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やり取りが面白いと話題!本好きをつなぐ「本の掲示板」。 MARUZEN&ジュンク堂新静岡店【週末は書店に行こう!】

アットエス

梅雨シーズン到来。雨の日は書店に出かけてみませんか?

今回は本選びの参考にしたい、とある取り組みを紹介!


こんにちは。静岡新聞社出版部の営業担当、アッキーこと秋田です。静岡県内の書店をめぐり、話題のお店、注目イベント、店員さんのイチオシ本等を紹介するコーナー「週末は書店に行こう!」です。

梅雨の季節になりました。雨の日が多くなり、休日はつい家に閉じこもりがちになりますよね。そのような時、私は気分転換で自宅から近い本屋さんに行き、家で読む本を探します。

でも本屋さんに着いたものの、どんな本を選んだらいいのか迷ってしまうことがあります。私と同じような経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回はそんな方のために本選びの参考にしたい“書店さんの粋なひと工夫”の紹介です。

県内随一の広さ。MARUZEN&ジュンク堂書店  新静岡店

訪れたのは静岡市の中心街にある「MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店」。新静岡セノバ5階に2011年10月にオープンし、売り場面積は約700坪と静岡県内随一の広さを誇ります。

店内に入ると、新刊や話題本が棚いっぱいにずらりと並んでいるのが目を引きます。また映画館に隣接しているため、映画の原作本や専門書、コミックがそれぞれのコーナーに分かれ、大きな棚に並んでいます。もちろん郷土本のコーナーは充実のラインアップ。静岡新聞社の本もありますよ。

自分が欲しい本が決まっている場合は、店内の端末機で置き場所や在庫の確認ができますが、これから本を選ぶ場合は、店内の週間ランキングやPOP、新刊ポスターを本選びの参考にしている人が多いと思います。

ですがこの書店にはその他にもう一つ、本選びの参考になるものがあるんです。それは…レジへ向かう途中の柱に設置され、ひときわ目立っている大きな掲示版です。

手から手へ。本を届けたい思いが込もる「手書きのカード」

名付けて「本の掲示板」。
「#おすすめ本」と「#こんな本さがしています」の2つのコーナーがあり、文字やイラストが書き込まれた手書きのカードがたくさん貼られています。

カードの中身を拝見してみると…

「#こんな本をさがしています」のコーナーには「英検準二級を受けようと思ってます。(中略) おすすめの参考書を教えて下さい」。ほかにも「深夜に読むのに丁度良い飯テロ小説を探してます。」など、“尋ね人”的なカードが多数貼られていました。

私が特に興味を引かれたのは、書店員からの発信ではなく、お客様が発信側として参加している点。お客様自身が本をセレクトし、読んだ感想や思い出のエピソードなどを書いていることです。

「本の掲示板」用に自由に書き込めるカード


さらに驚いたことに、最初に投函したお客様が例えば「ブラックユーモア」の本を探していると呼びかけると…

別のお客様が「ブラックユーモアでしたら〇〇」とお薦めの本とその理由を答えるなど、お客様同士のやりとりがボードに展開されていて、とても面白いんです。

「本の掲示板」を担当する竹下友恵さん(MARUZEN&ジュンク堂新静岡店)に話を聞くと、「系列のジュンク堂書店池袋本店の活動を参考に、2022年9月に掲示板を始めましたが、当初はお客様に参加していただけるか不安でした。その後、徐々に利用率が高くなり、最近ではカードがボードに貼り切れなくなり、ファイルするようにしています」とのことでした。

「本の掲示板」が教えてくれた静岡ゆかりの話題作

ちなみに、静岡市出身で静大理学部卒の小説家・乾くるみさんのミステリー短篇集『ハートフル・ラブ』 (文春文庫)に収載された作品『九百十七円は高すぎる』に登場する駅ビルのモデルが「新静岡セノバ」だったことを、この掲示板で知って、急遽同書を平積み展開したこともあったそうです。

この件について、竹下さんは「私たち書店員でも知らないことをお客様から教えていただき、感謝しました。まさしく出会いの一冊の瞬間でした」と笑顔。乾くるみさんは静岡市が舞台となった作品『イニシエーション・ラブ』が映画化され、俳優の松田翔太さんと前田敦子さんが共演したことも話題になったのでご記憶の方も多いのでは。

『本の掲示板』は、どなたでも閲覧、参加可能です。
あなたも、この掲示板を通じて、新たな本、そして、本好きの人たちとの出会いを楽しんでみませんか。

「本の掲示板」を運営している竹下友恵さん

<DATA>
MARUZEN&ジュンク堂新静岡店
住所:静岡市葵区鷹匠1-1-1 新静岡セノバ5階
電話:054-275-2777
X: https://twitter.com/mj_shinshizuoka

静岡新聞社・出版部から「お知らせ」

静岡新聞社から発売された新刊『歩いて学ぶ東海道57次』の著者、志田威さん(蒲原宿・東海道町民生活歴史館館長)が6月26日(水)、SBSラジオ「ゴゴボラケ」(午後1~4時オンエア)にゲスト出演します。
志田さんは江戸から京、さらに大坂までをつないだ「東海道57次」について、その歴史や宿場の魅力などをたっぷりと語ってくれる予定です。
お楽しみに!
※志田さんの出演は午後2時ごろからの予定

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