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立命館大パンサーズの歴史、アメフト界の頂点極めた「黄金時代」再現目指す

SPAIA

立命館大アメフト部のQB庭山大空,ⒸSPAIA

今季初戦で中央大に16-3快勝も「30点」

高くて険しい山に挑む1年が今年も始まった。2015年以来、7年ぶりの甲子園ボウル出場を狙う立命館大アメリカンフットボール部の今季初戦は5月8日。例年ホスト役を務める「長浜ひょうたんボウル」に、東京から中大を迎え撃った。

昨年の関東TOP8(1部)で3位に食い込んだ実力校。練習量がまだ十分ではない現時点では、対戦相手としてタフな部類に入る。

野沢研が抜けたQBには、庭山大空と宇野瑛祐の2人を交互に起用した。同じ3年生でも、タイプが違う。この日は、風とボールポジション、バックスの特性を生かした庭山の冷静なクォーターバッキングが光った。

2本のTDを奪ったシリーズは、いずれも庭山のオフェンス。もちろん、パッサーとしての宇野の魅力も捨てがたく、ライバル2人の競い合うレベルが高くなれば、得点力アップへの期待は膨らむ。

ディフェンスに目を向けると、新主将DL水谷蓮(4年)がキレッキレの動きを見せた。スピードに恵まれた1メートル87、111キロの巨体は、相手オフェンスにとっては脅威以外のフレーズが見つからない。

QBサック3本。16―3の快勝劇を締めくくるラストプレーも、水谷が見せた渾身のタックルだった。それなのに、白星を喜ぶ笑顔はない。

「春の試合で今後に向けた課題をつぶさないといけないのに、ターンオーバーとか、ボールのセキュリティがゆるかったりとか、まだ昨年と同じミスをやっている。自分のサックも試合の流れを変えたプレーではないので、正直30点くらいのデキですね」

一見、激辛に見える「自己採点」でも、チームが置かれた状況を考えれば、当然といえる。1994年の初優勝以来、6年間も聖地から遠ざかるのは初めての屈辱。最後は宿敵・関学大の壁にはね返され、悔し涙にくれるシーズンがあまりにも長く続いた。オープン戦の1勝くらいで喜んではいられない。

東野稔、河口正史らと学生日本一になった藤田直孝監督が就任

「チームがなかなか勝ちきれない中で、どうやって完成度を高めていくか。選手との対話を重視しながら、私なりのやり方でやっていければいい」

静かな口調で振り返る藤田直孝監督が今季就任したのは、何かの「縁」かもしれない。「怪物QB」東野稔、LB河口正史ら攻守にタレントを擁して、初めて関西1部リーグを制し、そのまま学生日本一まで上りつめた時のLB。圧倒的なフィジカルの強さや、派手さはないものの、堅実なプレーでディフェンスの要を担った。

かつては弱小で、70~80年代は1部と2部を行き来していたチームにもたらした勝者のメンタリティー。大きなターニングポイントに、藤田監督は間違いなくいたのだ。

翌95年は京大に敗れ、96年は関学大を含めた3校プレーオフの決勝で涙を飲んだものの、97年に2度目の優勝。そして、今なお燦然と輝く「黄金時代」が訪れる。

ライスボウル連覇した「黄金時代」のQB高田鉄男がコーチ

「大器」QB高田鉄男の入学とともに、チームはショットガンフォーメーションを導入。高田が3年生になった02年、立命大は3度目のリーグ優勝を飾った。

肝心のエースは、大一番の関学大戦で第1Qに負傷交代。それでも宿敵を48―14で下し、甲子園ボウルも早大を51―14で退けるほどの戦力を兼ね備えていた。その勢いでライスボウルも初制覇。一気に日本のフットボールシーンの「主役」になった。

高田が最上級生の03年もWR長谷川昌泳、RB岸野公彦らタレントの宝庫。まるで相手を寄せつけない強さを発揮し、2年連続でライスボウルVまで駆け抜けた。関西1部リーグはそのまま4連覇し、学生日本一も3年連続。「最強」の称号をほしいままにした。


捲土重来を期す今季、高田は昨年から引き続きQBコーチ、最強ホットラインを形成した長谷川はオフェンスコーチとして、藤田監督を支える。王者への道筋は、勝つ喜びを知る者でなければ描けない。王者がいて、拮抗した力を持つライバルもいて盛り上がるのは、スポーツも、政治の世界も同じだ。

聖地の土を踏むために、絶対避けられない「打倒・関学大」のミッション。大収穫の秋を信じて、春の立命大は地道に鍛錬を積んでいく。

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記事:松平聖一郎

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