セ・リーグ球団別週間MVP 巨人・岡本和真が逆転Vへスパート態勢、DeNAオースティンも打線牽引
7年連続30本塁打へあと9、通算1000安打へあと26の岡本和真
先週のセ・リーグは雨天中止が多く、試合数をあまり消化できなかった。そんな中、2位・巨人が3勝1敗、首位・広島が3勝2敗で一度は順位が入れ替わるなど上位2チームが激しく争っている。逆に3位・阪神は1勝3敗で2位・巨人に5差をつけられた。
SPAIAでは8月27日から9月1日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップのwRAA4.7をマークしたのは巨人・岡本和真だ。27日のヤクルト戦で21号ソロを含む2安打、28日は3安打猛打賞を記録するなど15打数7安打の打率.467。優勝争いの真っ只中で4番が存在感を示している。
7年連続30本塁打まであと9本。残り24試合しかないことを考えると厳しい状況だが、主砲が爆発すればチームの勝敗に直結する可能性が高い。通算1000安打にもあと26本に迫っており、ラストスパートが期待される。
攻守で貢献する広島・矢野雅哉、中日・細川成也は2年連続20発へあと3
DeNAは2試合しか消化できなかったが2つとも勝ち、勝率5割に復帰した。打線ではオースティンが7打数4安打で本塁打1本、二塁打2本、wRAA3.0と好調だ。特に28日の阪神戦では村上頌樹から22号決勝アーチ。8月は打率.321、7本塁打の活躍で、クライマックスシリーズ進出へ打線を牽引している。
首位・広島は亜細亜大から入団4年目の矢野雅哉がチームトップのwRAA2.4だった。31日のヤクルト戦で1号ソロ、9月1日に2号3ランと2試合連発するなど15打数5安打、2本塁打、5打点。今季の開幕戦は小園海斗が守っていたショートのポジションに定着しており、攻守でチームに貢献している。
2勝1敗の中日は細川成也がwRAA2.1でチームトップ。29日の広島戦では17号2ランを含む2安打を放つなど12打数5安打の打率.417をマークした。残り試合でなんとか2年連続の20発はクリアしたい。
阪神・森下翔太は好調キープ、ヤクルト・サンタナは首位打者へ視界良好
阪神は森下翔太が好調をキープ。9月1日の巨人戦が無安打で、連続試合安打は「9」でストップしたものの、14打数4安打1四球でwRAA1.7だった。8月は打率.315、4本塁打、19打点をマーク。2年目のスラッガーが躍動している。
8月25日から5連敗中のヤクルトはサンタナがwRAA1.3でチームトップ。14打数4安打3四球とコンスタントに結果を残しており、打率.311で首位打者を視界に捉えている。
優勝争い、CS争い、タイトル争いはいよいよ佳境を迎える。9月戦線の活躍はチーム成績だけでなく、自身の来季契約にも影響を及ぼすだけに最後の追い込みが肝心だ。週間MVPに輝いた選手たちの活躍が期待される。
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記事:SPAIA編集部