すぐ塩素系漂白剤は使わない!「カビ」にやってはいけない“3つのNG”「知らなかった…」
お掃除スペシャリスト(クリンネスト1級)の三木ちなです。家で発生する汚れの中でも、特に厄介な「カビ」。間違った方法で対処すると、カビを除去するどころか繁殖する恐れがあります。ここでは、リスクが高い「カビのNGな掃除方法」についてご紹介します。
NGその1.カビをドライヤーで温める
ダニとは違い、乾燥したカビは熱を加えれば死滅するというものではありません。高熱は苦手な弱点ではあるものの、カラカラに乾燥したカビは熱に耐性があります。
120℃以上の熱風をかけても死滅しないだけでなく、ドライヤーの温風でカビの胞子が飛び散ってしまうんです。カビを退治するどころか、カビの種をばらまいてしまいます。
乾燥したカビにドライヤーを当てるのはリスクしかありませんので、絶対にやめましょう。
NGその2.掃除機で吸う
汚れと一緒にカビを掃除機で吸い取れば効率よく取り除けそうですが、これも間違い。掃除機についている排気口から、吸い込んだカビの胞子が空気中に放出されるリスクがあります。
カビの胞子が部屋に飛び散れば、家中のいたるところにカビが繁殖する可能性があるんです。また、掃除機自体もカビが充満するため、お手入れが必要になります。
カビを掃除機で吸いこんでも根本的な対策にはなりませんので、掃除機をかけて対処するのは避けた方が無難です。
NGその3.すぐ塩素系カビ取り剤に頼る
カビが生えているのを見つけたら、「繁殖する前にどうにかしなきゃ」と焦るもの。「カビ=塩素系洗剤」という印象が強いため、とりあえず洗剤で落とせば大丈夫な気もします。
しかし、塩素系漂白剤は強いパワーを持つ洗剤であり、仕上げの水洗いが必須です。素材によっては水で洗い流せなかったり、カビと一緒に素材が傷んだりするリスクがあるため、安易に使うのはおすすめできません。
カビ退治においては、掃除箇所や素材に合う方法で掃除することが大切。アルコールや次亜塩素酸を用いれば、仕上げの水洗いは不要です。塩素系・酸素系は色素まで落としますが、アルコールと次亜塩素酸は脱色する力がなく、ダメージを抑えてカビ取りできます。
カビ取り剤によってメリット・デメリットがありますので、塩素系洗剤だけにこだわらず、適切なカビ取り剤を選びましょう。
カビは正しい方法で駆除しよう
掃除方法を間違うと、カビがなくなるどころか今まで以上に増殖します。焦って除去するのは避け、掃除箇所や素材に合う正しいやり方でしっかり取り除きましょう。
三木ちな/お掃除クリンネスト1級、整理収納アドバイザー1級、節約生活スペシャリスト、歴20年業スーマニア