モトクロスレースで上位多数 頭角現す小学生ライダー〈藤沢市〉
次代を担うモトクロスレーサーが藤沢にいる。亀井野小学校5年生の石橋叶翔(かなと)君(11)。昨年、「2023関東モトクロス選手権」で年間ランキング4位を獲得した。全国大会でも準優勝するなど目覚ましい活躍をみせており、今年は同世代のトップ争いも視野に入る。
唸るエンジンと土埃。オフロードを荒々しく駆ける姿は大人顔負けだ。
石橋君が参加するのは、排気量65ccのエンジンを載せたバイクで競うキッズ65クラス。年間8レースの総合ポイントで争う「関東モトクロス選手権」では、安定した成績で4位に。「全日本選手権」でも春に5位、秋には4位につけ、存在感を増している。
「一番うれしかった」と語るのは、昨年8月に宮城県で行われた「2023MFJモトクロス全国大会」での準優勝。参加したのは全国でも名の知られた選手たちで、エントリーした16人が一斉にスタートし、1周1・8Kmのコースを10分以上走る。石橋君は得意のコーナリングをいかして5周を走り切り、2位に入賞した。
さまざまな大会での活躍で手ごたえを感じつつも、「もっと上に行けると思う」と更なる高みを目指す。
モータースポーツ好きな父親の豊人さん(55)の勧めで小学1年生で初めて50ccバイクにまたがった。「少し怖かったけれど、走るのが楽しくて」。次第に競技の魅力に惹かれていった。
始めは河川敷の練習コースで経験を積み、2年生でクラッチ付きバイクに乗り、4年生から本格的にレースに参戦。現在は週末を中心に埼玉県のコースで練習を重ねる。バイクレースだけに転倒によるけがを経験したこともあるが、「走っている時の音が好き」と瞳を輝かせる。
基礎テクニックを集中的に練習していることもあり、カーブは得意だが「ストレートのギアシフトやジャンプが課題」と、ストイックに練習に励む。関東選手権の2024シーズンが3月上旬から始まる。「まずは初戦から1位を取りたい」と目標を見据えた。