小学生の英語、どこまでできればOK?【小学生の基礎英語 居村啓子先生】
小学生の英語、どうサポートする? 悩みに答えます
お子さんが小学校で学ぶ英語について、保護者がどのようにサポートしていくのがよいか戸惑っていませんか?
「小学生の基礎英語」では小キソを親子で聞いてくださっている保護者のお悩みに、番組講師の居村啓子先生がお答えします!
今回は「小学生の基礎英語」6月号より、「保護者モヤモヤ相談室」の第三回をお届けします。
答えてくれる人
居村啓子
ドイツ・ハンブルク生まれ。小学校時代をニューヨークで過ごす。上智大学大学院(博士後期課程)修了。言語学博士。立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育センター嘱託講師を経て、拓殖大学外国語学部教授。専門は応用言語学、早期英語教育。研究テーマは「子どもがチャンク(かたまり)で習得した英語表現がその後どのように分解されるか」。『英語で日本を紹介しよう』(ポプラ社)の監修、『「Welcome to Tokyo」Elementary』(東京都教育委員会)の英語監修などもつとめる。
【今月のモヤモヤ】
小学校のうちに英語の読み書きができるようにならないとダメでしょうか?
小学校の間に「アルファベットの読み書きに加え、600~700語程度の語彙を学ぶ」と聞きましたが、中学校に進学するまでに到達できるのか心配です。中学校では英語の読み書きができる前提で授業が進むのでしょうか?
POINT 1
小学生のうちに英単語600 ~ 700 語の読み書きができるようになる必要はありません。小学校での英語の目標は、コミュニケーションのための基礎作りです。
学習指導要領による小学校「外国語科」の目標は、「外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を育成することを目指す」とされています。
一定数の英単語を読み書きできるようにすることが、目標ではありません。あくまでも、英語でのコミュニケーションを図る基礎作りが目標ですし、中心にあるのは音声です。
POINT 2
まずはアルファベットを読める・書けるように。それから音声に慣れ親しんだ語句や表現を読んだり、書き写したりできることを目指しましょう。
小学校のうちに押さえておきたいのは、アルファベットの音と文字をしっかり結びつけて覚えることです。アルファベットのそれぞれの形を見分け、「A」「B」といった文字の名称を読めるようにし、それぞれの大文字・小文字が正しく書けるようになることを目指します。さらに、アルファベットの音を認識できるよう促します。
小学校ではつづりをしっかりと覚えることまでは行いません。音声ですでに覚えている簡単な語句を、イラストなどの手がかりから意味を推測する、語順に注意しながら書き写す、例文をもとにして簡単な英語を書くといった活動が中心です。読み書きの体系的な学習は中学校で改めて行います。
小学校は、中学校に向けて英語の音声に慣れ親しむ時期です。音声→意味→文字の順番で学習することを忘れないようにしましょう。
ワンポイント・アドバイス
英語の文字をなぞったり、書き写したりするときは、ただ書くだけでなく、音声を聞いたり、声に出して発音しながら行うのがコツです。テキストのドリルに取り組むときも、ぜひ意識してみてください。
「保護者モヤモヤ相談室」では、お子さんの英語学習にまつわるお悩みをみんなで共有しあって、居村先生からアドバイスをいただきます。もっと楽しく家庭での英語学習を進めていくためのヒントが見つかるといいですね!
■「小学生の基礎英語」2026年6月号より