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老舗パン屋のDNAを受け継ぐ、秋葉区の「ベーカリーちよまる」。

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老舗パン屋のDNAを受け継ぐ、秋葉区の「ベーカリーちよまる」。

かつて新潟市下町(しもまち)にあった老舗パン屋「千代田ベーカリー」。残念ながら2005年に店を閉めてしまいましたが、息子さんが秋葉区で「ベーカリーちよまる」をオープンし、人気商品の「あんかつ」を復活させ、新しい味とともに販売しています。今回はオーナーの笹川さんに、お店やパンのこだわりについて聞いてきました。

ベーカリーちよまる

笹川 隆 Takashi Sasagawa

新潟市中央区生まれ。東京銀座のパン屋で2年半修行した後、新潟に戻って家業の「千代田ベーカリー」でパンづくりに励む。2005年に「千代田ベーカリー」が閉店したため、2008年に新潟市秋葉区で「ベーカリーちよまる」をオープン。美味しいものが大好きで食べ歩きが趣味。

時代と合わなくなり閉店した老舗パン屋。

——笹川さんは新潟市の老舗パン屋「千代田ベーカリー」の息子さんなんですよね。「千代田ベーカリー」っていつ頃からやっていたんですか?

笹川さん:うちの親父はその昔三井物産に勤めていたんだけど、太平洋戦争に敗戦した後、「これからはパン屋の時代」と言って上司と一緒にパン屋を始めたんです。昭和26年頃に「千代田ベーカリー」として独立して、それからいろいろと商売を広げていったんですよね。

——商売を広げるって例えばどんなことを?

笹川さん:昼休みの学校でパンを売ったり、スーパーへの卸売をやったり……。支店もいくつか作ったんですよ。

——やり手だったんですね。でもどうして店を閉めることになったんですか?

笹川さん:お店のスタイルが今の時代と合わなくなっていったんですよね。学校での販売にしたって、以前は土曜が半日授業だったからよく売れていたのに、完全週休二日になってしまったからね。その上、病気ひとつしなかった親父が体調を崩したので、思いきって店を畳むことにしたんですよ。

「パン屋になれ」といわれて育った少年時代。

——笹川さんは最初からパン屋さんになろうと思っていたんですか?

笹川さん:俺は子どもの頃から親父に「パン屋になれ」と言われて育ったんです。小遣いをくれるときですら「いいか。パン屋になるんだぞ」って言われていました(笑)。だから当然、自分もパン屋になるつもりでいましたよ。

——じゃあ学校を出た後はどこかでパンの勉強をしたんですか?

笹川さん:東京の銀座にあったパン屋で修行しました。「資生堂パーラー」にもパンを納めているような、かなり進んでいるパン屋で、世界各国のパンを作っていたんだよね。まだ日本ではフランスパンが流行り始めたばかりだった頃に、クロワッサンを作っていたもんね。そこで覚えたクロワッサンを新潟に戻って「千代田ベーカリー」で出してみたら「これは何?」なんて聞かれてばっかりでした(笑)

——かなり最先端をいっていたお店だったんですね。そのお店での修行は厳しかったですか?

笹川さん:いえ、俺は学生時代ソフトテニス部で上下関係を叩き込まれていたから、先輩の様子を見ながら、何を求めているのか察することができたんですよね。 だから先輩にはとても可愛がってもらえたんです。

「街の美味しい洋食屋」のようなパン屋を目指す。

——「ベーカリーちよまる」を始めるときに「千代田ベーカリー」の名前を使おうとは思わなかったんですか?

笹川さん:あれは親父が始めた店だから、最初はまったく違う名前にしようと思っていたんです。でも馴染みのある「千代田ベーカリー」から「ちよ」だけとって「ちよまる」にしました。俺は最近よくある横文字の店名があんまり好きじゃないんです。みんなに親しまれて、子どもにも覚えてもらえるような名前にしようと思ったんですよ。「ちよまる」だったら子どもでも覚えられるじゃないですか。

——なるほど。でも「千代田ベーカリー」の常連さんには気づかれにくいですよね。

笹川さん:そうですねぇ……。でもオープンして間もなくテレビの情報番組で紹介してもらったことがあって、それから「千代田ベーカリー」のときの常連さん達から「いつから始めたの?」とか「どこでやってるの?」といった連絡をいただけるようになりました。今でも週末になると中央区から買いにきてくれますよ。本当にありがたいですね。

——常連さん達もうれしかったんじゃないでしょうか。でも、どうして中央区じゃなくて秋葉区で?

笹川さん:なかなか周囲にパン屋のない場所がなかったんですよ。ここの大家さんはこの地域の地主で、街の活性化には飲食店が必要だと考えて探していたんです。だからお店を建てるときも、かなり協力してもらうことができました。

——それはラッキーでしたね。「こんなお店にしたい」っていうコンセプトみたいなものはあったんですか?

笹川さん:「街の美味しい洋食屋」みたいなパン屋にしたいと思いました。けっして高級じゃないんだけど、美味しい洋食屋さんみたいな店。子どもからお年寄りまで、誰もが気軽に美味しいパンを買える店を目指してきたんです。俺は必要以上に値段の高いパンって好きじゃないから、値段相応のパンを作るようにしています。

「千代田ベーカリー」から受け継いだ人気商品。

——こちらでは「千代田ベーカリー」の人気商品「あんかつ」を売っているんですよね。

笹川さん:今は「あんフライ」という名前で売っています。当時は「あんかつ」っていう名前で、あんパンを油で揚げたものだったんだけど、その名前だとトンカツが入っているパンと勘違いされるんですよ(笑)。だから「あんフライ」に名前を変えました。でも味は当時のままです。当時のファンが今でも買ってくれる人気商品ですね。

——当時の人気商品が食べられるのって、ファンにとってはうれしいですよね。それじゃあ「ちよまる」としてのおすすめ商品は?

笹川さん:いろんな種類があるデニッシュですね。うちのデニッシュは生地がサクサクしているのが特徴なんです。一番人気のりんごをはじめ、くるみ、いも、レモン、ピーチと、種類が多いんですよ。ピーチは自分で食べても美味しいと思うから、売れ残ると喜んで自分で食べてますね(笑)

——(笑)。最後に、今後はどんなふうにお店を続けていきたいと思っていますか?

笹川さん:まあ、飽きられないように新しいパンにチャレンジしていきたいですね。あとは変わらず、地域の皆さんに喜んでもらえるようなお店を続けていけたらと思っています。

ベーカリーちよまる

新潟県新潟市秋葉区あおば通1-8-28

0250-25-7434

8:00-19:00

火曜休

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