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宝生流と鷺流の能楽イベント 5月26日に野田神社能楽堂で

サンデー山口

「萩藩の能楽 宝生・鷺」

 「萩藩の能楽 宝生・鷺」が、5月26日(火)午後6時から、野田神社能楽堂(山口市天花1)で開かれる。2024年8月に続く2回目の開催となる。

 

 江戸時代の長州藩(萩藩)では、能のシテ方には宝生流と喜多流が、狂言方には大蔵流と鷺流が召し抱えられていた。この催しは「江戸時代にここ山口で華やかに演じられていた宝生流と鷺流の共演を通じて、能と狂言(能楽)への興味を持ってもらい、親しんでほしい」との目的で開かれる。同会によると、「宝生座(宝生流)」は1483年(文明15年)に大内氏館に滞在して、能を演じたとの記録もあるという。

 

 当日は、東京を中心に活動する宝生流シテ方の當山淳司、佐野玄宜、金井賢郎、藤井秋雅の4人が来山。さらに、囃子(はやし)方の平野史夏(藤田流笛方)、清水和音(大倉流小鼓方)、佃良太郎(高安流大鼓方)、澤田晃良(観世流太鼓方)の4人も出演する。一方、山口鷺流狂言保存会からは、山口県指定無形文化財技術保持者の米本太郎さんが舞台に上がる。演目のハイライトを、見どころや楽器、道具などの解説付きで演じる予定だ。

 

 前売り券は、一般3000円で、YCAM、山口市民会館、C・S赤れんがで購入できる。フォームでの予約も可能。当日券は3500円で、大学生以下は入場無料だ。問い合わせは、同会の新保秀子さん(TEL090-6412-8047)へ。

 

 江戸時代に家元制度を取っていた狂言方は、大蔵流と鷺流に和泉流を加えた3流派があった。だが、明治維新による幕府瓦解(がかい)のあおりを受けて、鷺流だけが途絶えてしまった。

 

 山口に現在伝わる鷺流狂言は、長州藩お抱えだった狂言方・春日庄作(しゅんにちしょうさく)が始祖。江戸時代末期に活躍した彼は、明治期には厚狭郡(現宇部市)で農業に従事していた。だが、1886年(明治19年)に野田神社の上棟式が行われた際、神事能に招かれて狂言方として出演。それが縁で、山口・本圀寺(道場門前)に移り、趣味として習いにきた人々に狂言を教えるようになった。これが、現在の山口鷺流狂言の始まりだ。そして、町の人々が相互に稽古をつける「伝習会」によって、鷺流は受け継がれていった。

 

 ところが、大正期には春日の直弟子もいなくなり、急速に衰退。それを憂えた有志が、1954年(昭和29年)に「山口鷺流狂言保存会」を結成した。1967年(昭和42年)には山口県指定無形文化財の第1号にも指定されている。

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