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ドラフト下位指名から逆襲した選手たち 広島は中﨑が通算115Sの活躍、羽月・大盛の18年組も躍動

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広島東洋カープの羽月隆太郎と大盛穂,ⒸSPAIA

ドラフト6位ルーキー・末包昇大はここまで打率3割をマーク

広島は今シーズン、ドラフト6位で大阪ガスから入団したルーキー・末包昇大が開幕スタメンを掴み、ここまで26試合で打率.304(69打数21安打)、2本塁打、14打点の好成績を残している。

ポスティングシステムでメジャーリーグに移籍した鈴木誠也(現・カブス)の穴を埋めるとまではいかないものの、随所で輝きを放っているのだ。

この末包のように、ドラフト下位指名(6位以下、育成含む)ながら一軍で活躍を見せている主な選手を見ていこう。対象は高校生と大学生・社会人のドラフトが統一された2008年以降とする。

2010年6位の中崎翔太は3連覇を支えるクローザーに


広島で下位指名から最も出世を果たしたのは、2010年6位で日南学園からプロ入りした中﨑翔太だろう。4年目から中継ぎに専念すると、2015年から4年連続で59試合以上に登板。2016年には34セーブ、2018年には32セーブを挙げ、リーグ3連覇に大きく貢献し、通算では115セーブをマークしている。同年1位指名は、済美高から1年の浪人を経て早稲田大に進学した福井優也(現・楽天)だった。

2011年育成4位で市和歌山高から入団した三家和真は、広島では活躍できず2013年オフに戦力外となる。しかし独立リーグの信濃、石川を経て、2016年オフに支配下選手としてロッテに入団。翌年一軍デビューを果たすと、2019年には25試合に出場し、初安打、初本塁打をマークした。同年1位は野村祐輔(明治大)、2位は菊池涼介(中京学院大)だった。

2018年以降は投打の主力候補が入団

2018年入団組からは当たり年の気配が漂う。7位の羽月隆太郎(神村学園高)は2年目に一軍デビューすると、3年目の昨シーズンは39試合に出場し、ユーティリティ性を発揮した。

育成1位で静岡産業大から入団した大盛穂は、俊足と好打を武器に2019年オフに支配下登録を掴むと、2年目には73試合に出場。以降も一軍で出場機会を掴んでおり、既に通算150試合以上に出場している。広島の育成選手の中では出世頭と言えるだろう。

同期で1位の小園海斗(報徳学園高)、2位の島内颯太郎(九州共立大)は一軍の戦力となり、3位の林晃汰(智辯和歌山高)も昨シーズンは10本塁打を放つなど、上位勢は活躍を見せている。この世代が本格化するとき、強い広島が戻ってきそうだ。

2019年には6位で玉村昇悟(丹生高)が入団。2年目に一軍デビューを飾ると、全17試合に先発して4勝7敗、防御率3.83という成績を残した。3年目の今シーズンも開幕ローテーションに入っており、左腕エースへの階段を上がっている。同年1位は新人王にも輝いた森下暢仁(明治大)。2人が左右のエースとしてチームを支える未来が楽しみだ。

2021年入団組の中では、冒頭でも紹介した末包が良い働きを見せている。同期で1位の黒原拓未(関西学院大)はプロの壁に苦しんでいるが、3位の中村健人(トヨタ自動車)は末包とともに活躍を見せる。

中﨑以降、主力級の選手は出てきていなかった広島の下位指名組だったが、ここ数年で一気にその候補が増えてきた。今回の対象ではないものの、2015年5位の西川龍馬や、2016年4位の坂倉将吾も球界を代表する打者へと成長している。

また今年のルーキーでも、7位の髙木翔斗(県岐阜商)は未来の正捕手候補として楽しみな逸材だ。球界一とも言われる厳しい練習を経て、次に大出世を果たす若鯉は誰なのか。楽しみに見守りたい。

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記事:林龍也

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