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蜷川実花が挑む過去最大の展覧会 すべての新作は各分野のプロと共創

セブツー

写真家・映画監督の蜷川実花は、作家として過去最大スケールの展覧会「蜷川実花展 Eternity in a Moment  瞬きの中の永遠」を開催する。本展は、蜷川実花単独ではなく、クリエイティブチーム「エイム(EiM:Eternity in a Moment)」として挑むもので、光彩色の世界観が特徴の体験型展覧会となっている。会期は、12月5日から2024年2月25日までで、会場は虎ノ門ヒルズ ステーションタワー内の「トウキョウ ノード(TOKYO NODE)」。

本展は、会場である「トウキョウ ノード」の開館記念企画として開催される。「トウキョウ ノード」は、今年10月6日にオープンした虎ノ門ヒルズ ステーションタワー高層部に位置する情報発信拠点。「NODE(結節点)」の名をもつ本施設は、多様な文化やクリエイション、ビジネスをつなぎ合わせ、虎ノ門から東京、さらには世界へと情報を発信していくことを目指している。イベントホール、ギャラリーだけでなく、レストランやプールなど多くの施設を有している。

本展で展示される作品は、すべてが新作・撮り下ろしで、本展のために制作した映像インスタレーション・写真、立体展示などで構成された14作品が一堂に会する。映像インスタレーションは、CGを用いずに現実を切り取った「リアル」な被写体で制作しており、日常の中にある幻想的な美しさを表現している。また、作品ごとに異なるチームメンバーと共創しているため、すべてが展覧会の目玉作品となる。個展であれば主作品となるレベル感でありながら、展覧会として互いに連携してひとつの体験に仕上げられた。チームメンバーには、建築、音楽、舞台美術など各分野のプロフェッショナルらがいる。

さらに、地上から200メートル超えの高さにある「トウキョウ ノード」でしか見られないアート体験ができる本展は巡回が不可。各展示作品は、総面積約1500平方メートル、天井高さ最高15メートルに至るギャラリースペースに合わせて制作されており、他施設では実現できない作品体験となっている。また、外光や窓から見下ろす東京の風景も作品の一部に取り入れることで、訪れるたびに異なる表情を楽しむことができる設計となっている。

会期中はデザイナーとコラボしたアパレルや、会場限定のオリジナルグッズを販売するポップアップショップも登場する。

蜷川実花は、写真を中心として、映画、映像、空間インスタレーションも多く手掛けている。映画『ヘルタースケルター』(2012)や映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)など長編映画を5作監督。また、Netflixでもオリジナルドラマ『FOLLOWERS』を監督した。クリエイティブチーム「エイム」は、蜷川実花、データサイエンティストの宮田裕章、セットデザイナーのEnzoらで結成されたクリエイティブチームで、プロジェクトごとに多様なチームを編成する。「エイム」が大切にしていることは、日常の中にある一瞬の中から普遍性を見出し、人々を未来とつなぐこと。何気ない日常の景色でも、少し見方を変えるだけで、異なる美しさや情感に出会う。

本展について「エイム」は、「今回の展示で用いる映像に共通するのが、『日常の延長で撮影された全て現実の景色であること』です。これにより未知なる景色でありながら、懐かしさを感じるような心象風景とつながり、鑑賞体験を結びます。皆さんと体験を共につくる中で、本展が未来へつながる新しい場になることを私達は願っています」とコメントしている。

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