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串本カセのご当地釣法『ペレグレ』で43cm本命グレをキャッチ【和歌山】

TSURINEWS

粘りに粘って43cmのグレを手中(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

串本カセご当地釣法、通称ペレグレ。初挑戦からなかなか本命が釣れずに苦戦してきたが、6回目の挑戦でようやく本命目標サイズを手中にできた。通っていく内にわかってきたこの釣りの特徴と魚種にこだわらない楽しみ方を紹介したい。

ご当地釣法「ペレグレ」

梅雨に入り暑さも本格化した6月下旬。串本カセでも梅雨グレが本格シーズンに突入し各渡船店で釣果情報が上がっている。

前回の初挑戦は本命不発で終わった、ご当地釣法であるペレットをエサにした通称ペレグレで本命を攻略しようと釣行した。

ペレグレの概要

串本カセでのご当地釣法通称ペレグレは、養殖生け簀に着いたグレをペレット(練り餌)をエサに狙う釣法である。カセ釣りの概要と主な釣り方は前回記事を参考にしていただきたい。

人生2回目のペレグレは苦戦

ペレグレ2回目の釣行は6月29日今回も串本カセ老舗、大裕丸からの出船だ。
潮は小潮、干潮が5時49分、満潮が11時34分。

タックルは前回と同じ、ロッドが紅牙テンヤゲームMX MH-230B。リールがスパルタンMX200。ラインはフロロ4号、ハリスは3号、オモリはガン玉1号を使用した。

前回と違って撒き餌を入れると大型のグレが姿を表す、しかし撒き餌には寄るがさし餌には食いつかない歯痒い時間が過ぎる。

棚を深く変えると、ヒットしたのは25cmほどのイサキ。この日は結局見える大型を攻略できず、20~25cmのイサキ3匹と貧果に終わってしまった。

餌取りの小イサキ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

50cmシマアジがヒット

続いての釣行は7月6日潮は大潮、満潮が5時、干潮は12時7分この日も朝から撒き餌には大型グレが沸いて来た。

前回と同じタックルで様子を見ると竿先に違和感を感じフッキング。疾走感のある突っ込みを何度もいなし水面に浮上したのは50cmはあるシマアジ。しかし取り込もうとネットを出すと最後の力でロープに向かって走っていく。少々無理をして止めにかかると無念の口切れ。

気を取り直し撒き餌を入れるが先ほどのシマアジとのファイトで警戒したのか大型グレは姿を消してしまった。

小さいながらも本命を手中

棚を深くし探るも前回同様小イサキがたまにヒットするのみ。時間がたち再び魚影が見えはじめたタイミングでヒットしたのは25cmほどだが本命のグレ。サイズは今一つだが初の本命だ、立て続けに同サイズをキャッチしたが、後が続かず下船時刻を迎えた。

小型だが本命のグレを手中(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

良型イサキ&マダイをキャッチ

翌7日、潮は大潮満潮5時48分干潮12時46分この日は養殖生け簀から少し離れた位置にあるカセに乗船した。

ポイントである生け簀付近まで距離があるためウキ釣りも用意しズボ釣りと2本立てで行くことにした。

ここも撒き餌にはグレが寄ったが目視できるサイズは小型ばかり、距離を置いたウキ釣りに立て続けにヒットしたがどちらも小型であった。ズボ釣りは相変わらずの小イサキばかり、棚を変えながら探っていると強い引きの魚がヒットした。

慎重にやりとりし取り込んだのは45cmほどのイサキであった。本命ではないものの良いお土産をキャッチできた。

この日は翌日仕事ということもあり14時で早上がりを予定していた。終了間際の13時30頃、繊細なアタリを捉えた。イサキとは違う引きに本命を期待したが、手中にできたのは40cm程のマダイであった。

魚を締め、片付け終わるとちょうど迎えの船が来て納竿とした。本命は小型止まりだが良いお土産をキャッチできた釣行であった。

ジャンボイサキとマダイ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

60cmのイスズミをキャッチ

二週間後の7月19日潮は大潮、満潮3時1分、干潮10時23分。この日は有給を取得し金土の連続釣行。タックルも新調し本命攻略を目論んだ。

ズボ釣り用に用意したのは釣り具のイシグロが展開するTsurinoが宇崎日新とコラボした海上釣り堀での脈釣りロッド、ディメンション海上釣り堀トリガーSP3304。カウンター付き両軸リールが使いやすいよう、手持ち部にトリガーが着いている。私も含め、ルアーマンの方には使いやすい設計だ。

リールはダイワ、ライトゲームX 150DHにラインはフロロ3.5号、ハリスは2.75号と気持ち細くした。

この日のタックル(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

この日も撒き餌には特大サイズが乱舞するがヒットには至らない。時折釣れるのは20cmほどのアジ、棚を深くすると35cm程のクロダイとヒブダイがヒットした。

クロダイもヒット(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

そして時合と踏んでいた潮変わりのタイミングでついに乱舞する特大サイズがヒット。何度も寄せては走られを繰り返し10分程のファイトで取り込めたのは60cmはあるイスズミであった。大物だが外道であり複雑な気持ちだ。

60cmのイスズミをキャッチ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

この後は25cmクラスのグレ2枚と30cm程のマダイを追加し下船時刻を迎えた。下船後に船長から撒き餌が多く小型グレや外道も寄せてしまい、時合を取られていないかとアドバイスを受けた。

ついに大型のグレを手中

翌20日、潮は大潮、満潮3時56分干潮11時8分。前日のアドバイスを参考に撒き餌は1投ごとに少量ずつ、パラパラと入れて様子をみた、

暫く続けるとグレかイスズミか大型の魚影は確認できたが今までより少ない事に不安を感じる。アタリは頻発するが釣れるのは昨日と同じくアジ。

それでも信じてこのやり方を続けて時合と踏んだ潮止まり直前、重みのあるアタリを掛ける事に成功。またイスズミだろうと思っていたが浮上したのは大型のグレであった。

無事取り込みに成功しサイズを計ると43cm。厚みのあるグッドコンディションの魚だ。6回目の挑戦にしてようやく目標とする40cmオーバーをキャッチできた。船長のアドバイスのおかげだが、今まで苦労した分釣れた時の感動も大きい。

本命の良型グレを手中(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

小休止を挟み上げ潮に転じたタイミングでヒットしたが今度はイスズミであった。その後はポツポツアジが釣れたのみで下船時刻となった。

本命目標サイズをキャッチでき、2日間釣り続けた腕に心地良い疲労感を感じながらの家路となった。翌日大型のグレは刺身と炙りで頂いた。身も皮も脂が乗っていて絶品である。

大型ぐれは刺身と炙りで頂いた(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

釣行のまとめと今後の展望

これまでの釣行でわかってきた撒き餌の撒き方とグレの食わせ方について。魚影がない時に寄せるための撒き方としては広範囲に多量を撒けば魚の寄りは早い。

しかし撒きすぎると小型が寄り先に口を使ってしまい時合を逃すため、朝イチや明らかに魚影がない時など一時にした方が良いと感じた。

食わすための撒き餌として毎投ごとに3~5粒程少量ずつ入れていく。それだけで集魚効果は十分で量が少ない分さし餌へのバイト率も上がる。時合になった時にいかに大型だけを寄せておくかが鍵になる。

グレに拘らなければ撒き餌を多めに持参し、棚も探りながら狙った方がシマアジやマダイ、イサキ等色々釣れて楽しめる。

ペレグレに適したロッドとしてズボ釣りには今回使用したTsurinoディメンション海上釣り堀トリガーSPのような繊細なソリッドティップを搭載した海上釣り堀用のロッドが食い込みも良くこの釣りにはベストマッチだと思う。

これからチャレンジを考えている方の参考になれば幸いだ。これから真夏にかけても楽しめる串本カセでのペレグレ。熱中症には注意しながら楽しんでいきたい。

<稲垣順也/TSURINEWSライター>

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