今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・川口沼】
立春を過ぎたが厳しい寒さが続き、どこの釣り場からも悲鳴が聞こえてくる。そんな中、注目したい釣り場が千葉県旭市にある川口沼だ。数こそ出ないものの良型地ベラが口を使い、厳寒期とは思えぬ熱い釣りが楽しめる。巣離れ前の正念場、イガイ(地元の方言で「デカい」)のを狙いに川口沼へ急ごう。
川口沼の概況
千葉県旭市の西部に位置する周囲400mほどのかんがい用ため池。周辺に川や沼がないことから昭和2年に造られた。古くからフナやコイ、ウナギなどが生息し良型地ベラも釣れることで知られていたが、東日本大震災の被害に遭い多くの魚が浮いてしまった。
池は一時壊滅状態に陥ったが、同好会の地道な放流活動で復活。かつてほどの魚影はないが、冬期でもウキが動くようになり釣り人も戻ってきている。今期の放流は300kg。放流直後は新ベラフィーバーに湧いたが、年明け以降は地ベラがメイン。現況は数こそ狙えないものの出れば良型で、時には40cm超も出没している。特筆するのはラグビーボールのような肉厚ボディの良型美ベラで、一度釣ったら病み付きになること間違いなしだ。
池の周囲は公園化されていて池を囲むように遊歩道が作られている。四季折々の樹木が植えられ、駐車場・水洗トイレ・遊具施設を完備。観光スポットの九十九里浜も近いので、ドライブがてらの釣行もお勧めだ。
ポイント
池の中央の西側に架かる橋を境に本湖・川筋に分かれる。冬期は深場となる本湖がメイン。
北岸・大カーブ
最深部を控えており年間を通して釣り人が入る1級ポイント。とくに数人並べる出っ張り付近は水通しも良く魚を独占でき、北西の季節風も背負えることから人気だ。水深は2本半~3本。
北岸・北ワンド
ワンド内は西寄りの風に強くとくに西側を背にする東向きは人気だ。ワンド内に寄るにつれ浅くなる。水深は2本弱~2本半。
北東端・水上デッキ
魚の好む障害物となるため魚影の濃いポイント。アタリがほしい時は橋の影を狙う。水深は2本半。
東・南側
季節風をまともに受けるので、冬期は狙う人が少ない。南東端のトイレ前や水門の周辺、南岸のポンプ小屋周辺に実績あり。水深は2本~2本強。
川筋
野地エリアとなり、アシが生い茂り雰囲気は抜群。全体的に浅く水深は1本~1本半。主に乗っ込み期のポイントだが魚影が濃くなってきているため、今でも狙う価値はありそう。手前は掛かり(消波ブロックの隙間)があるため、竿は12尺以上を出したほうが無難。
釣り方とエサ
この時期は底釣りオンリー。魚は沖に着いているので、竿は15~21尺と長めが有利。常連の多くが16~18尺を振っている。厳寒期でもジャミがアタってくるので、エサはグルテンセットか両グルダンゴ。とくにグルダンゴは効果的で、グルテンとダンゴをマーブル状に混ぜ合わせ、ウキの動きを見ながら合体比率を調整する。グルテンの量が多いとアタリが増え、ダンゴの量が多いとアタリは減る傾向にある。
グルテンセットでスタートし、アタリが出てきたらバラケとグルテンをドッキングしてグルダンゴにするのも面白い。
道糸1~1.2号。ハリス0.5~0.6号でハリス長は長くても50cmまで。ハリは軸がしっかりしているダンゴ鈎4~6号。ウキはボディ10cm以上の底釣りタイプで視認性を重視したい。
なお同池は手前から沖にかけて緩やかなカケアガリになっているので底ダテは慎重に。風流れが出たらドボンやハリスオモリで対応しよう。
<週刊へらニュースAPC・中村直樹/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年2月14日号に掲載された記事を再編集したものになります。