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【キングス詳報】第4Qで失速、崖っぷちに ファイナル第1戦、宇都宮に61-80

HUB沖縄

ゴール下でシュートを放つジャック・クーリー(©B.LEAGUE)

 プロバスケットボールBリーグ1部のファイナル第1戦が28日、東京体育館で行われ、琉球ゴールデンキングス(西地区1位)が宇都宮ブレックス(東地区4位)に61-80(1Q=19-18、2Q =16-20、3Q=21-16、4Q=5-26)で敗れた。リードチェンジが11回に及ぶ接戦だったが、最終第4クオーター(Q)で一気に突き放された。2戦先勝方式のため、キングスは崖っぷちに追い込まれた。29日に同体育館で第2戦で行われる。

 試合前日の27日、両チームとも選手1人が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性と判定されたことが発表された。当日の試合前、キングスの並里成、宇都宮の喜多川修平がいずれも「コンディション不良」で欠場することとなった。

 会場には6654人の観客が来場。開場前から外には長蛇の列ができ、客席はチームカラーであるキングスの白と宇都宮の黄色で埋め尽くされた。

クーリーが前半活躍 第3Q終盤で流れ掴みきれず

ゴール下でシュートを放つジャック・クーリー(©B.LEAGUE)

 両チームとも序盤から持ち味とする堅守を発揮する中、一際存在感を発揮したのはジャック・クーリーだ。前半だけで13得点、10リバウンドのダブルダブルの活躍を見せ、キングスの攻撃をけん引。「宇都宮と同じ激しさ、強度で戦えた」とゴール下で体を張り、相手ビッグマンから度々ファウルを誘った。

 ただ並里が不在でローテーションできる人数が減り、ドウェイン・エバンス、アレン・ダーラム、小寺ハミルトンゲイリーの「3ビッグ」を使う時間帯が増えたキングス。相手の2-3ゾーンを攻めきれず、いまいち波に乗れない。宇都宮は遠藤祐亮の連続スリーポイントやチェイス・フィーラーのミドルなど、外から高確率でシュートを決め、前半を35-38の僅差で折り返した。

レイアップを放つドウェイン・エバンス

 第3Qも一進一退の攻防が続く。小野寺祥太と今村佳太のスリーなどで一時は6点のリードを奪ったが、終盤で宇都宮にオフェンスリバウンドからの得点を許し、56-54と再び点差が詰まった状態で最終第4Qに入った。

 「第3Qまではいい形で自分達のバスケができていたけど、最後の2、3ポゼッションでオフェンスリバウンドを取られ出した。セカンドチャンスを決められて、流れを持ってこれなかった」と桶谷大HC。この時間帯が敗因の一つとなった。

最終盤、比江島の独壇場 相手守備の変化に手を焼く

 第4Qの序盤は宇都宮のエース比江島慎の独壇場となる。ピック&ロールをうまく使ってのドライブでファウルをもらい、バスケットカウントワンスローを決めるなど、このクオーターだけで11得点。キングスは開始2分30秒で早くもチームファウルが5つとなり、一気に流れを持っていかれた。

独特なリズムのドライブで攻撃を仕掛ける比江島慎(©B.LEAGUE)

 大事な場面でここ一番の働きをする「ゴー・トゥ・ガイ」の役割を見事にこなした比江島は、こう振り返る。

 「前半はなかなか本調子になれなかったけど、チームが我慢して繋いでくれた。第4Qの大事な場面では自分の時間帯だと思ってるので、しっかり自分らしいプレーができて良かったと思います」 

 追いすがりたいキングスだったが、ゾーンとマンツーを組み合わせた「マッチアップゾーン」を多用し始め、インサイドを固めた宇都宮の守備に手を焼く。3ビッグの時間帯を中心にインサイドを攻め過ぎて持ち味であるボールの流動性が影を潜め、このクオーターはアシストがゼロ。第3Qまで毎クオーター上回っていたリバウンド数も、第4Qは11対15と劣勢に。このクオーターはチーム全体でわずか5得点と完全に沈黙し、点差を大きく引き離された。

 宇都宮の安齋竜三HCは「ディフェンスは佐々ACと町田ACがしっかりスカウティングして、タイミングを見ながら守備を変えてうまく惑わせたのはよかった」としてやったりの表情。

 対する桶谷HCは「ボールムーブがない中で中にアタックし続けてしまい、無理にこじ開けようとしてしまった。相手の守備が収縮してる状況でもインサイドでパスしてターンオーバーを犯すこともあった」と反省点を挙げた。

「チームとして」守る リベンジ誓う

 第2戦に向け、攻撃での修正点は明確だ。「3ビッグの時は中のイニシアチブがあるけど、もう一個アウトサイド、インサイドとボールを動かさないといけない」と桶谷HC。「もう一回、自分達がやってきたオフェンスのコンセプトをしっかりやりたい。40分間、宇都宮の守備でかなりメンタル的にタフな状況だけど、それを乗り越えないと勝利はない」と自身や選手に言い聞かせるように語った。

スリーポイントを放つ今村佳太(©B.LEAGUE)

 守備の面では、今村は「宇都宮にいろんな方面から仕掛けられて修正しきれなかった。1対1でやられた部分があったので、チームとして硬く守るのが課題」と話した。ファイナルが2戦先勝方式になって3シーズン目だが、これまでは初戦を取ったチームがいずれも頂点に輝いている。それを念頭に、今村は「誰も成し遂げられなかったことにチャレンジできるのはとても楽しみ。もう一度、宇都宮に挑戦したい」と力強く語った。

 一方の比江島は「初戦が大事だということはわかっていたので、まず1戦目を取れて本当によかった」と振り返る。19得点、11リバウンド、3ブロックと圧巻の活躍を見せたフィーラーは「今日は相手のオフェンスリバウンドを取られたけど、後半はそこをケアできた。明日は琉球もハードにプレーしてくると思うので、しっかりやりたい」と気を引き締めた。

桶谷HC「『成がいないから負けた』と言われないように」

 頂上決戦という最高の舞台で、急遽欠場が決まった並里と喜多川についても、両ヘッドコーチから言及があった。

 安齋HCは「修平と成が出られないのが本当に悔しい。2人の分も含めて、いい試合をしたいと思った」と振り返る。

 並里不在の影響を問われた桶谷HCは「こういうシチュエーションは何回もあって、ピンチの時こそみんながステップアップして、チームで勝ちを繋いできた。ただ岸本、今村のプレータイムが伸びるという厳しさはあった。3ビッグが良くなくても使わないといけない時間もあり、それが前半は良くなかった。『成がいなかったから負けた』と言われないように戦いたい」と自他に奮起を促した。

 29日の第2戦でキングスが勝利すれば1勝1敗となり、最終第3戦が31日に行われる。宇都宮が連勝すれば、宇都宮は5年ぶり2度目の優勝となる。

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