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【川崎市高津区】都市型データセンター 高架下利用へ、実証実験 次世代デジタルの展開へ

タウンニュース

設置するデータセンター(イメージ)

 東急(株)、東急電鉄(株)、東急建設(株)と、市内にも拠点を持つイッツ・コミュニケーションズ(株)の4社は、6月より鉄道高架下を活用した「都市型データセンター」の導入を検討するための実証実験を開始する。将来的に身近な次世代デジタル基盤として、高津区民などの生活利便性の実現へとつなげていくことが主な狙い。

 現在、生成AIなどの普及により、低遅延かつ高信頼なデータ処理基盤のニーズが高まっている。データを蓄積するためのサーバーを設置する従来の大規模データセンターは郊外に設置されることが多かったが、通信の遅延を抑えるためにはデータ需要が集中する都市部に小規模な設備を分散配置することが重要とされている。

高津区に与える影響

 今回の実証実験では、冷却装置や電源設備を専用の箱(モジュール)に収めたものを高津区内などをはしる大井町線の高架下に「モジュール型小規模データセンター」として設置する。小型であるため、限られたスペースに設置できる点も特徴となる。

 東急線の利用者および沿線住民にとっても、この取り組みは将来の生活利便性に直結していく。

 東急線沿線にはすでに敷設されている大容量光ファイバーネットワークがある。これを直接活用することで、将来的には高津区内を含む沿線全体で、より低遅延で安定したデジタルサービスを享受できる基盤が整い、通信環境を安定させると同時に高度化を進めることができるという。

 またデジタル都市基盤の構築を通じて沿線の魅力と付加価値を高めることで、利便性を求める現役世代などの人口誘致にも貢献することを目指す。リアルとデジタルを融合させた次世代のまちづくりにより、多様なステークホルダーに新たな価値を提供し社会課題の解決へとつなげるていく方針を打ち出している。

過酷な環境への技術

 鉄道の高架下は、電車の走行による振動や騒音など、精密機器であるサーバーには厳しい環境。実証実験では、サーバーに対する影響に加え、機械を収める箱の遮音・断熱・免振・冷却性能について測定を行い、実現の可能性を検証する。実証実験にあたっては、日本の優れた産業技術を組み合わせ、都市部における新たなインフラ形態の確立を目指す。

 各社の役割は、東急建設が技術開発、東急が実証実験の全体調整、東急電鉄が鉄道高架下施設の提供、イッツ・コミュニケーションズは光ファイバー網の提供とネットワーク環境の構築を担う。この実証実験の結果をもとに、今後は沿線全体へのデータセンター設置を視野に入れ、デジタル都市基盤の構築を加速させる。実証実験に向けて担当者は「住民の足元である『高架下』から日本のデジタル社会を支える新たな挑戦になる」などと話している。

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