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バスケ男子日本代表がW杯予選Window2で見えた現在地、3Pシュートを軸に変革中

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男子日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチ,Ⓒゲッティイメージズ

スタイル・メンバーを一新するも準備不足を露呈したWindow1

2月26日、27日に「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選Window2」が行われ、チャイニーズ・タイペイに76−71で勝利。翌日のオーストラリア戦は64−80で敗戦したが、トム・ホーバスヘッドコーチが掲げるバスケットがより明確になった2試合となった。

そもそも同大会Window1、中国との2連戦がホーバスヘッドコーチの初陣。前任のフリオ・ラマス前ヘッドコーチは連動した動きで全員がボールをシェアする方針だったが、ホーバスヘッドコーチは女子日本代表同様に、全選手を外に配置(ファイブアウト)してどこからでも3Pシュートが打てるスタイルだ。そして日本は開催地枠で出場が決まっていることから、若い選手を積極的に起用。東京オリンピックに出場した選手は数少ない陣容だった。

しかし同シリーズでは3Pシュートこそ両試合とも30本以上放ったものの、確率は僅か22%と低調に。外ばかりでボールが回ってしまい、動きがない中での3Pシュートになったことで“打たされてしまう”形になったことが原因だ。ディフェンスでも中国の高さに苦しみ、特に2試合目は106失点と崩壊した。

新指揮官が就任してバスケットのスタイルが変わり、メンバーも一新されたことで準備不足が目立った試合だった。

若きエース・西田が攻撃の軸にホーバス体制でうれしい初勝利を挙げる

11月の中国戦から3か月、新型コロナウイルスの影響も受けながら合宿を実施し、迎えたチャイニーズ・タイペイ戦。序盤は3Pシュートが決まらず、相手にゴール下で得点を許しビハインドを負ってしまう。

だが積極的なディフェンスが功を奏し相手のミスを誘い出すと、攻撃で引っ張ったのは#19西田優大だ。世代代表ですでに世界を経験している22歳は、所属するシーホース三河でも得点源。この試合では得意の3Pシュートを2本決めたほか、ドライブを軸に27得点を挙げた。フリースローも放った7本全てを決めるなど確実性も光った。

ディフェンスでは#3ルーク・エヴァンスがゴール下で、#16佐藤卓磨がウィングの選手に対して奮闘。チームとして攻守ともにプレーの質が格段に向上し、うれしい1勝となった。

続くオーストラリア戦。東京オリンピックで3位となったメンバーではなく若手中心の布陣となったが、それでも強力なチームに変わりなく、チャイニーズ・タイペイに98−61で大勝していた。

日本はこれまで同様に3Pシュートを果敢に放つがうまく決まらず、立ち上がりは確実にシュートを決めるオーストラリアのペースに。しかしこの日好調の#2富樫勇樹、エヴァンスの活躍で2クォーターは善戦。40−42と2点差で折り返す。

しかし3クォーター以降はリバウンドで主導権を握られ、64−80で敗戦した。リバウンドは28−44と大きく引き離され、ペイントエリアの得点も22−44と、強豪相手に長年の課題を露呈する試合になった。

キーワードはペイントアタック流動性を高め、形の良い攻撃を

だが冒頭に記したように、ホーバスヘッドコーチが目指すバスケットを体現できた瞬間も多くあった。

3Pシュート一辺倒になっていた11月の中国戦に比べ、富樫や西田がペイントアタックし、ウィング陣もコートを駆け回りディフェンスを収縮した形での3Pシュートが増加。残念ながら劇的に成功率向上とはならなかったものの、いい形で攻撃を終える回数は多くなった。

しっかりペイントタッチできている時間帯はオフェンスの流れが良く、確実に得点を積み上げられている。より長く、自分たちの流れを維持させるためにはチームとしての組織力に加え、個人でもゴールにより近付く技術や勇気も求められるだろう。

ただしチーム全体を見れば選手層が薄く、チャイニーズ・タイペイ戦は3選手が30分以上の出場、点差が離れたオーストラリア戦は終盤に主力メンバーを下げたが、富樫とエヴァンス、西田は20分後半と4クォーターの序盤以外はほぼ休みなくコートに立っていた。

ただし東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子日本代表も、最初から結果を残していたわけではなく、男子と同じように紆余曲折を経てつかんだ成績だった。そして次回のWindow3は6月と、Bリーグがシーズンオフということから今回よりも戦力の充実が期待できる。

本番は2024年のパリオリンピックとはいえ、地元で迎える来年のワールドカップも通過点ではない。前回は1勝もできずに終わっただけに、ステップアップのためにはこの1年は貴重な準備期間となる。

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記事:ヨシモトカズキ

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