風邪と肺炎を防ぐ栄養素「亜鉛」がもたらす効果とは!?【小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事】
風邪と肺炎予防に亜鉛
十分な亜鉛が風邪と肺炎を防ぐ
「子どもがよく風邪をひくから心配・・・・・・」というお父さんお母さん、その原因としてもしかしたら亜鉛不足が考えられるかもしれません。亜鉛の働きにはいろいろありますが、そのひとつに風邪をひきにくくする、肺炎を防ぐというものがあります。
*⁶肺炎は5歳未満の子どもに多く見られ、低所得国では多くの子どもが肺炎によって命を落としています。医療に関する良質な情報を集めたデータベース集「CochraneLibrary」では、生後2ヵ月から59ヵ月の子どもに亜鉛のサプリメントを毎日与えることで肺炎の発生率が減少し、亜鉛補給の有効性が認められたと報告されています。
亜鉛は鉄にならぶ大事な栄養素
風邪や肺炎の予防以外にも、亜鉛はさまざまな働きを担っています。
亜鉛がもたらす効果
●風邪をひきにくくする
●骨が強くなる、体が大きくなることも
●皮膚炎や円形脱毛症を防ぐ
●貧血が起こりにくくなり、疲れにくくなる
●味覚が鋭くなり、食事がおいしくなる
●下痢をしにくくなる
●ケガが治りやすくなる
体を内と外から強くしてくれる亜鉛は、積極的に摂取してほしい栄養素のひとつ。次の項目では、その意外な働きと亜鉛が摂れる食べ物を解説します。
*⁶Lassi ZS et al.(2018)『Zinc supplementation for the prevention of pneumonia in children aged 2 months to 59 months』Cochrane Database Systematic Reviews 12 CD005978.
【出典】『小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事』著:工藤紀子