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片岡愛之助&今井翼が3度目の共演『GOEMON 石川五右衛門』製作発表!コロナ禍仕様の新演出

エンタステージ

十月花形歌舞伎『GOEMON 石川五右衛門』製作発表が8月24日(火)に東京都内で行われ、片岡愛之助と今井翼、作・演出の水口一夫が登壇した。本作は、2011年に徳島県・大阪国際美術館「システィーナ歌舞伎」で初演され、大きな話題を呼んだ作品。伝説の大盗賊・石川五右衛門が実は赤毛でスペインの血を引いていた・・・という奇抜な「If」の設定とスタイリッシュな演出で注目された。

今回の公演では、初演から主人公・石川五右衛門を務める愛之助に加え、本場スペインでもフラメンコ修行の経験がある今井、これまでも出演を重ねてきた中村壱太郎、中村種之助、上村吉弥、そして五右衛門の仇・豊臣秀吉を演じる中村鴈治郎が物語を盛り上げる。

愛之助は、現在の新型コロナウイルスの状況を鑑みて「こういう世の中なので、舞台を開けさせていただくことは大丈夫なのだろうかしっかり話し合いました。そして、いろいろな感染対策をとらせていただいております。安心安全でございますので、安心して観に来てくださいませ」と説明し、「この五右衛門は、初めて歌舞伎をご覧になられる方にも分かりやすく作っております。そして、普段から歌舞伎をご覧になっている方にも(楽しめるよう)いろいろなお芝居のパロディが入っているので、見つけていただけると思います。細心の注意を払いながら千秋楽まで駆け抜けていきたいと思っております」と本作への思いを語った。

また、五右衛門の父・神父カルデロンと五右衛門の修行仲間であった霧隠才蔵の二役を務める今井は、これが同作3度目の出演。「今回は、また新たなものを、この時代に愛情や人と人とのつながりであったりという、より見てくださる方のエネルギーとなる作品にしていくということがテーマとしてあります。僕自身のカロデロンという役はもちろん、才蔵という役を通してまた歌舞伎のお芝居をさせていただきますので、皆さんのお胸をお借りして、また新しい景色が見られるように一生懸命務めさせていただきたいと思っております」と意気込んだ。

前回公演で初めて歌舞伎のお芝居に挑戦したが、「毎回(ステージに上がるのが)怖かった」という今井。前回公演では、客席の歌舞伎ファンが「歌舞伎の台詞の七五調に合わせて拍子を打ちながら、僕が言う台詞を聞きいている姿が目に入って・・・、怖いと感じたことが印象深かったです(笑)。皆さん、目も耳も肥えていますから」と苦笑いで明かした。しかしながら、今井にとっては「大好きな愛之助や吉弥さんと一緒に芝居ができるというのは日本人としての喜びがすごくあります」と本作への思いは強く、「僕も、僕を応援してくださっているファンの方も、歌舞伎のファンの方々と並んで公演を観られるという新しい時間をいただいています。歌舞伎を観にこられるファンの方にも応えられるようにというほどの余裕はまだないですが、きちんとしたお芝居ができるよう一生懸命準備をしたいと思います」と力を込めた。

これまでの公演で仲を深めてきた愛之助と今井。共演を重ねることで発見したお互いの新たな一面を聞かれた愛之助は「少し前ですが、たまたま同じ美容室に通っていて、僕が入る前に翼くんがきてたことがあって…なんとお手紙を置いていってくれたんです。なかなか今手紙って少ないですよね。熱い想いをすごく感じて、嬉しかったです」と今井とのエピソードを披露。今井は「『お先に失礼します』というシンプルな内容のものでしたが、好きな方にはお手紙を書くことを大事にしたいので、当時はそうしていました」と振り返っていた。

これまで5回の再演を繰り返してきた本作だが、水口は「和とのコラボ」と「客席との一体感」をコンセプトとして作り上げたきた。それゆえ、コロナ前の公演では客席を演者が走り回ったり、芝居をしたりと会場全体を使った演出がなされてきた。しかし、今回は客席を使った演出が難しいことから、水口は「新しい姿の五右衛門を作り上げてみました」と言い、「愛之助さん、翼さんと相談して、本来の上方歌舞伎の五右衛門を目指し、人の心や情を押し出していくお芝居にしていきたいと思います」と新演出で臨む。

愛之助は、「これからどう変わっていくかもまだ分からない部分もありますが、より歌舞伎味あふれる作品にはなると思います。そういう意味でも楽しみにしていただければ」とアピール。

今井は「 こういう状況で舞台に立てるありがたみや、生きていられることなどの尊さを感じる時代だと思います。表現者はお客さまの前で表現できることで生かされると思っていますので、いろいろな対策をしながら、思い切ってやらせていただければと思います」と思いを寄せた。

十月花形歌舞伎『GOEMON 石川五右衛門』は、10月5日(火)から10月27日(水)まで大阪松竹座にて上演される。

(取材・文・撮影/嶋田真己)


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