今週末(10月24日~) BS・CSで放送!かつて日本で韓国映画ブームの立役者となった作品5選
韓国ドラマが日本で支持されるようになった2000年代序盤。この時、巻き起こった韓ドラブームに付随して脚光を浴びたのが韓国映画でした。
『猟奇的な彼女』(2001)や『オールド・ボーイ』(2003)、『トンマッコルへようこそ』(2005)など、数々の名作が大きな話題になったのを覚えている人もいるのではないでしょうか。
ドラマをきっかけに映画に関心を示す人が増え、クオリティーの高さが認められた韓国映画は瞬く間に人気を獲得。ドラマに続いてブームが到来しました。
またこれ以降も、数々の作品が多くの日本人を着実に虜にし、今では根強いファンまで存在するほどです。
今週末は、そんな韓国映画ブームの立役者となった良作がCS・BSで放送される予定。それまでお隣の国の映画にそこまで興味のなかった日本人を魅了したラインナップを紹介します。
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私の頭の中の消しゴム (2004)
『私の頭の中の消しゴム』は、世界的大ヒット映画『パラサイト 半地下の家族』(2019)の登場まで約15年間に渡って、日本における韓国映画の興行収入ナンバー1に君臨していたといわれるロマンス映画。
日本のドラマ『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』(日本フジテレビ系列/2001)をリメイクした、ソン・イェジン&チョン・ウソン主演作で、韓国のメロ映画を代表する作品。
記憶をなくしていく妻と、そんな彼女を懸命に支える夫の涙なしには観ることのできない物語が、日本でも多くの観客を泣かせました。
●キャスト:チョン・ウソン、ソン・イェジン、ペク・ジョンハク、イ・ソンジン、パク・サンギュ 他
●日本放送情報:BS10 スターチャンネル/2025年10月24日(金) 深夜1:20
※編成の都合により放送日時・作品に変更が生じる場合があります。
四月の雪 (2005)
『四月の雪』は、『冬のソナタ』(KBS/2002)で、韓ドラブームはもちろんヨン様ブームまで巻き起こしたペ・ヨンジュン主演作として、多くのヨン様ファンを中心に話題を呼んでヒットを記録したロマンス映画。
『冬のソナタ』で純愛を貫くキャラを演じたペ・ヨンジュンが、本作では不倫へと足を踏み入れる役に挑戦しており、相手役のソン・イェジンと共に複雑な感情を見事に表現して、大人のロマンスに仕上げています。
日本公開後の約1年後に、未公開シーンを30分追加した完全版がお目見えされた際にも、その人気は衰えを知らず、むしろ上映館数を増やしたのだとか。
●キャスト:ペ・ヨンジュン、ソン・イェジン 他
●日本放送情報:アジアドラマチックTV/2025年10月25日(土) 26:55
※編成の都合により放送日時・作品に変更が生じる場合があります。
殺人の記憶 (2003)
『殺人の記憶』は、『パラサイト 半地下の家族』を手掛けたポン・ジュノ監督作品。彼の名を、本国はもちろん世界に知らせるきっかけとなった骨太の社会派犯罪スリラーです。
1986~1991年に韓国で実際に起こった連続殺人事件をモチーフに、お粗末な捜査と未解決事件が韓国に残した社会的トラウマを鋭く描いて、そのメッセージ性の高さが評価された作品。
本作が傑作と言われるのに大きく寄与したソン・ガンホの演技も秀逸で、これをきっかけに彼のファンになった人も多いと言われています。繊細な感情の演技に度肝を抜かれること間違いなし。
●キャスト:ソン・ガンホ、キム・サンギョン、ソン・ジェホ、コ・ソヒ、パク・ヘイル 他
●日本放送情報:WOWOW シネマ/2025年10月25日(土) 午後1:10
※編成の都合により放送日時・作品に変更が生じる場合があります。
母なる証明 (2009)
『母なる証明』は、『秋の童話』(2000)で、“韓流四天王”の1人になったウォンビン主演作で、彼の除隊後初となる映画として注目され、母親の愛を超えたエゴを見事に描いたストーリーで、彼のファン以外も魅了したミステリースリラ―。
韓国の国民的女優キム・へジャが母親役に扮し、事件の容疑者となった知的障がいを持つ息子を守るために強烈な母性愛をみせます。
本作も前出の『殺人の記憶』同様、ポン・ジュノ監督の演出が光る1作となっており、予想不可能な展開を辿るストーリーと共に物語をより一層盛り上げ、観る者に強烈なメッセージを贈ります。
●キャスト:キム・ヘジャ、ウォンビン、チン・グ、ユン・ジェムン、チョン・ミソン 他
●日本放送情報:WOWOW シネマ/2025年10月25日(土) 午後3:30
※編成の都合により放送日時・作品に変更が生じる場合があります。
グエムル 漢江の怪物 (2006)
『グエムル 漢江の怪物』は、本国で観客動員数1000万人越えを果たし、その人気が日本にまで伝わったSFスリラー。既に本記事で何度か登場したポン・ジュノ監督が手掛けました。
突然変異したモンスターによって大混乱が起こるパニックジャンルの作品ですが、そこに社会風刺と家族愛を盛り込んでいるのが彼らしさを感じさせる1作。単なるスリルを味わえるだけの映画に終わらせていません。
当時まだ彼のスタイルに慣れていなかった観客のなかには、微妙な反応を見せた人もいたと言われていますが、一部映画ファンの間では、社会性の高い内容に加え、主演ソン・ガンホの卓越した演技力とクオリティーの高いCGに称賛が送られました。
●キャスト:ソン・ガンホ、ピョン・ヒボン、パク・ヘイル、ペ・ドゥナ、コ・アソン 他
●日本放送情報:WOWOW シネマ/2025年10月25日(土) 午後10:30
※編成の都合により放送日時・作品に変更が生じる場合があります。
(ライター/西谷瀬里)