女性オーナーのために作られた才色兼備な4速チョッパー【ショベルカスタム、この一台!!】
「スポーツスター」や「ツインカム」を乗り継いだ女性オーナーが次は旧車のチョッパーに乗りたいと一念発起。日本のみならずアメリカのショーに出展して数々のアワードを得てきたチョッパー専科、大阪の「リボルト」に依頼した。リジッド・チョッパーの印象が強いリボルトだが、実は4速のチョッパーも数多く手がけている。
国内外で評価を得る名店が魅せる秀逸なバランス感覚
「『4速はリジッドみたいにカッコよくならない』って思っている人も多いけど、4速の美点を活かしたチョッパーも作れるんです」と話すビルダーの井上さん。
その言葉通り、完成したマシンは均整の取れた隙のない仕上がり。
「オーナーさんには何度も店に足を運んでもらって、ポジション合わせやパーツチョイスをしていきました。お客さんと一緒に作り上げた一台ですね」
その構造から、ときに野暮ったくなりがちな4速チョッパーだが、ビルダーの手腕次第でクールなマシンに変貌するのだ。その好例と呼べるマシンである。
「リボルトカスタムサイクルズ」代表・井上正雄
“1974 4Speed Shovel Chopper”
硬派なチョッパー専科という印象のあるリボルトだが、今作はその爽快なカラーも相まって軽快な雰囲気。8インチオーバーのフォークはオーナーのチョイス。その佇まいはリジッドチョッパーにも決して引けを取らない。
車体バランスやオーナーの体型に合わせ、既製品でなくワンオフ製作したコフィンタンク。描かれたブルーのアートワークが白いマシンに映える。塗装は「Big Sign」。
ローブロウカスタムズ製ローグフェンダー、ワンオフのストラットとアシンメトリーなデザインのシッシーバーが主張するリアエンド。テールはミニバードテールを選択。
タンクやヘッドライトなど個性的なパートに合わせ、ライザーはチョッパーパーツの雄「AEE」がかつてリリースしていたドッグボーンをオマージュしてワンオフで製作した。
2次ドライブは1.5インチのオープンプライマリー。それに合わせ、ミッドコントロールを製作。こちらもオーナーのライディングポジションを熟慮されて製作している。
繊細なダイヤカットが施された美しいシフターはリボルトがリリースしているオリジナルシフトノブ。カット形状の異なる3つのデザインパターンをラインアップする。
オーナーの希望だというキング&クイーンシート。ステッチのパターンやボタンの配置など、ヴィンテージな雰囲気にこだわった逸品。製作は仙台の「ジミードープ」。