ってます。戦術面も含め、まわりのスタッフと同じ方向に向かっていきたいと思います」

「関わる選手を重要視した補強」

トレーニングに汗を流す選手たち

ーーー120%の補強という言葉が出たが、どのあたりを評価しているのか。

 「自分の力を引き出してもらうためにまわりと関わる、まわりの力を引き出すために関わる、という選手が獲得できました。関わり合うことで『1+1=2』ではなく、3にも4にも5にもなる可能性がある。そこを重要視した補強です」

ーーー増谷幸祐と鈴木順也は自身が率いた鳥取から加入した選手。彼らの特徴は。

 「守備では1対1でしっかり対応でき、攻撃に関してはボールを持てる選手です。後ろでしっかりボールを持ってくれると、あまり前の方で受けに来なくて済む。後ろでボールを動かして作ることで、前の選手は相手の嫌な所で待てる。そういう形を作っていきたいです」

ーーー去年はよく平松昇が下がってボールを受けていた。

 「状況によってはそういう形もあるけど、理想としてはそこに落ちない方がいい。平松もゴール前まで行ってシュートを打てる選手なので。できるだけ後ろで落ち着けば、中盤から前の選手に運べる。去年で言うと阿部拓馬が下りざるを得ない状況があった。ああいう形は思わしくない。より前に人をかけれるような感じが理想だと思っています」

「『がむしゃらに来るな』と思われるチームに」

ーーー昨シーズンの課題はどこで感じていたか。

 「できるだけ前に人数をかけたいという攻撃の形はありますし、守備にしてももう少し行くとこで行かないといけない。ボールに行くときの全体のパワーも大事。1試合のゲームを通して、うまくいかない時は当たり前のようにあるけど、その時に負け試合を引き分けに持っていくとか、引き分けの試合を勝ちに持っていくとか、勝ち試合を完全に物にするというゲームをしないと優勝は難しい。勝てるチームを作るためには、やっぱりマインドも重要になってくると思います」

ーーー昨季の最終戦で「トレーニングは2倍、3倍しないと」と言っていた。

 「そうですね。ただそれは時間だけでなく、意識も含めてどういうふうにトレーニングに挑むのかが大事です。いかにトレーニングの密度を上げていくか。練習を組む側と選手が一体にならないといけない。選手たちに『必要だな』『やらなきゃいけないんだな』と思わせる作業からですね」

ーーー29名中20人が25歳以下。若返りは意図したものか。

 「いや、そうではないですね。自分がいけると思った選手に声を掛けた結果です。日本は年の事を言いがちですけど、あんまり気にしてないですね」

ーーー自身はチームをJ3優勝、J2昇格に導いたことがある。優勝のために必要なことは何か。

 「(あの時の経験は)全く参考にならないです。選手が違うし、まわりも違う。だからこそやり続けるしかない。勝ち方なんて誰も知らないので。負ける時もあるけど、そういう時に選手も含めてどう気持ちが弱くならないように自分を奮い立たせるか。選手たちと一緒に厳しいところを乗り越えた時、最後にチームがいいゴールを切れると思っています」

ーーー向かっていく姿勢を求めるということか。

 「そうですね。猪突猛進みたいな。もうまわりは何も見えない、もうそこしか見えないという。相手から見て『琉球は向かってくるな』『がむしゃらに来るな』って思われるチームであるべき。常にチャレンジャーですね。自分たちのサッカーとか、自分に対する挑戦。僕自身も新しい何かに挑戦していかなければいけないと思っています」

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