ピエール瀧本人が語る『地面師たち』の名台詞「もうええでしょう!」と「ルイ・ヴィトン!」の裏側
パンサー・向井慧メインパーソナリティを務めるラジオ番組。8月26日(月)のゲストは電気グルーヴのピエール瀧さん! 話題のNetflixオリジナルドラマ『地面師たち』のお話を月曜パートナーの滝沢カレンさんと伺いました!
久々のTBSラジオ出演!瀧さんと顔見知りのTBSラジオスタッフとの挨拶も!
向井:この番組のスタッフさんとかでも、知った顔が結構いるというか。久しぶりにお会いした方とか。 そうですね。さっき出迎えてくれた服部さん。
向井:水曜日のディレクターの。
瀧:はい。やってる服部さんなんですけど、服部さんは『キラキラ』をやってた。
向井:小島(慶子)さんと一緒にやってた。
瀧:『キラキラ』の頃に僕のお弁当を買ってきてくださる係だったんです。
向井:その子が!
瀧:いやでも服部さんのお弁当のセンスが良くて!「何これ!」みたいなやつを買ってきてくれるんですよ。「めっちゃ美味しい!」「美味しいですか?瀧さん!」「めっちゃ美味しいよ!」って言って。
滝沢:かわいい。
瀧:さっき朝来て「服部くんなのに弁当ないね?」って冗談で言ったら、今、「瀧さん買ってきましたよ。」って。
向井:さすが!何年ぶりかの。
瀧:おにぎりを買ってきてくれたんですけど、まさかの7個買ってくる、っていう。
一同:(笑)
瀧:俺ハクション大魔王じゃねえからさ!
『地面師たち』の名台詞「もうええでしょう」。瀧さんも「もうええでしょう」だった?
向井:瀧さん演じる後藤という役の「もうええでしょう」っていうセリフがね、ひとつの印象的なセリフですけど。
瀧:最近巷でも向こうが「もうええでしょう」待ちのときがあるんです。
一同:(笑)
瀧:「『地面師』観ましたよ」って言われて「ありがとうございます。」なんて言うじゃないですか。そしたら「で?」みたいな感じで「あれ言ってくれないんですか?」みたいな。
向井:ちょっと持ちギャグ的な待たれ方する事ありますよね。
瀧:そうなんですけど、お芝居の中で「もうええでしょう」みたいなこと言ってましたけど、僕は関西弁がネイティブじゃないんで、お芝居やってるときは一応方言指導の方がいらっしゃって、現場でリハのときに「イントネーション違いますね」みたいな感じで全部直してくださるので、何とかできたって感じなんすけど、今、野良なんで。
向井:野良関西弁(笑)
瀧:野良関西弁で、そのときのモードを忘れちゃって、メロディーを忘れちゃってるんで。「言ってくださいよ」って言われたときに、一応恐る恐る言うんですけど、正解かな、正解じゃないのかな、この人関西の人じゃなければいいな、って思いながら言ってます。
向井:恐る恐る。
瀧:言ったときに「なんか違う」って思われるのもなんかね。だったら言わない方が良いって事になっちゃうから。
向井:台本で見たときに、「もうええでしょう」っていうセリフがあって、こんなにそのセリフが取り沙汰される予感ってあるものですか?台本の段階で。
瀧:ないないないない。
向井:別にこれがそんなに知られるって意識しながら別に言ってるわけじゃないですもんね。
瀧:そうですね。とはいえ、ちょいちょい言うじゃないですか。後藤が。順撮りっていう1話から最終話に向けて順番に撮っていくっていうような撮り方だったんですけれども、順撮りでいろいろ取っていくうちに、後半の方で「すげえ言うな」と思って。
一同:(笑)
瀧:「もうええでしょう」を。また言ってるな、と思って。自分で。でも台本に書いてあるからしょうがないじゃないですか。
滝沢:面白い!それ!
瀧:だからそれで大根さんに、「ちょっといい?」って。「もうええでしょう」言い過ぎじゃない?って。
向井:「もうええでしょう」がもう良くない?っていう感じに(笑)
瀧:だいぶ後半の頃になって気づいたんですけど、また言ってんだけど、これ別の言い方とかにした方が良くない?って言ったら「いやまあまあまあそれで」っていうので、おとなしく従ってやってましたけどもね。
北村一輝のアドリブ、大根仁監督は回しまくる。『地面師たち』の裏側
向井:北村一輝さんも、あと地面師の仲間でいて。北村さんも面白いっていうか。
瀧:北村さんも面白いよね。
向井:独特なセリフで印象に残っているのがたくさんありますけど、あの「ルイ・ヴィトン!」って叫ぶシーン。自分が持ってるバッグを叫ぶシーンが、アドリブだった、みたいなお話を。
瀧:あれアドリブですよ。
向井:なんですよね?それがもうどういうアドリブなの?って思うんですけど。
瀧:対面しながらやってて「ルイ・ヴィトン!」って言うからめっちゃ面白い!と思って
一同:(笑)
向井:笑いますよね?
瀧:北村さんそれおもしろすぎだな、と思いながら。でもそれ観ながら、悲しそうな、残念そうな顔しなくちゃいけないんで。それをしながらも、腹の中でゲラゲラ笑ってて。超面白いな、北村さんと思って。
滝沢:凄いな~!アドリブ入れるの。
向井:『地面師たち』の皆さんのアドリブ合戦みたいな時間もあるんですか。
瀧:アドリブ合戦はそんなにないですかね。僕はとにかく関西弁なので、関西弁のアドリブの引き出しがない。
向井:難しいですよね。
瀧:そうそう。だから元々のネイティブな人だったらね、こういう時はこう言うってのもあるでしょうし。こういうこと言うんだろうな、関西弁で。っていうのは出てくるんですけど、文字面で出てくるしかないんで。さっき言ったメロディーを知らないじゃない。
向井:言い方、イントネーションを間違っちゃって、NGになったらそれは勿体ないですもんね。
瀧:で、大根さんって死ぬほど回すんですよ。何回も。何人か死にましたもん。回しすぎで。
向井:回しすぎで?カメラ止めないって事ですか?
瀧:シーンの頭からケツまで。十分あるシーンでも頭からケツまでをやりますし、やったやつもアングルを変えて、人に寄ったりとか、引き画で広い画を撮ったりとかっていうのが何パターンかでやるんですけど、それもフルでやるんで。10分のシーンを40回とか50回とかやるときもあるんですよ。
向井:は~!
瀧:それをやってるので、10分回して、最後に俺がなんか聞いたことねえ関西弁を喋って。
向井:変なイントネーションで(笑)
瀧:「なんすか、それ?」みたいな。途中に挟んだりとかで、NGになったらみんなに悪いじゃないですか。