現代の恋愛には「人を見抜く力」が不可欠？ 前半と後半の「落差」がすごい漫画がSNSで話題【作者に聞く】
「恋は盲目」な女性の恋愛を描いた完全描きおろし漫画『世界一素敵な彼氏』。作者は、SNSで10万いいね！ を獲得するほどの話題作となった『先輩は綺麗な人だった』の理系女ちゃん（@rikejo_chan）さん。執筆の背景について、お話を伺いました。
■「世界一幸せ」な恋愛に隠された真実とは
主人公の美咲は、今までろくでもない男性ばかりと付き合ってきた中小企業のOL。ある時、まるで「王子様」のような理想の男性・真斗と出会い、幸せな日々に浸るのですが...。
幸福な生活のなかで生じた違和感。美咲はそれでも「世界で一番幸せ」だと自分に言い聞かせながら、関係を続けます。
ところが後半に入ると、そんな恋愛に隠された衝撃の事実が明らかに。美咲の男友達の目線から、実は美咲が結婚詐欺に遭っており、多額の借金を背負うことになってしまったことが語られます。
■現代社会の恋愛は「騙されるリスク」が付き物？
ーー "恋は盲目"に陥ってしまった女性を描いています。この題材を選んだ理由やもとにしたエピソード等があれば教えてください。
「人を見抜く力」をつけることは、生きていく上で大事なのにも関わらず身につけるのがとても難しい能力の一つだと思います。マッチングアプリを使うことも一般的になり、接点のほとんどない人と付き合う場合も少なくないでしょう。そこで、結婚という人生の岐路に立っている主人公を題材にすることで、読者に「人と付き合う上でのリスク」をよりリアルに感じてもらえればと考えています。
前半では幸せいっぱいな女性の恋愛模様が描かれ、後半では第三者の視点から残酷な現実が突きつけられる本作。恋愛は人を幸せにする一方、不幸のどん底に陥れるものでもあります。本作は、誰もがそのリスクと隣り合わせであるという現実を教えてくれているのかもしれません。