「自分のことがわからない」と感じるときこそ“人生が動き出す”サイン
潜在意識インタビュアーkahoのコラム【良い人生は後から】 「良い花は後から」ということわざがあります。先に咲いた花よりも、後に咲いた花の方が美しいという意味を持つこの言葉。人生も同じだと思いませんか? 酸いも甘いも経験した40代頃からのほうが人生の豊かさを感じられるようになります。そんなことを意識しながら生きているkahoが日々思うことをお届けします。
本当に生きたい人生を生きられてる?
「自分のことがわからないんです」。
セッションで出会う人たちから、よく聞く言葉だ。
他人のことはよく見えるのに、自分のこととなると途端にわからなくなる。良くある話だし、かくいう私もずっとそうだった。
「何がしたいのかわからない」
「これでいいのか自信がない」
「本当の自分ってどんな人間なんだろう」
ずっと、周りの期待に応え、嫌われないように生きてきた。やってきたことが、その結果につながっていたかは別として。
そして気がつけば、自分の“心の声”を聞くことよりも、“こうあるべき”という正解探しに一生懸命になるだけの人生を生きていた。
でも、それに気づかされる出来事が起きて、ハッとした。
「自分のことがわからない」と感じるのは、“本当は生きたい人生”を生きていないサインなのかもしれない。と。
立ち止まったときに見える、人生の意味
思い返せば、誰かの期待に沿ってばかりいた頃の私は、いつも焦っていた。
「このままでいいのかな」
「もっとちゃんとしなきゃ」
そんな思いが頭の中をぐるぐる回るような日々。常に思考をフル回転させて、心はいつも置き去り。
その自分に気づき、自分の内側にある“本当の気持ち”に耳を傾けるようになったら、少しずつ、世界の見え方が変わってきた。
たとえば、以前なら、「なんでうまくいかないんだろう」と落ち込んでいたことも、今は「きっとこの経験にも意味があるんだろうな」と思えるようになった。
そう思えた瞬間、肩の力がふっと抜ける。
人生は、最初からうまくいくわけではない。
うまくいかなかったこと、悲しかったこと、あとから振り返ったときに「あれがあったから今がある」という経験を重ねていくことで変わっていく。
その積み重ねの中で、「自分が本当は何がしたい」か、「どう生きたいか」が明確になってくる。
焦らなくていい。
私は今、ようやく“自分の人生”を生きはじめている。
完璧でもないし、悩んだり落ち込むことも相変わらずだ。でも、自分の心がどう感じているかをちゃんと見つめながら生きると、そんな自分のこともポジティブに受け止められて、以前と物事の捉え方がガラリと変わったのを感じる。
「今日はこの空の色がきれいだな」
「この人と話せてよかったな」
そんな瞬間を積み重ねていくうちに、いつのまにか「これが私の人生なんだ」と自然に思えるようになってくる。
良い人生は、出来事の数や成果で決まるものじゃない。
うまくいかなかったことさえ、自分を形づくる大切な一部になる。
だから今、「自分のことがわからない」と感じている人がいたら、焦らなくていいと言いたい。
その感覚は、“本当の自分”へ戻る途中にいる証拠だから。
人生は、あとからちゃんと意味を見せてくれる。
そのとき、「ああ、あの時間も必要だったんだ」と思える日がきっと来る。
そう信じて、今日も自分のペースで歩いていけば、それでいい。
潜在意識インタビュアーkaho/ライター