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「新卒だけどすでに辞めたい」そんなとき…「退職代行」って実際どうなのか聞いてみた! 初任給アップの裏に何が?

Sitakke

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新入社員にとって、待ちに待った日がやってきました。4月25日は、民間企業の多くは給料日…初任給の日です。

“経済の好循環”の掛け声のもと、初任給の引き上げを決めた会社も多い今年。いわゆる「Z世代」は、初めての給料を何に使うのでしょうか?

初めて受け取る給料は、いつの時代もうれしいもの。

かつての新入社員の初任給の使い道は?

1995年

60代「寮に入っていたので、どんちゃん騒ぎをした…先輩も含めて」

50代「弟がバンドを始めたいと言っていたので、エレクトリックベースを買ってあげた」

阪神淡路大震災が発生し、Windows95の発売で、誰もがパソコンを持つようになった1995年。

この年に入社した、北海道内の新入社員たちの使い道は

「(初月給が出たら何に使う?)遊びですね」
「貯金しますね」
「いろいろ支払いに追われて…全部なくなります」

まだ、バブル景気の余韻も残るこの時代、初任給で「車を買う」と話す新入社員も―。

「いくらぐらい?」とたずねると、「160万円くらい」という答えが!
 
あれから約30年。今年、札幌市内のIT系企業に入社した新入社員にも、初任給の使い道を聞いてみました。

家族へ食事をプレゼント!

今年、札幌市内のIT系企業に入社した新入社員にも、初任給の使い道を聞いてみると…

「この前、両親が大事にしていたワイングラスを割ってしまったので新しいグラスを買おうかな」
「父親が好きなキャラクターがあるので、ちょっと大きいぬいぐるみを渡したい」

イマドキの親子関係って、友だち感覚に近いんですね。

こちらは、20代の社会人1000人を対象に調べた“初任給の使い道”です。

1位は趣味。
2位は『家族へのプレゼント』で、その9割近くが「食事」をプレゼントするそうです。

ちなみに先週、ひと足早く初任給を手にしたHBCの新入社員にも聞いてみましたよ!

「コンビニでちょっと高い700円の醤油ラーメンを買いました!普通のものより麺が多かったです」

「埼玉の実家にトキシラズを送っりました。同期に、北海道で一番おいしいサケは、トキシラズと教えてもらった」

一方、初任給を支払う北海道内企業も、変化の時期を迎えています。

家具・インテリア小売、最大手の「ニトリホールディングス」はこの春、1万5000円アップの27万円(大卒)に。

びっくりドンキーを展開する「アレフ」は、この春の初任給を24万6000円にアップ。

アプリ開発などを行う札幌のIT系企業では、来年度の採用から、条件付きながら「初任給35万円」のコースを新設しました。

この会社の西嶋裕二代表取締役CEOはこうした状況を「優秀な人材を獲得するのが目的」だと話します。

人材獲得競争が激しくなってきていること、物価が上がって生活コストが上がっていること…

その2つによって、「給料は上がっていくのではないか」と分析していました。

新年度が始まって3週間あまり―。

SNS上には、新入社員と思われる、こんな気になる投稿も…

『24卒の新卒だけどすでにやめたい』。


退職代行「モームリ」「オイトマ」

「モームリ」HPより

新入社員の主な退職理由は“人間関係”や“入社前と入社後のギャップ”。

そんな中、利用が増えているのが、本人の代わりに会社に退職の連絡を行う「退職代行」サービスです。

2022年からサービスを始めた東京の退職代行、その名も「モームリ」。

4月以降、全国174人の新入社員から依頼があり、そのうちの3人が、北海道からの依頼でした。

「モームリ」の谷本慎二代表によると、依頼者からの満足度は高いようで、新しい仕事についたあとにメッセージをもらうこともあるのだとか。

「いまは毎日楽しく暮らせています」

「給料が上がった」

「人間関係がすごくいい職場で働いています」

そんな声が届くと、退職代行のやりがいと必要性を感じるのだそうです。

「モームリ」HPより

そして退職代行は「最後の砦と思ってほしい」とも話します。

「自分で退職を言えるに超したことはないので、まずは自分で対応してみて、どうしても本当に苦しいというときに利用してほしい」と呼びかけていました。

最近、増えてきている「退職代行」サービス会社をまとめました。それぞれの会社名に注目です。

取材した退職代行サービス会社「モームリ」の場合、代行料金は22000円です。

本人の意思は、会社と本人の間の「退職届」のやりとりで確認されます。

「モームリ」というサービス名は「代表が思いつき、親しみやすくわかりやすいから使っている」と話しています。


入社3年以内に35%以上が辞めている

北海道内の新入社員は、どのくらいの割合が退職しているのでしょうか。北海道労働局の調査を見てみましょう。

2020年(令和2)3月の大卒者のうち、入社3年目までに仕事をやめた人の割合は、全国で32.3%、北海道では35.7%です。

全国、北海道内ともに、大学を卒業後、10人に3人が入社3年以内に辞めていることをデータは示しています。

近ごろは『上司ガチャ』『配属ガチャ』という言葉もよく耳にします。

入社してから「あれ…違うな」と、思い悩む若者も少なくないようです。

この春、大学や高校を卒業して就職した皆さんは、学生生活の大半をコロナ禍で不自由を強いられた世代です。

苦労をした分、これからの活躍を期待しています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年4月25日)の情報に基づきます。

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