体内の水分が不足すると血液の粘度が増して血流も悪くなる!サラサラの血液を保つための1日の水分補給量とは?【図解 血管・血液の話】
血液サラサラのためには、とにかく水を飲む【図解 血管・血液の話】
最低でも1200mLの水分補給を
人の体は約60%が水分で占められています。体内の水分が2%失われると、のどの渇きを感じ、運動機能が低下し始めます。3%で強いのどの渇きや食欲不振、4~5%で疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状や熱中症の症状が表れます。水分は生命維持に欠かせないものですが、不足するとなぜ、このような不調が起こるのでしょうか。
実は、血液にも多くの水分が含まれています。血液は白血球などの血球と液体の血しょうで構成されており、血しょうの約90%が水分です。体に必要な栄養素や酸素は、血しょうの水分にのって各組織へ運ばれていきます。ところが、体の水分が不足すると、血液の水分も不足して血液が濃い状態に。つまり、粘度が増して血流が悪くなるのです。すると、必要な栄養素や酸素が全身に行き渡らなくなり、さまざまな体調不良として表れます。また、血液が固まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクも高まります。
水分不足になるのは、夏の期間や運動時だけに限りません。普通に暮らしているだけで、汗や尿、吐く息、さらには皮膚からの蒸発などで多くの水分が失われています。その量は、1日約2500mL。食事から得られる水分などを差し引きすると、1日1200mLもの水分が不足することに。サラサラの血液を保つためには、最低でもこの不足分の水分を補給するようにしましょう。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』