モノの金額はどうやってきまってるの?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】
4:モノの価格はどのようにして決まるのか?
モノやサービスの価格は、 「需要」と「供給」の関係で決まります。「需要側である家計」と「供給側の企業」で見ておきましょう。家計はモノが安く買えるほうが望ましく、モノの価格が高くなると買い控えます。一方、供給側である企業は、モノを値上げしても売れるなら、もっと儲けようと供給(生産)を増やします。
しかし、企業がモノの生産を増やすと、やがて市場にモノが溢れて売れなくなります。すると生産も減らし、つまり、家計と企業は市場において、ビスを買いたい側と売りたい側とで、相反する欲求を互いに主張しているわけです。
すると、市場においては、お互いが妥協できる価格の拮抗点が定まってくることになります。これが、需要と供給の交わる均衡点をもたらし適正なモノの市場価格を形成していくわけです。左頁の需要曲線と供給曲線の交わる点をご覧ください。こうした需要と供給がバランスする構図は、モノやサービスの価格を決める時に限らず、あらゆる価格形成の場面で見られるものです。たとえば、お金を借りたい人が多ければ、金利は上がります。需要のほうが大きいからです。労働者の数が多ければ、賃金は下がります。供給のほうが大きいからです。
モノやサービスの需要が落ちるのは、世の中が不景気の時です。そうなると政府や日銀は、需要を喚起して景気をよくするために、政出動」あるいは、銀行への貸出し金利にも連動する「政策金利」を下げていきます。日本では「消費税率アップ」など真逆な政策が目立ちます。
需要と供給のバランスでモノの価格は決まる
生産者(供給):200円なら売りたい
顧客(需要):150円なら買ってもいい
生産者(供給)では150円で売ります!
→需要と供給のバランスでモノの価格は決まる
【お金を借りたい人が多くなる】
金利は上がる
【お金を借りたい人が少なくなる】
金利が下がる
→不景気になるとモノやサービスの需要が落ちる
【経済とお金の豆知識】
所得増加で消費も増えるのが「所得効果」です。所得増加で需要増となるのが娯楽などの「上級財(正常財)」、変化なしが日用品などの「中立財」、逆に減るのがジャンクフードなどの「下級財(劣等財)」。
【出典】『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』著:神樹兵輔