<義姉、肉ジャガに激怒!>義父からリクエスト料理!孫との時間に涙「……ありがとう」【まんが】
私、アイカは夫のマサユキと娘のユズ(10歳)と3人で暮らしています。義実家は車で1時間ほどの距離にあり、現在は義父がひとりで住んでいます。少し前に義父が大病を患って入院する出来事がありました。それからは都合をつけて週に一度は様子を見にいくようにしています。この週末はマサユキが出張中のため、私とユズの2人で訪れています。
私は料理が好きですし、義実家での家事も特に苦ではありません。なにより義父が喜んでくれるのが嬉しくて、毎回メニューのリクエストに応えるようにしています。最近はユズもすすんでお手伝いをしてくれます。
義父は病を患い、数か月前に余命宣告されました。心配だったのでマサユキとも話し合い、わが家に呼び寄せようとしたのですが……。義父が出した結論は「住み慣れた自宅でできる限り過ごしたい」というものでした。近くにはマサユキの姉であるカズコさんも暮らしています。
最近義姉は正社員の仕事を辞め、今はパートで働いているとマサユキから聞きました。てっきり義父の世話をするためかと思っていたのですが、日常的に面倒をみている感じはありません。だから私が義実家の掃除や買い出し、おかずの作り置きなどを買って出ています。
義父のリクエストで夕食を作りはじめた私とユズ。出来上がったおかずを食卓にのせると、義父はとても喜んでユズのことをたくさん褒めてくれました。孫が作ったからあげを口に運ぶ義父は、心なしか涙ぐんでいるような気がします。
その日は義父と夕食を共にしたあと、義父のために作った肉じゃがや角煮などを義実家の冷蔵庫に入れて帰宅しました。すると翌日、義姉から電話がかかってきました。どうやら怒っている様子。そして私は激しい口調で責められたのです。
優しい義父は行くたびに感謝の言葉を口にしてくれ、ユズのこともたくさん褒めてくれます。私は早くに両親を亡くして、義父と亡くなった義母にいろいろ支えてもらいました。義父のために自分にできることなら何でもしたいと思っています。その日もユズと一緒に料理をして、みんなで楽しくご飯を食べたのです。しかし次の日、義姉からきたのは激しい口調の電話。私は決して「ありがとう」と感謝されることを期待していたわけではありませんが、まさか怒られてしまうとは……。私のどこが間違っていたのでしょうか。
「自分はナニもしないのに!?」理不尽すぎる叱責にモヤモヤ
マサユキによると義姉は家事全般が苦手だそうです。義実家に頻繁に通って義父の面倒をみている気配もありません。あれは義父が退院して間もなく、私たち家族が義実家へ様子を見に行ったときのこと……。
ひとりさみしくコンビニ弁当を食べている義父。その姿を見た私は、義父のためになにかできないかなと考えました。マサユキとも相談し、後日こんな提案をしました。
誰だって得意不得意はあるでしょう。義父は料理をしませんし、義姉も家事が好きではないタイプの人。ならば料理好きな私が作って食べてもらおうと思ったのです。私が「ご飯を作りましょうか」と提案すると、義父だって喜んでくれていました。
冷蔵庫にあった作り置きのおかずを見て、何も知らされていなかった義姉はイラっとしたのかもしれません。でもそれにしたって、いきなり叱りつけてくるなんて……。私に謝られても気が済まないようで、どんどん感情的になっていく義姉。言われっぱなしの私はだんだんモヤモヤしてきました。
モヤっとした私がそう言うと、義姉に電話を切られました。私に言い返されてブチ切れたのか、痛いところを突かれて気まずかったのか……。義姉の気持ちは分かりませんが、ひとまずやりとりは終わりました。
あまりの衝撃に、私は出張中のマサユキにすぐ連絡して伝えるべきか悩みました。けれど自分から電話を切った義姉がまたすぐにかけてくることはないだろうと思い、出張から帰ってきた後に伝えることにしました。
もちろん義父に少しでも長生きしてもらいたい義姉の気持ちもわかります。今回冷蔵庫に入っていたのがお肉系のおかずばかりだったので、もしかしたら病人に与える食事ではないと思ったのかもしれません。普段は義父のリクエストに応えつつ、いろんな食材を使ってバランス良く料理を作っているつもりです。それに文句があるのならば、義姉自身が理想とする食事を準備してあげれば済む話でしょう。文句を言われたのは衝撃的でしたが、マサユキも義父も今までどおりでいいと言ってくれているので変わらずサポートをしていきたいと思っています。
「ゼッタイに許さないから!」怒りの矛先は娘と夫にまで!?
義父の葬儀では、喪主(マサユキ)の妻として忙しく動きまわっているうちに慌ただしく終わりました。義姉は親戚に支えられ、ずっと泣いていました。全てが終わった会食の場で、皆さんにお礼を言ってまわったりお茶を入れたりしていると……。
義姉の発言に、一瞬その場が凍りつきました。マサユキがすぐさま抗議します。ユズも涙を浮かべて言い返しました。
「うるさい! あんたたちのこと、私は絶対に許さないから!」義姉の怒りの矛先は私だけでなく、マサユキとユズにまで向いていました。するとマサユキが深く息を吐いた後、静かに胸ポケットから白い紙を取り出します。 「これ、父さんからの手紙。葬式の前に実家に寄ったんだ。そうしたら仏壇の前に置いてあった。いろいろ落ち着いてから、姉ちゃんに渡そうと思っていたんだけど……」マサユキは紙に書かれていた義父の最後の言葉を読み上げます。
「人をうらやんだり、蹴落としたりするんじゃないよ」義父の思いを聞いた義姉は、ポロポロと涙をこぼして泣き出しました。「ごめんなさい……。私はずっと幸せそうなマサユキがうらやましかった。お父さんに気に入られているアイカさんのことも妬ましく思っていた……」
親戚の集まっている場であんなことを言われたので、正直なところ今は義姉のことを心から許す気にはなれません。でも義父の手紙のおかげで義姉の正直な気持ちを聞くことができました。
私だったら残りわずかな人生は好きなことをしたいし、好きな人と好きなものを食べて、好きなところへ行きたいです。だからこそ余命宣告を受けた義父から「これが食べたい!」と言われれば喜んで作ったのです。でもそれは義姉にとっては許しがたいことだったのかもしれません。義姉はそれに加え、私に対する嫉妬心があったことを認めました。私だけでなく、ユズの気持ちまで傷つけた義姉のことをこの先もずっと好きにはなれないと思います。ただ義父が残した言葉のとおり、今後の姉と弟での話し合いは揉めることなく穏やかにできるのではないかと思っています。