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二分脊椎症の20歳女性 母親の妊娠中に葉酸摂取を勧めなかった医師を訴え賠償金を勝ち取る(英)

Techinsight

病と向き合いながらも馬術競技でキャリアを築いてきた女性(画像は『New York Post 2021年12月1日付「Woman who sued mom’s doctor claiming she never should have been born wins millions」(evie.toombes/Instagram)』のスクリーンショット)

先天性疾患である二分脊椎症を持って生まれてきたイギリスの女性。時には24時間管に繋がれた状態で過ごすこともあり、その費用や心的負担は想像を超える。20歳になった女性は、母親が妊娠中に二分脊椎症を防ぐ葉酸摂取を医師から勧められなかったとして、当時の担当医に損害賠償を求める裁判を起こしていた。そしてこのたび、女性が勝訴したという驚きの結果を『The Sun』などが伝えている。

英リンカンシャー州スケッグネス出身のイーヴィー・トゥームズさん(Evie Toombes、20)は、二分脊椎症を持って生まれてきた。これは脊椎の奇形により、その中にある脊髄に機能障害が発生する疾患である。

脊髄は多くの神経が通る重要な器官であり、症状は下肢や知覚の麻痺、排泄障害など多岐にわたる。人によって車いすが必須な場合や排泄障害のみ残るなど様々だが、生涯にわたって症状が続くことに変わりはない。

二分脊椎症を患いながらもイーヴィーさんは馬術競技の一種である障害飛越で、障がい者や健常者と切磋琢磨しながらそのキャリアを築いてきた。

写真を見ると元気そうにも見えるイーヴィーさんだが、二分脊椎症により脚、膀胱、腸の神経に影響が出ているという。そのため脚のリハビリを毎日3時間行い、夜眠る時は筋肉の衰えを抑制するために専用の器具を装着する。

また3歳の時から自分でカテーテルを使って排尿を行っており、8歳の時からは約3~5時間かかる腸内洗浄を自ら行っている。食事制限があるため腸管栄養により食事を補っており、時には丸一日管に繋がれていることもあるという。

幼い頃よりそのような日常が当たり前だったイーヴィーさんだったが、成長するにつれてこれらのケアが著しく負担に感じるようになった。そしてある時、母親のキャロラインさん(Caroline、50)が妊娠当時、担当医だったフィリップ・ミシェル医師(Philip Mitchell)から二分脊椎症の予防に効果があると言われる葉酸摂取を勧められなかったことを知る。

そしてイーヴィーさんは、フィリップ医師が妊娠前からの摂取が重要な葉酸サプリメントを勧めなかったことを理由に「不当な妊娠だった」として損害賠償を求めて裁判を起こしたのだ。

イーヴィーさんは「母に二分脊椎症のリスクを最小限にするために葉酸摂取が必要であると話していれば、母は妊娠を先延ばしにしていたはずで、二分脊椎症の私が生まれてくるはなかった」と話し、フィリップ医師の落ち度であると主張している。

先月に行われた裁判では、2001年2月にキャロラインさんが第1子を産むことに関してフィリップ医師に相談していたことが明らかにされた。キャロラインさんは自身が幼い時に両親を亡くしていたことから「家族を持つということは重要な決断だった」と証言した。

フィリップ医師との話し合いの中で葉酸摂取についても触れたが、二分脊椎症の予防における葉酸の重要性を知らされなかったという。キャロラインさんは「フィリップ医師は私に『以前から良い食生活を送っていれば、葉酸を摂取する必要はない』と言われました。葉酸の重要性を知っていたら、妊娠を遅らせたはずです」と述べた。

イーヴィーさんとキャロラインさんの主張に対し、フィリップ医師は「母親が良い食事を摂っていて葉酸の数値も良いのであれば、サプリメントはそれほど重要ではないことを伝えました。ですが『必要ではない』とは言っていません」と一部否定しながらも“妥当なアドバイス”であったと主張している。

今月1日、ロンドン高等裁判所にてロザリンド・コー裁判官(Rosalind Coe)は双方の主張を受けて「正しいアドバイスを受けていれば妊娠を遅らせることができ、その結果健常な子が生まれていたはず」と見解を述べ、フィリップ医師に対して賠償金の支払いを命じた。

イーヴィーさんの弁護人は「まだ計算されていませんが生涯にわたって必要とされるケアの費用が考慮されるため、賠償金は相当な額になることは間違いありません」と明かしている。

画像は『New York Post 2021年12月1日付「Woman who sued mom’s doctor claiming she never should have been born wins millions」(evie.toombes/Instagram)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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