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「EF66 27」報道公開 0番台最後の生き残りとして注目集めた直流電気機関車

鉄道チャンネル

2022年5月21日(土)、「EF66 27」の報道公開が行われました。

EF66形は10000系貨車の牽引を目的として国鉄時代に開発された直流電気機関車で、0番台(基本番台)は1968年から1974年まで製造されました。ファンからは「ニーナ」という愛称でも親しまれる「EF66 27」は、1973年生まれです。

JR貨物は国鉄から同形式を40両継承しましたが、貨物輸送の需要が増していたこともあり、のちに0番台に設計変更を施した100番台を新製しています。同じEF66形でも0番台と100番台では塗色や形状などが大きく異なっており、「EF66 27」は0番台の中でも、国鉄時代の特徴を色濃く残すことで知られています。

当日はEF210 337、EF66 117、EF66 107、EF66 27が公開されました。右端のEF66 27と中央の100番台(107は前期型・117は後期型)との外観の違いも見て取れます

国鉄時代の機関車が去りゆき、「EF66 27」はいつしか0番台最後の1両に。運転時は前にもまして多くのファンから注目を集めるようになり、その動向が注目されていましたが、2022年3月のダイヤ改正で定期運用から引退しました。総走行距離は、2022年5月時点で9179107.6キロ。地球約230周分に相当します。

報道公開では吹田機関区の森田芳弘 車両技術主任、山中健史 主任運転士、浅倉裕嗣 区長が登壇。「EF66 27」への思いを語りました。森田車両技術主任によれば、同機は部品、中でもブレーキが大変重たくて苦労されたそうです。山中主任運転士も「荷物が重たい列車でノッチ扱いが雑になると車両故障も多く、最新の機関車と比べると壊れやすいイメージがありました」と述べており、よく言われる「国鉄時代に作られた車両は頑丈」というイメージとは裏腹に、なかなか骨の折れる車両であったようです。

森田芳弘 車両技術主任、山中健史 主任運転士、浅倉裕嗣 区長(写真左から)

「(運転の際は)最後の0番台ということもあり、多くの鉄道ファンがかけつけて、改めて人気があるんだなと再認識しました。0番台27号機に関われたことを嬉しく思います」(山中主任運転士)

JR貨物は2022年5月21日・22日の土日で、この「EF66 27」を含む吹田機関区所属車の特別公開(有料撮影会)を実施します(事前申込制で、すでに受付は終了しています)。今回の報道公開は一般向けの特別公開に先立って行われたもので、大阪方には「惜別」のヘッドマークを掲出しました。さらに、今回のイベントでは東京方の屋根上から一時的にクーラーを撤去し、かつての姿に近づけています。

大阪方には惜別ヘッドマークを掲出
東京方の屋根上からはクーラーが撤去されています(台座は残っています)
パンタグラフを下げた状態のEF66 27
EF66 27を真横から

クーラーは特別公開が終わった後に改めて設置されます。JR貨物によれば、「EF66 27」はまだ「他の機関車の故障などで運用に支障が生じた場合、臨時で走る可能性はある」ためです。

今後の予定はまだはっきりとは決まっておらず、交番検査を通すかどうかも検討中の段階とのことですが、もしかしたら再び走る「ニーナ」が見られる日も来るかもしれませんね。

記事:一橋正浩

※2022年5月23日14時55分、走行距離に関する記述を修正いたしました(鉄道チャンネル編集部)

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