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本流エサ釣りで32cm頭に『尺ヤマメ』2尾をキャッチ【熊本・川辺川】

TSURINEWS

川辺川本流で手中にした32cm尺ヤマメ(提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)

5月に二日続けて熊本県の川辺川本流(球磨川水系)へ釣行した。

大ヤマメの住む川辺川

5月に二日続けて熊本県の川辺川本流(球磨川水系)へ釣行した。今年の川辺川は解禁からまともな雨が降らず、過去に見たことないぐらいの渇水続き。今シーズンの評判は決して高くない。多くの釣り師が例年にないほど釣果に結びつかず、厳しい釣りを強いられているようだ。ただ、まれに40cm級の大ヤマメが姿を現して、釣り人を驚かせている。

渇水続き梅雨に期待(提供:週刊つりニュース西部版 APC・津曲隼丞)

考えられる原因は主に二つ。それは、ヤマメの稚魚放流と川鵜被害。昨年は一部を除いて本流域への放流はほとんど行われておらず、魚影も想像がつく。

川辺川の本流(五木村~相良村)は他河川の本流よりも冷水で、水生昆虫も豊富であり、大ヤマメが育つ。また、特筆すべき点として、尺(約30cm)ヤマメの魚体だろう。本流系のヤマメは幅広な個体が多いが、他河川を凌駕するような厚みのある魚体と引きは、釣り人を一気に虜にしてしまう。

よって、多くの人が尺ヤマメを狙いに連日サオを出し、場荒れするのも早い。本流域やその周辺へ流れ込む種沢になる支流へのヤマメ放流をすれば、ヤマメも釣り人も増え、警戒心の強い川鵜を寄せ付けない効果もあることだろう。

夕マズメの本流域をチェック

初日は夕方だけサオ出し。現地に着くと、いつもの川辺川の力強い水量も見られない。サオは本流用のスーパーゲームライトスペックZYM80‐85、水中イトはシーガー渓極0.25号、オモリは4号~2B、ハリは硬い上アゴを貫通できるタフワイヤーの、刺さり抜群な忍ヤマメ5号。エサは、ヒラコ・クロカワ虫・ピンチョロの川虫を用意。

タックル図(作図:週刊つりニュース西部版 APC・津曲隼丞)

本流域とはいえ、基本的に渓流域の釣り方と変わらない。手前から丁寧に仕掛けを流す。流れの緩い淵のヒラキから、徐々に流速のある流れ込みへと攻略していく。仕掛けには生命反応も見られず、異常なし。

大淵から30cm尺ヤマメ浮上

すぐ上の水深5mはありそうな大淵を攻めてみる。時間は夕刻の午後6時ごろ。淵の緩い流れのヒラキでは時折小型のヤマメのライズが見られた。この下に良型が回遊していると見て、深い大淵にしては軽量のオモリG2で、目印との間隔を1.5mとし、イトフケを出して上層を流すように努めた。エサはルアー効果のあるピンチョロ。

仕掛けをうまく流していくと、目印が小さく反応。タイミングを見計らってアワセを入れると、良型と分かる魚体が反転。獲物も淵底へ潜水し、必死に抵抗。サオのパワーを信じてしっかりとタメると、水面下に浮いてきた。頭から誘導し、タモ入れ。

大型育む自然に感謝(提供:週刊つりニュース西部版 APC・津曲隼丞)

メジャーを当てると30cmの尺ヤマメ。写真を数枚撮り、リリースした。大物釣りは大オモリで下層を流すことに意識したイメージであったが、固定観念を捨てることも大切だと感じた。

速い流れで走るアタリ

翌日は、大岩に当たるブッツケと大淵が絡む大場所を攻める。渇水中にもかかわらず、8.5mの長竿でも対岸側のポイントには届かない。水深も4~5mはありそうだ。前日釣行した時よりも流れが弱く、活性も低そうだ。アタリもなく沈黙。

今度は早瀬が大岩に当たり、深く掘れているポイントを狙う。仕掛けは前日と同じ。オモリは2BとBを重ねて打ち、ハリとの間隔を40cm空ける。対岸に仕掛けを投入し、大岩下のエグレをエサのピンチョロでゆっくりとアピールしていくイメージで流す。大岩下を何度か流し、流速のある流れへ仕掛けが吹き上がったその時、待望のアタリがでた。

アピールに負けて口を使ったのだろう。しっかり鋭くフッキング。その刹那だった。一瞬で目印が飛んだ。猛スピードで下流の水深のある対岸の大淵へ逃げ込もうとする。そうはさせまいと、胴調子の本流ザオのパワーでタメる。寄せようとすれば再度大淵へと逃げ込み、綱引きの膠着状態がしばらく続き、固唾をのむ時も長く感じられた。

32cm大ヤマメ手中

だが、もう獲物には大淵へ逃げ込む力は残っていなかった。浅瀬に誘導し、動きが止まったところをタモ入れ。32cmの尺ヤマメ。素晴らしい引き込みのファイトと、背中がせり出した超幅広で分厚い魚体には思わず唾をのむ。

今回は二日続けて川辺川の尺ヤマメに出会えた。自然の恵みに感謝し、ここまで大きくたくましく成長した素晴らしい魚体とファイトに敬意を払い、リリースとした。

今後は、増水するような雨で魚も移動し、活性も上がり、リセットされて川も元気になる。今シーズンは不調とされる川辺川。しかし、尺ヤマメが出てくれたことでひと安心。まだまだ大きなヤマメが生息するポテンシャルを持つ川辺川への愛着はなくならない。またタイミングを見て釣行することにしよう。

<週刊つりニュース西部版 APC・津曲隼丞/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2020年6月5日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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