【泥ノ田犬彦さんの「君と宇宙を歩くために②」】黒はんぺん入りおでん
静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、4月発表の「マンガ大賞2024」で大賞に選ばれた泥ノ田犬彦さん(静岡県出身)の「君と宇宙を歩くために」(講談社)の第2巻。
「底辺高校のヤンキー」小林と、物事の同時処理が苦手で日常の行動をメモ化している転校生宇野。出会いが互いの行動を変容させる。第2巻では、部活動の天体観測やテスト勉強を経て、互いの「すごさ」を認識し合う。巻末のおまけ漫画に、駄菓子屋で黒はんぺんが入ったおでんをつつく場面。作者の「静岡魂」を感じ取った。もしや、彼らが通う高校は県内に所在するのか。小林のバイト同僚の名字が「望月」なのもニヤリとさせられる。(は)