犬にストレスを与える『生活習慣』3つ 愛犬が不快になる理由と飼い主が工夫できる改善策とは
️犬にストレスを与えている生活習慣
犬たちにはなるべく安心して暮らしてもらいたいものですが、飼い主側のちょっとした習慣が犬たちに大きなストレスを与えてしまっていることがあります。
ではどのような習慣が問題となりやすいのでしょうか。
1.お腹を空かせた状態を続けること
昔のしつけでは飼い犬は一日一食で飼育するようにとしていたものもありますが、現在では成犬の場合一日二食とすることが多い様です。
しかし成長期の子犬や老齢期、持病のある犬、あるいはアクティブで活動的な犬の場合はこの限りではなく、ライフステージによって回数や食事の内容には配慮が必要です。
一般的な成犬の場合は食事を一日二回与えますが、犬たちは食べることが大好きなので朝晩の食事の前には相当にお腹が減っている状態です。
この空腹な状態でしつけトレーニングをすることは犬たちにとってはストレスが大きいと言えます。
食事前に「マテ」を教えるため、かなり長い時間待たせたりしていることはありませんか?
犬たちはお腹が減ってお腹が減って仕方がないのに、大好きなご飯を目の前にして涎が垂れるまで待たされるというのは大きなストレスになります。食べることに執着してしまい、食糞や誤飲を誘発する危険もあります。
しかし焦ってがっつかないように、あるいは誤飲の防止などのため、スワレ、マテの練習は必要です。必要最低限の時間待てたらOKという気持ちで、ご飯はあまり待たせないであげると良いでしょう。
2.大きな音を聞かせること
犬たちに指示を出す際ははっきりした声を出すことは大切です。
しかし必要以上に大きな声を出して注意を向けさせようとしたり、いうことを聞かないからといって大きな音を出して威嚇することは、犬たちにとってとても大きなストレスになります。
私たち人間でも、大声で怒鳴られたり近くで物を投げ壊すような音が聞こえるのはいやなものですよね。自分に向かって投げられる声が強く、威嚇するようなものであれば犬たちが人間を怖がって避けてしまうようになるかもしれません。
また、家庭内で大きな声を出して喧嘩をしたりするのも、犬にとっては強いストレスになります。
犬たちは穏やかに過ごすことが好きです。叱る際などなるべく短い単語で毅然とした声を出す必要がありますが、大声で怒鳴ってしまうと声に対する恐怖や不安が高まるだけなので注意が必要です。
また、ドッグランや他の犬との触れ合いでも、大きな声で吠えられることは犬にとってとても怖いことです。飼い主の側はそういう場につれていく際には犬の様子をよく観察し、嫌がっていたら無理強いをしないことも大切です。
3.急激に環境を変化させること
仕事の都合で引っ越しをする、家族が増えたので模様替えをする、など犬達の飼育環境を変化させざるを得ないことも、長い人生では起こりうることです。しかし犬達は安定している環境を変える事を好みません。
飼い主側は新しい環境に心機一転ですっきりすることもあるでしょう。しかし犬達は室内の模様替えをするだけでもいつもとちがうことに不安を感じ、それがストレスになってしまうこともあるようです。
特に犬が眠る場所やハウスの場所を変えるなどする場合は注意しましょう。お気に入りの毛布や慣れたニオイする物を必ず用意してあげたり、一気に取り替えることをせずに徐々に慣らしてあげるなど配慮してあげましょう。
️まとめ
日々の生活の中で犬達に強いストレスを与えると、それをうまく発散できない場合は心身に不調をきたす危険もあります。
犬達の様子をよく観察し、落ち着きがないな、あまりリラックスしていないなと思った時はその原因をよく考えてみましょう。飼い主が良かれと思って行っている習慣のなかにも、犬達にとってあまり好ましくないなという習慣があるかもしれません。
(獣医師監修:葛野宗)