急こう配を駆け上がる鉄道をアピール 全国登山鉄道パーミル会が今週末に神戸市内でイベント(神戸市北区)
小田急箱根(箱根登山電車)、富士山麓電気鉄道(旧富士急行)、大井川鐵道(大鉄)、アルピコ交通(旧松本電気鉄道)、叡山電鉄、南海電気鉄道、神戸電鉄……。エリアも性格も異なる全国の鉄道7社に共通するキーワードが「急こう配」だ。
鉄道7社がメンバーの親睦団体、それが「全国登山鉄道‰(パーミル)会」。2009年9月の発足から2024年秋に発足15周年を迎えたパーミル会は、今週末の2025年3月30日、神戸市北区の神戸電鉄岡場駅近くのショッピングセンターで、PRキャンペーンと合同販売会を開催する。
メンバー6社で活動を開始。2019年3月にアルピコが加わり、現在の7社体制になった。会は設立総会の9月4日を「‰の日」に。主に毎年1回のペースで共同イベントを開催するほか、ヘッドマーク掲出などで急こう配を駆け上がる列車の魅力を発信する。
15周年記念グッズは、小田急箱根の3000形「アレグラ」、大鉄のED90形、南海の30000系「こうや」、神鉄の3000系といった各社の代表車両をあしらったキーホルダー。神戸のイベント会場のほか、メンバー各社の一部駅などで3月30日から販売する。
もう一つの記念グッズが同じく代表車両をプリントしたオリジナルフレーム切手。各社最寄りの一部郵便局と日本郵便のネットショップで取り扱う(イベント会場での販売はない)。
日本語で「千分率」と訳されるパーミルは、1000分の1を「1」とする単位。例えば、小田急箱根の最急こう配80パーミルは1キロ進んで80メートル上がる。パーミル自体は鉄道専門の用語ではないが、主に鉄道分野で使用。鉄輪式鉄道の限界勾配は40パーミル程度とされ、小田急箱根の80パーミルは例外中の例外。
記事:上里夏生