ANESTHETIC/マーク・モートン:現代ヘヴィ・メタルに’70年代やR&Rも見られる渾身の初ソロ
ラム・オブ・ゴッドのギタリストによる初ソロ作。故チェスター・ベニントンを始め、チャック・ビリー、ジョシュ・トッド、アリッサ・ホワイト=グルーズ他、とにかく錚々たるシンガー/プレイヤーが参加している。だが本作のメインとなるのはゲストの豪華さではなく、彼らの個性を活かすために書かれた豊かな楽曲群。現代ヘヴィ・メタルとしての全体像はまあ予想の範囲内だが、’70年代的なエクスペリメントやR&R的な発散なども見られ、その奥の深さについ何度もリピートしてしまう。他の一切をゲストに任せ、ギターに集中したマークのプレイは、“渾身”と呼ぶに相応しい熱気に溢れる。
【文】小澤明久
アーティスト名:MARK MORTON/マーク・モートン
アルバム名:ANESTHETIC/アネスセティック
CD | ユニバーサル インターナショナル | 2019年3月1日発売
(この記事はヤング・ギター2019年4月号に初掲載されたものです)