【たつの】「酒粕うどん たぐち」濃厚な酒粕スープが染みわたる!名物うどんで心も体もほっこり温まって
武家屋敷や白壁の土蔵など、城下町の面影が今も残るたつの城下町。その中心にある龍野城からすぐの、静かな住宅街にあるのが「酒粕うどん たぐち」です。名物は、地元の酒粕や手延べうどんを使った『酒粕うどん』。濃厚なスープとつるりと喉を通る細うどんは、一度食べるとまた食べに訪れたくなる味わいです。明るい店主とお母さんが作り出すほっこりと温かい雰囲気も魅力。観光や散策の途中にふらりと立ち寄って。
・「酒粕うどん たぐち」
歴史的な街並みが今も色濃く残るたつの城下町。龍野城の西門へと続く坂道を登る途中の細い脇道に、ひっそりと佇むのが「酒粕うどん たぐち」です。創業から約20年、酒粕や手延べうどんを使った『酒粕うどん』を提供し続けています。
「ようこそ」と書かれた温かみのある暖簾が目印。玄関先に焚かれたお香が優しく出迎えてくれます。
格子戸を開けると、木目が美しい一枚板のカウンター席が配され、どこか凛とした清潔感ただよう空間が広がっています。テーブル席も二席ありますが、おすすめはカウンター席。店主自ら選び抜いた数々の調度品や書を眺めたり、店主との会話に花を咲かせるのも楽しみの一つです。
店を営むのは、“まあるい笑顔“という言葉がピッタリな店主とそのお母さん。前職で腰痛を患い、復帰は難しいとされた店主が、入院中のベッドで思いついたのが、地元の酒粕と麺を使ったオリジナルうどんだったそう。全く違う畑に飛び込むその行動力に驚かされます。
その後さまざまな縁が重なり、この場所で第二の人生をスタートしてから約20年。変わらない味と温かいもてなしで、多くの常連に愛され続けています。
・体の芯まで温まる『酒粕うどん』
『酒粕うどん』1,870円
メニューは、『酒粕うどん』『豆乳チーズ入り酒粕うどん』『カレー入り酒粕うどん』の3種類。どれもメインのうどんに十六穀米と副菜2品、デザートとコーヒーがセットになっています。
同店を初めて訪れるならまず注文したいのが『酒粕うどん』。開店から20年以上愛され続けている店の看板商品です。毎朝丁寧にとる昆布だしに合わせるのは、姫路市安富町で明治17年から続く老舗「下村酒造」の酒粕『奥播磨』。無添加にこだわり、昔ながらの手法で搾る酒粕は、風味豊かでクセがないまろやかな味わいが特徴です。
酒粕のほかに味噌や生姜、ハチミツを加えたスープは、素材それぞれの存在感を残しながら主張しすぎることがなく、バランスが絶妙。手延べうどんのツルツルとした細麺にスープがよく絡み、濃厚で奥深い味わいが口いっぱいに広がります。
煮詰めたスープと卵で作る炒り卵と、擦り黒ゴマを絡めて召し上がれ。
定食に付いてくる週替わりの副菜は、旬の食材を使ったものや季節の料理が並びます。取材日は味噌田楽や卯の花、ヒジキの煮物などがお目見え。どれも優しい味付けで、丁寧な仕事ぶりが伺えるものばかりです。
麺を食べ終わった後は、セットのご飯をスープに入れていただくのが正解。最後の一滴まで余すことなく味わえるだけでなく、十六穀米のプチプチとした食感と、叩き梅の酸味が加わり、麺とはまた違った楽しみ方ができます。
『豆乳チーズ入り酒粕うどん』1,980円
女性客に大人気の『豆乳チーズ入り酒粕うどん』は、『酒粕うどん』のスープをベースに、ナチュラルチーズと豆乳をプラス。実は「豆乳は苦手」という店主が選ぶ豆乳は、あっさりめのものを使用しているので食べやすく、豆乳が苦手な人にこそおすすめしたい一品です。
チーズのコクと豆乳のクリーミーさが加わったスープは、一口食べたらやみつきになること間違いなしです。和と洋の食材が織りなす濃厚なコラボレーションを一度ご賞味あれ。
・食後は甘味とコーヒーでクールダウン
アツアツのうどんで体がポッカポカになったら、食後のデザートでクールダウンを。食事が終わると、水羊羹と冷たい抹茶が運ばれてきます。お腹いっぱいになっても、甘いものは別腹。つるりとした水羊羹と、冷たい抹茶が後口をサッパリとさせてくれます。
締めくくりは、鉄瓶で沸かしたお湯で淹(い)れるコーヒー。鉄瓶で沸かすお湯はまろやかになると言われ、その水で淹れるコーヒーは雑味がなく、角のない後口に。そのまろやかな味わいはぜひブラックで確かめて。
同店のほかにも会員制ラウンジを経営し、ソムリエや、はたまた画家の顔をもつ店主。聞けば聞くほど引き込まれる人柄も同店の魅力の一つです。ゆっくりと時間がながれる空間で、会話を楽しみながら大人のランチタイムを過ごしませんか?
■詳細情報
■DATA
酒粕うどん たぐち
所在地
兵庫県たつの市龍野町上霞城3
電話番号
0791-62-3988
営業時間
11:00~13:45(L.O.13:00)