ワカサギの釣り方3選【ボート・ドーム船・桟橋】を解説 初心者向きなのはどれ?
冬の風物詩「ワカサギ釣り」は、ボート、ドーム船、桟橋と多彩なスタイルで楽しむことができます。本記事では、3つの釣り方の特徴や楽しみ方、初心者におすすめの方法について詳しくご紹介します。
ワカサギの釣り方
ワカサギ釣りは、日本全国の湖などで広く親しまれていますが、主なスタイルには「ボート」「ドーム船」「桟橋」があります。これに加えて、冬の寒さが作り出す「氷上ワカサギ釣り」もありますが、氷が厚く張る条件が必要なため、限られた地域・時期でしか楽しむことができません。
今回は、「ボート」「ドーム船」「桟橋」の3スタイルの釣り方のコツ、タックル、仕掛けなどを紹介します。
ドーム船でのワカサギの釣り
ドーム船は、屋形船のように囲われた船の中で、床に開けられた釣り用の穴からワカサギ釣りを楽しむスタイルです。
沖合のポイントに停泊している船にボートなどで乗り込んで釣る場合と、桟橋から出船しポイントを巡る船がありますが、いずれもワカサギの回遊が多い沖のポイントを狙えるので、安定した釣果が望めます。
また、ドーム内にはストーブなどの暖房設備が整い、快適な温度で釣りが可能です。トイレや電子レンジ、給湯ポットが用意された船宿も多く、初心者にとっても、釣り場のスタッフがサポートしてくれるため、安心して釣りを楽しめます。
ただ、人気が高く予約がすぐに埋まることも少なくないので、事前にスケジュールを立てて釣行するようにしましょう。
タックルと仕掛け
初心者の場合はタックルのレンタルが可能で、仕掛けも船宿で購入できるため手ぶらでも楽しむことができます。
自前で用意する場合は、近年のワカサギ釣りは電動タックルを使う人が多いです。ワカサギ用の電動リールは穂先を取り付けて竿にするのが特徴で、穂先を状況に合わせて交換できるほか、巻き上げも速く手返しがいいのがメリットになります。
ドーム船では釣座の目の前に空いた穴から釣りをするので、穂先は20~30cm程度の短いものが最適。手巻きなら全長60cm以下の竿を使いましょう。手巻きでも電動リールと同じく穂先をリールに付け外しできるタイプもあるので、そちらもおすすめです。道糸はPEの0.15~0.3号程度が基準になります。
仕掛けは季節や釣り場、ワカサギの活性によっても、最適なものが異なります。「早掛け」「食い渋り」など状況に応じたバリエーション豊富な仕掛けが市販されているのいくつか揃えておくといいでしょう。現地で釣り場に合った仕掛けを購入するのもおすすめです。
釣り方のコツ
まずワカサギの泳ぐタナ(泳層)に仕掛けの位置を合わせることが重要です。基本は底付近ですが、宙層に浮くこともあります。どの位置の針にワカサギが掛かったかである程度タナを把握できるほか、魚探を用意するのも有効です。また、船長がいるドーム船ならタナのアナウンスがある場合もあるので、聞き逃さないようにしましょう。
タナに仕掛けを落としたら誘ってワカサギのアタリを引き出します。仕掛けを小刻みに揺らしたり、ふわふわとたるませるように動かしたりして誘ったら、道糸を張った状態で一定時間止めてアタリを待ちましょう。
アタリを感じたら、竿をスッと持ち上げるようにアワセを入れ、慎重に巻き上げます。また、群れが大きいときは、2匹、3匹と追い食いを待つことで、釣果を伸ばすことができます。
桟橋でのワカサギの釣り
桟橋からの釣りは、陸続きの桟橋で行うため、自由に帰れる気軽さがメリットです。また、ドーム船やレンタルボートよりも安価に挑戦できるのも嬉しいポイントとなります。
ただ、ワカサギが桟橋寄りを回遊する必要があるため、季節や水温の変化により釣果が左右される傾向も。いくつか水深の違う桟橋がある施設では、どの桟橋に釣り座を構えるかで釣果が大きく分かれることも多いです。施設のHPなどで事前に釣果情報をチェックしてから訪れるのがいいでしょう。
また、桟橋にビニールハウスが設置されたドーム桟橋もあり、寒さを感じず快適に釣りを楽しむことも可能です。
タックルと仕掛け
タックルは短いタックルから1m以上の長い竿まで使えます。ただ、ドーム桟橋の場合は手元に空いた小さな穴から釣りをするスタイルになるので、ドーム船と同じく短いタックルを使う必要があります。
リールは手巻きリールでも十分対応可能ですが、深場のポイントであれば電動のほうが手返しがいい場合もあります。レンタルタックルについては桟橋を管理しているボート屋などでレンタルできる場合もあるので、確認してみるといいでしょう。
仕掛けは針の違う仕掛けなどを、いくつか用意しておきましょう。オマツリの心配があまりいらないのでタナを広く探れる1mなどの長めの仕掛けを使うのもおすすめです。
釣り方のコツ
タナの取り方や誘いはボート船で述べた釣り方と基本は同じです。ワカサギの回遊を待つスタイルになりますが、アタリがないようならポイント移動するのも手。また、回遊時には群れを止めておきたいので、ぶどう虫や人工の寄せ餌を針の一部に付けるなどの手段も効果的です。
ボートでのワカサギの釣り
ワカサギのボート釣りは自分でボートをこいで、好きなポイントを選択できるのが魅力です。釣り場を変えられる自由さは、釣果向上の一助にもなります。また、ポイントまでボート屋のモーターボートで引いてもらう曳舟サービスがある船宿も存在し、ボートを漕ぐのが不安な人でもチャレンジは可能です。
ただ、風を遮るものがない湖面での釣りなので冬は寒い点や、湖上では安全対策を徹底する必要がある点、トイレがないなど、ハードルが高い面もあります。
タックルと仕掛け
仕掛けは周りとオマツリを気にする必要がないため、広くタナを探れる長めで針数の多い仕掛けがおすすめです。そのため、長い仕掛けを使える長めのタックルが有利。90cm程度の手巻き竿や、電動リールを使う場合30cm以上の穂先や延長アダプターを付けるといいでしょう。ただ、短いタックルでもチャレンジは可能です。
初心者の場合は、レンタルタックルを用意しているボート店もあるので、HPなどで確認してみましょう。
釣り方のコツ
ポイントは基本的に自分で探すため、魚探があると非常に便利です。ない場合は出船前にしっかりとボート屋から情報収集しておきましょう。釣れない場合はポイント移動が有効ですが、一度釣れたポイントはまた回遊があることも多いので、粘るのも手。このあたりを考えるのもボート釣りの醍醐味です。
初心者におすすめの釣り方は?
初心者には、設備が整っており、寒さをしのげるドーム船がおすすめです。釣果が期待できるうえ、トイレなどの設備も完備されているため、安心して釣りを楽しめます。一方、桟橋は手軽に挑戦できる点が人気ですが、釣果面での期待は沖の釣りに劣る部分があります。
また、ボート釣りは自由度が高く魅力的ですが、ポイント選びや安全管理が必要になるため、どちらかといえば経験者向きといえます。
<TSURINEWS編集部>