泊原発3号機、北海道知事が再稼働に同意を表明 藤井氏「やっぱりこれは高市政権の影響が大きい」
12月11日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、泊原発3号機の再稼働に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「高市さんじゃなかったら判断を下していない可能性だって十分考えられる」
北海道電力の泊原発3号機について、鈴木直道知事は10日の道議会で「投資促進や雇用拡大につながる」と述べ、再稼働に同意することを正式に表明した。
北海道電力は2027年早期の再稼働を目指していて、事実上の要件となっている立地・周辺4つの町や村を含めて、地元の同意が出そろったという。
寺島アナ「泊原発再稼働、再来年ということですが、この動き、藤井さんはどう見ますか?」
藤井氏「これは素晴らしいことですよね。日本の現実的なエネルギー政策を考えたら、泊原発は動いても動いてなくても危険性は基本的には変わらないわけですから、動いていることは大変素晴らしいことだとは思います。今回の再稼働について、やっぱりこれは高市政権の影響が大きいというふうに考えることができると思います。日本の原発政策の基本路線、法的な基本路線っていうのは高市政権も石破・岸田政権も変わりはしないわけですけれども、『責任を取る』という明確な総理からのメッセージは、かつては無かったんですよね。しっかり『国家の戦略として進めるべきだ』という力強いメッセージも無かったんですよね。やむを得ず『やらなきゃしょうがないかなぁ……』みたいな。『色々と問題もあるけれども、やろうかなぁ……』みたいな感じだったんですよ。これは知事の判断、あるいは地元の判断において極めて重要な意味を持つんですよね」
寺島アナ「大事なんですね」
藤井氏「だからこれは泊だけじゃなくて他のところでも同様の動きが起こっているわけですけれども、もし総理が言ってくれてなかったら、鈴木知事が責任取らなアカンわけですよ、自分で。後ろ盾もなく。何かあったら『鈴木、お前が悪かっただ』みたいなことを総理大臣に言われかねないけれども、今はもし何かあったら高市さんもきっと守ってくれるという感覚があるはずなんですよ。これは決定的な違いですよ。これは意外と言われていないけれども、国家の責任を取るというメッセージは決定的に違うわけですよ。だから方針は変わってないけれども、周りの受け止めが変わってくると」
寺島アナ「知事もさらに冷静に判断を下しやすくなるということなんですね?」
藤井氏「そうです、そうです。だから高市さんじゃなかったら(判断を)下していない可能性だって十分考えられるんですよね」