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65歳からの“夢”を、Jリーグのピッチで|コスモヘルス×清水エスパルスが「エスコートシニア」でつくる生きがい

Sports

5月6日、清水エスパルスのホームゲームで、65歳以上のサポーターが選手とともにピッチへ入場する『エスコートシニア』が実施されました。この取り組みは今年で4回目。1週間の募集で100名を超える応募がよせられました。

主催したのは、2023年から清水エスパルスのクラブパートナーを務めるコスモヘルス株式会社。医療機器メーカーである同社は『病気のない社会をつくる』という理念のもと、製品のほかに“健康でいたい理由”を届けようとしています。

そんな想いから生まれたJリーグのピッチを歩くという特別な体験は、人にどんな力を与えているのでしょうか。コスモヘルス株式会社代表取締役社長の小塚崇史さん(以下、小塚)、現場担当の望月大典さん(以下、望月)、そして実際にエスコートシニアへ参加した稲野ひろみさん(以下、稲野)に、話を聞きました。

病気を治すだけではない、コスモヘルスの挑戦

「別にもう、痛いままでいいよ」

膝や腰に痛みを抱えるお客様から返ってきたその言葉に、小塚さんは衝撃を受けたといいます。

家庭用電位治療器を展開するコスモヘルス株式会社(以下、コスモヘルス)で、小塚さんは社長に就任する前、13年間にわたってショールームの現場に立ち続けてきました。「元気になるので続けてくださいね」と声をかけたとき、返ってきたのが冒頭の言葉でした。

小塚)正直、痛いのは嫌だから治したいと思うのは、当たり前のことだと思っていました。でも、これからも健康でいたいと思える“目的”がなければ、ご高齢の方はリハビリを頑張ることができない。健康になる方法を伝えるだけでは、自分たちのビジョンを達成できないと気づかされたんです。

医療機器やサプリメントなど、健康になる方法を提供する企業は多くありますが、健康でいる理由にまで向き合う企業は少ないですよね。そこを自分たちが担えたらと考え、スポーツを通した生きがいづくりに取り組み始めました。

ーー健康でいたい理由を生み出す手段として、スポーツを選んだ理由はありますか?

小塚)スポーツである理由は二つあります。一つはエネルギーの高さです。人生を懸けて勝負している人たちの姿に触れることで、シニア世代の方々も「自分も挑戦してみよう」「夢を追いかけよう」と思うことができます。

もう一つは、日課になること。定年を迎えて仕事を引退すると、途端に日課がなくなってしまう方もいます。ただ、エスパルスのファンになれば「毎週応援しに行く」という習慣ができる。次の試合を楽しみに過ごす理由ができるという点で、スポーツには大きな力を感じています。

ーーそこで、スポーツの支援を始めたのですね。

小塚)そうなんです。父がゴルフに夢中になっていた経験から、まずはシニア向けゴルフ大会の支援をスタートさせました。その後、自身のサッカー経験や静岡との縁もあり、2023年から清水エスパルスのスポンサーを務めています。

コスモヘルスの想いを形にする取り組みとして、65歳以上のサポーターが選手とともにピッチへ入場する『エスコートシニア』を始めました。

Jリーグのピッチを歩くという楽しみが、これからも健康でいたいと思える理由になってくれたらうれしいですね。そして、それを見たご家族の方々にも、自分の親や祖父母に対して『いい歳の重ね方をしているな』と感じてもらえたらと思っています。

二度目の応募でつかんだ、選手と触れ合える機会

5月6日に行われたエスコートシニアに参加した、66歳の稲野ひろみさん。元々高校サッカーが好きだったという稲野さんは、清水エスパルスの観戦チケットが当たったのをきっかけに応援を始めたそうです。

稲野)エスパルスを応援して今年で32年になります。Jリーグ開幕当初、雑誌の観戦チケットに応募して当たったのをきっかけに、初めてスタジアムに行きました。その時の現場の盛り上がりがすごく楽しかったんです。

今ではシーズンシートを購入して、娘や孫と一緒にほぼ毎試合スタジアムへ足を運んでいます。

10代の頃からの友人たちとは「年に一度はアウェイ遠征へ行こう」と約束して、旅行を兼ねて各地へ応援することも楽しみの一つになっています。

ーー今回のエスコートシニアには、初めての参加だそうですね。

稲野)昨年65歳になったときに、『やっと応募できる資格を得たぞ』と思っていました。昨年は抽選で外れてしまいましたが、今年は当たってとてもうれしいです。シニア世代の人が選手と触れ合える機会って、なかなかないですよね。もし選手と一緒に歩けたら、すごく記念になると思いましたし、これから応援していく上でも励みになると思って応募しました。

ーー入場直前ですが今のお気持ちは?

稲野)もう、本当にドキドキしています。でも、それ以上に楽しみで、ワクワクが倍増していますね。

「ピッチに立つ」が、生きる力になる

稲野さんに話を聞くなかで印象的だったのは、清水エスパルスの応援が、自身の健康を保つ理由になっていたことでした。

「歩けなくなったり、動けなくなったりしたら応援に来られなくなってしまうので、エスパルスを応援するために元気でいようと思っています。新しいスタジアムも絶対に見たいですし、まだまだ会場に通い続けたいです(稲野)」

現在もフルタイムで働きながら、マッサージや鍼灸などで体のメンテナンスを続けているという稲野さん。大好きなサッカークラブへの応援の気持ちは、これからも元気でいたい理由にもなっていました。

そしてエスコートシニアもまた、未来への原動力になり始めています。

イベント終了後、小塚さんは、観客席で耳にしたある会話が印象に残っていると話します。

「『今63歳だから、あと2年で応募できるな。楽しみにしておこう』と話している方がいたんです。まだ参加資格のない世代にとっても、いつか自分も歩いてみたいと思える将来の楽しみになっていると感じ、活動への手応えを感じています。

人生は、『何歳まで生きるか』より、『何歳まで楽しみ続けるか』のほうが大事なんじゃないかと思うんです。エスパルスを応援している方々にとっての楽しみを、これからも僕らがつくっていけたらと思っています(小塚)」

年を取るのが楽しみな社会をつくる

エスコートシニアを通じて人生を楽しんでいるシニア世代の姿は、周囲にも大きなエネルギーを与えています。実際に現場担当者として参加者と接してきた望月さんも、その活力を受け取っている一人です。

望月)皆さん本当に若いんですよ。今回も、65歳以上とは思えないくらい若々しい方が多かったですし、逆にこちらがパワーをもらっています。

ーーこのような取り組みをきっかけに、これからどんな広がりをつくっていきたいですか?

望月)エスパルスは、親子三世代でファンという方も本当に多いんです。今はシニアにフォーカスした取り組みが中心ですが、今後は子どもたちを応援する企画も考えていきたいと思っています。次の世代へつなげていくことで、年代を超えて活力が循環する未来を作っていきたいです。

ーーエスコートシニアを通して、若い世代に伝えたいことはありますか?

望月)年齢が上がるにつれて、将来や生活に対しての不安が大きくなってしまう人もいると思います。だからこそ、ご高齢の方々が人生を楽しんでいる姿を見せることで、スタジアムに来ている若い人たちにも、『自分も65歳になるのが楽しみだな』と思ってもらいたい。『年を取るって楽しそうだな』という感覚を、若い世代に伝えていきたいです。

病気のない社会、そして、年を取ることが楽しみな社会へ。コスモヘルスはこれからも、スポーツを通して“生きがい”を地域に届けていきます。

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