氷が張った池に浮く8歳女児 警察官の命懸けの救出劇をカメラが捉える（米）
米バーモント州の女性警察官が昨年12月、極寒の池に転落して浮いていた8歳女児を救出した。警察官の命懸けの救出劇はボディカメラが捉えており、今月12日にその映像が公開されると反響を呼んだ。米ニュースメディア『Fox News』などが伝えた。
バーモント州ケンブリッジの私有地で昨年12月17日、8歳と6歳の姉妹が遊んでいたところ、薄い氷が張っていた池に転落した。
異変に気付いた80歳の家主の男性は妹を助け出したが、岸から離れてしまった8歳女児は救出できずに緊急通報。現場近くでパトロールをしていたバーモント州警察官ミシェル・アーチャーさん（Michelle Archer）が通報から5分以内に駆けつけた。
当時の様子はボディカメラが捉えており、一部凍った池周辺は雪で真っ白なのが見て取れる。女児の救出が一刻を争うことは一目瞭然で、ミシェルさんは到着するやいなや、警察車両のトランクからロープと浮揚装置を取り出し、池のそばまで走ってくると飛び込む準備を始めた。
ボディカメラには、岸から離れた池の中に浮かんでいるピンク色の服が映っており、息を切らしたミシェルさんが池に飛び込むと、水面にうつ伏せで浮く女児の姿が映し出された。そしてさらに泳いで近づくと、女児の金髪や上半身がはっきり見え、しばらくするとミシェルさんが「救助を呼んで」と叫んでいる。
こうして女児が岸に引き上げられると、ミシェルさんは女児の胸に手を当てて心肺蘇生法を施そうとする。しかしその時、女児が身体を動かして唸り声を上げ、ミシェルさんが興奮気味に「彼女は声を上げているわ」と叫んだ。
この時現場には、同州警察官のキース・コートさん（Keith Cote）が到着しており、びしょ濡れの女児を抱えて救急車まで走った。その後、女児は同州バーリントンのバーモント大学医療センターに搬送されて手当てを受け、後遺症もなく翌日までには退院したという。
そしてこの救出劇を受け、バーモント州警察はミシェルさん、キースさん、80歳の家主の3人の献身的でヒーロー的な功績を称え、「人命救助賞」を授与している。
なお事故当時、池の水深は8フィート（約2.4メートル）あったそうで、このニュースには「自らの命を顧みず、池に飛び込んだ警察官の勇気を称えたい」「彼女こそ真のヒーロー」と女性警察官を称賛する声が多数上がった。またほかにも、「凍った池のそばで遊ぶのは絶対ダメ」「両親はどこにいたのだろうか」「80歳の家主の判断が的確だった」「顔を下にして池に浮いている女児を見た時は恐怖に震えた。女児が助かって良かった」といったコメントが寄せられた。
ちなみに2021年には、イギリスの湖で13歳の少女が流されて死亡した。湖底が突然崩れ、溺れた妹の頭を水面に持ち上げて助ける一方で、自らが犠牲になったという。
画像は『Inside Edition 2024年1月16日公開 YouTube「8-Year-Old Girl Pulled From Near-Frozen Lake」』のサムネイル、『Fox News 2024年1月13日付「Vermont State Trooper plunges into freezing waters to save 8-year-old: video」（Vermont State Police）』『The Mirror 2021年9月23日付「EXCLUSIVE: Girl 13 sacrificed herself to save her sister after lake floor suddenly collapsed」』『localmemphis.com 2021年2月17日付「10-year-old boy dies trying to save 6-year-old sister when they fell through ice」』『FOX 2 Detroit 2023年9月27日付「Life-saving rescue of electrocuted boy by Warren police officers: ‘I gotta get him’」』『KULR8.com 2023年10月20日付「NYPD officers hailed as heroes for saving man from jumping off bridge」』『LAPD HQ 2022年1月10日付X「Foothill Division Officers displayed heroism and quick action by saving the life of a pilot who made an emergency landing on the railroad tracks at San Fernando Rd.」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 A.C.）