【閉店】52年の歴史に幕を…「無線のクマデン」行ってきました!【熊本市東区】
あなたがアマチュア無線という言葉を知ったのはどこからでしょうか? 私はこち亀の両さんの弟の趣味がアマチュア無線ということで、そのエピソードを読んでからです。 それから特に知識が更新されることなく月日は流れ…殆ど何も知らないままに、行ってきました「無線のクマデン」!
57号線をいざゆけば
東バイパス、ばってんの湯の看板側の小道の奥。
大きなアンテナが特徴的な「無線のクマデン」に着きました。
1Fはペットサロン兼ペットグッズ販売店のRoneさん。目指す無線のクマデンは2Fにあります。
階段を上がる前から、セール中。
中古の取扱説明書、ガラクタ市などちょっと覗いてみたくなる内容です。
52年間の感謝が書かれたらせん階段を上がります
フロアマップを見て、これは結構広いのでは…?と中に入ると
おお、広い!
何に使うのかさっぱり分からない機械類が沢山あります。 これは私程度の知識では太刀打ちできない…!助けて、店長さん!
店長さんの話は無線の楽しさでいっぱい
店長の宮崎さん。店内の案内をしていただきつつ、アマチュア無線のお話などを楽しく聞かせていただきました。
トランシーバー。警備の方やイベントなどで使っているところを見たことがありますね。
「20年ぐらい前ですと、インターネットやスマホもありませんよね。アマチュア無線はその時代に世界中の人とおしゃべりが出来るっていう趣味だったんです」
宮崎さんが初めて免許を取得されたのは中学生の時。
級が上がっていき、1級にもなると右下の署名が「総務大臣」の印になります。
っていうか、アマチュア無線の資格って国家資格なんですね…!?
「流行っていた時は日本中でアマチュア無線を100万人以上がやっていたんです。日本の人口が1億何千万としたら、大体100人に1人の割合ですね。減ったとは言え、今でも日本では30数万局の無線局があります。あ、局っていうのは個人でこういう無線局の免許状を取得することで電波を飛ばすことができるようになるんです」
見せてくださった宮﨑さんの無線局免許状。出力可能な周波数などが書いてある。
「こちらとか、見たことありますか?モールス信号の…」
あっ、これは分かります!映画で見たことがある!!
宮﨑さんの自作である、音が鳴るタイプのモールス信号の練習用の機械も見せていただきました。
元々は自衛隊で使われていた練習用の無線機だったそう。自衛隊ができたのが昭和29年なので、昭和31年に使用されていたものがまだ使えるって相当な年代物ですね…?
「それこそ40~50年前のクラシックな無線もありますよ。殆どジャンク品ですが、機械いじりが好きな人とかはそれを自分で修理して楽しむってことろまで含めて趣味にされているんです。」
在庫処分ということで、色んなものがお安くなっています
クラシックな無線機
勿論本体以外にも、マイクなどの付属品も並んでいます
修理が趣味の方に嬉しい、ヒューズなどの部品も豊富。
中古品ばかりではなく、新品もお値打ちに。
クマデンがなくなっても…
講習会や、無線愛好の士の集まりも度々行われていました。
「うちのお店は全国の中でも結構大きくて…西日本でも規模で言えば12位を争うくらいで。関東や関西からも「熊本に来たら絶対行こうと思っていた」というお客さんが立ち寄られていました。でも全国でどんどん無線のショップが閉店していって…時代の流れという感じですね。」 なんだか寂しいですね…。
「でも、うちのお店がなくなってもアマチュア無線自体は残るんです。」…!
「お店は6月までですが、久しぶりの方でも顔を見せに来ていただけたら嬉しいですね。」
52年間、アマチュア無線愛好家から愛されて続けてきた無線のクマデン。閉店情報が出た際には、全国からお電話がきたそうです。 私も最初は無線のことを何も分からないで行っても大丈夫かな…と不安でしたが、色んな機器を見て、店長さんのお話を聞いたりしているととても楽しく、こんなに愛されてきた場所がなくなってしまうことに寂しさを覚えてしまいました。 ですが、宮﨑さんが仰られたように、アマチュア無線とそれが好きという気持ちは人と共にこれからも残っていくものなのでしょうね。 今もまだ趣味の方も無線から離れてしまった人も、閉店までに是非足を運ばれてくださいね!絶賛お得なセール中です!!