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「ぜひ色んなクマたちに会ってあげてほしいです」──「ユリ熊嵐展 -10th anniversary-」が開催! 幾原邦彦監督が銀子やるる、紅羽たちに託した物語とは【フォトレポート&インタビュー】

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

2015年1月から放送されたTVアニメ『ユリ熊嵐』。その10周年を記念するイベント「ユリ熊嵐展 -10th anniversary-」が、2026年2月6日(金)~2月15日(日)の期間デザインフェスタギャラリー原宿 EAST1 階で開催中となっています。

『ユリ熊嵐』は『少女革命ウテナ』や『輪るピングドラム』をはじめとする幾原邦彦監督が手がけた作品のひとつ。今回のイベントでは、その制作や設定の資料や原画を実際に見ることができました。

本稿では、その開催前日に行われたプレス向け内覧のフォトレポートをお届けします。そして、その同日に会場を訪れられていた幾原監督からのコメントを頂戴していますので、あわせてご紹介します。

 

【写真】「ユリ熊嵐展」フォトレポート&幾原邦彦インタビュー

幾原監督による企画段階の資料も!

会場となっているデザインフェスタギャラリー原宿に到着すると、まずは今回のイベントのための百合城銀子、百合ヶ咲るる、椿輝紅羽の描き下ろしビジュアルが出迎えてくれます。

場内に入ると、まずは今回の展示に際する幾原監督からのご挨拶を見ることができます。“透明な嵐”や“私はスキをあきらめない!”といった作品を彩ったワードをここで今一度思い出しつつ、その後の展示をチェックしてみるといいかもしれません。

そのすぐそばでは、オープニングや当時の新番組予告が上映されていました。また、ところどころでクマ警報を思い出させるタペストリーや、百合の花で飾られたコーナーが用意されており、この空間を訪れるだけでも『ユリ熊嵐』の世界観に浸れることでしょう。

また、入口に入ってすぐの机付近にはメッセージボードが用意してあり、来場の記念にメッセージやイラストを書き残すことができます。

そのメッセージボード近辺のショーケースや壁面では、今回は撮影できなかった幾原監督による本作の企画段階の資料が展示されていました。初期段階の資料から見える、作品が形作られていく様子も必見です!

会場の各所にはクマたちのアクリルパネルが隠れているので、ぜひ探してみてください。

また、銀子、るる、紅羽の等身大パネルとは記念撮影も可能。来場の記念に一緒に撮影してみてはいかがでしょうか。

全12話からいくつかのシーンをピックアップした振り返りコーナーも存在しています。

ボンジュール鈴木さんによるオープニング主題歌「あの森で待ってる」の映像や各話を象徴する名場面の絵コンテと完成した状態の場面カットを比較して見られるほか、その下のショーケースでは該当シーンの原画展示も。

そのほかには、作中に登場する絵本「月の娘と森の娘」のコーナーや、今回の物販で販売される幾原監督の複製サインが入った「88グラフ」の展示コーナーも。

「88グラフ」は様々なアーティストやイラストレーターのグッズを扱うオンラインストア・EDITION88が、独自に開発した混合版画技法を活用したアートの表現方法とのこと。サイトでサンプルを見るだけではわからない部分が購入する前に確認できるので、購入前にこのアイテムをチェックしに足を運ぶというのもいいでしょう。

一部エリアはキャラクターたちの設定資料が日替わりで展示されるといった試みもあるので、会期中は一度ならず何度でも会場に足を運んでみてください。なお、入場は無料とのこと。

物販コーナーではクリアファイルやアクリルスタンドといった定番のグッズが購入できるので、来場の記念に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

「激しい感情の中でもおそらく反語的に良いような気がしたんです」

――今回の展示の開催経緯と見どころをお願いします。

幾原:10周年なので展示会をやれないかと考えていたところに、たまたまお話をいただきました。パイロットフィルムや企画書が展示されているのですが、おそらく完成した作品とはかなり違うキャラクターが書いてあるのでレアだと思います。

――昨年は「ユリ熊嵐10周年記念Live『あの熊で待ってる』」が開催されました。10年経った今でもファンの方たちの熱量を感じることはありますか?

幾原:作品を覚えてくれている人がいて、こんなにも好きだと言ってくれるひとたちがいるんだと実感してありがたく思いました。自分ではちょっと怖くて作品を見られなかったりするのですが、愛すべきキャラクターたちが良かったのかなと思っています。

――入口のご挨拶で、本作は色々な気付きがあった作品だと述べられていました。

幾原:やってみるまでわからないことがいっぱいあって、この話って一体なんだろうなということは、作りながら気付くことがあります。全編が見どころではあるのですが、10年経った今の方が案外視聴者の方に届くものはあるのかなって気がしています。

――10年経った今だからこそ語れる制作時のエピソードなどはありますか?

幾原:制作はもう全部が大変でした。自分では上手く言葉にできないのですが、やっぱり「スキを諦めない」というのが自分の中でも言葉として凄く残っています。これも作っていく中で出てきた言葉で、激しい感情の中でもおそらく反語的に良いような気がしたんです。

おそらくもっと楽しいものが求められていたと思うのですが、作ってみたら意外にハードな話なんですよね。でも結果としてそのギャップが僕は好きなので、とてもハードな話なんだけど愛しいものがある……みたいなことが表現できて良かったかなと思っています。

――そんな制作当時に、監督は銀子やるる、紅羽たちにどんな物語を託していたのでしょうか?

幾原:多分、友達の話がやりたかったんだと思っています。ずっとそれをやりたいと思っていて、この作品もそうなんだろうなと。絶対に相容れない世界で生きている者たちが友達になる、それがどういうことだろうというのがやりたかった。

――ありがとうございます。最後に開催を楽しみにしているファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

幾原:ぜひ色んなクマたちに会ってあげてほしいです。

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