第25回「子育てって、いつまで?」
「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組です。
今回も、リスナーの方からいただいたメッセージに、スタジオの3人がこたえました。
子育てって、いつまで?
28歳になる息子は「何年か都内で働いて、実家へ戻ってくる」という生活パターンが続いています。実家にいる時は、仕事とかはせずに一日中、ゴロゴロしています。
ちょっと精神的に弱いところがあるので、あまり強く言ったりはしないのですが、私たち夫婦は、少しイラついています。
小泉:かわいいですけどね。
上村:微笑ましく感じますけどね。
小泉:目の前の番組スタッフに似たようなことを繰り返している女性がいます。笑
大石:笑ってる。笑
小泉:彼女とも話したんだけど、本当にいろいろと頑張っていても、実家とか親御さんと折り合いが悪くて帰れないような人とか、家出したまま生活している人とかもいる中でだよ。こうやって、甘えて帰れる場所があるってすごくいい家庭じゃん。
上村:だと思います。
大石:居場所がある、ってね。
小泉:だけど、お父さんお母さんがイライラするのもわかる。笑 だから、私は、ご夫婦が2人で趣味を持ってどんどん出掛けて行っちゃって、「え、私たちはもうあなたを育て終わったから。違うステージに立ってますけど」っていうのを見せつける。
大石:斬新。笑
小泉:そうしたら「ご飯作っといたよ」とか言われそうじゃないですか?
上村:ありそう。
小泉:だから、ご夫婦も違うフェーズに入ってしまえ、って思いますね。
大石:息子に関心を集中させるんじゃなくて。
小泉:そうそう。
上村:あと、子どもからすると、親の顔を見ておきたいとか、話聞いてあげようかな、とか。そっちの気持ちで帰ってるパターンももしかしたら、あるかもしれない。「あんた!」って言わせてあげる、みたいな。
小泉:元気がなくなっちゃったりするとね、そういうこともあるよね。私は子どもいないけど、えいちゃんはまだお子さんがそんなに大人じゃないもんね?
大石:いや、でも上の子はもう大きいので、帰ってきたり、出たりしてるけど。
上村:それは嬉しい?
大石:家ではブーブー言ってますよ。「とっとと出て行け」とか言ってますけど、でも、正直、いてくれる方が嬉しい。
小泉・上村:へー。
大石:本音はね。あとね、ゴロゴロしているのを見ていると、「三年寝太郎」を思い出す。
小泉:村でずっと寝てて、どんどん大きくなっちゃって「あいつはもうだめだ」って言われてたけど、村に危機が迫った時にムクッと起きて助けてくれる。
大石:きっと、「三年寝太郎」だと。
小泉:うちは逆で。離婚してたので、母親は自由に恋愛とかしてたんだけど、彼氏とうまくいかなかったりすると私のところに来るんですよ。家事をしてくれたり、ご飯を作ってくれたり、嬉しいこともあるんだけど「この人、いちいち来るな。帰る場所、ここなの?逆だろ!」っていうのを若い頃に経験してて。まあ、私も側にいる方が安心だからいいかな、みたいな感じになってましたけど。
大石:なんだかんだね。
小泉:ただ、朝までテレビゲームをするタイプのお母さんで。寝る前にゲームをしてて、ドラマの撮影で早朝に「行ってくるね」っていた時にゲームをしてて、帰ってきてもしてたから「いいかげんにせい」って言ったことはあります。
上村:(笑)
小泉:逆なの。でも、仲良くしてました!
M) かわいいひと / チャットモンチー
「推し活」で世界を変える?
ファン・アクティビズム
お悩みから視点を広げて、こんな話題も紹介しました。
上村:みなさん、推し活していますでしょうか?
小泉:してまーす!
上村:今日の話題は「ファン・アクティビズム(=ファンによる社会運動)」です。今、世界で最も大きな影響力を持っているのはBTS。BTSのファンは「アーミー」と呼ばれています。
小泉:はい!そうです!
上村:アーミーによる社会運動の一例をご紹介します。中国ではメンバーの誕生日にアーミーが募金を呼びかけ、24時間で1億円が集まり、その資金で小学校を設立。早いスピードで大きな力が動くのが特徴です。
大石:なるほどね。
上村:こうしたファン・アクティビズムの原点と言われているのは「ハリー・ポッター」です。グッズで売っているチョコレートの原料をフェアトレードでサステナブルなものにするように訴えたのが、10年前の話。集まった多くの署名を前にしてワーナーブラザーズは「原料を変更する」と宣言しました。
小泉:これは私、言いたいことがいっぱいあります。私もBTSが好きで、アーミーの端っこの方にひっそりと佇んでいるんですけど…40代、50代も推し活している人がたくさんいると思うんですね。BTSがすごく社会性のある曲をつくったり、活動をしてくれたおかげで、「私たち、今まで何もしてこなかった」「今からでも何か社会に役立つ活動をしよう」って思った大人がいっぱいいるんです。それが女性も男性も、全世界にいて。
メンバーたちの誕生日に、それぞれ関心のあるところに毎年、多額の寄付をするんです。メンバーがアーミーの名前で寄付をしていたのを知ったアーミーたちが、自分たちでお金を集めて、メンバーの名前で別のところに寄付をする、とか。そういう循環が全メンバーの中で生まれてたりする。私も「彼らに気づかされてしまった」と思って、いろいろなことに目を向けるようになった感じがします。で、本当に動きが早いんですよ。
大石:すごいですよね。
小泉:1人は少額でも、全世界にアーミーがいるから、簡単にできてしまうと思います。誰かがすごく頑張ってたくさんのお金を出す必要がなく、できる。
大石:社会的なメッセージとかも、アーミーの皆さんは受け止めて、影響を受けて。
小泉:そうだと思います。「ハリー・ポッター」もすごいですよね。さえちゃんとかは世代じゃない?
上村:小学校の頃は映画も、本も、出るのを楽しみにしてました。それこそ、小学校卒業する時にも「もしかしたら、私にもホグワーツから手紙が来るかもしれない」って思ってた時あります。笑
小泉:かわいいよー。今でも思ってていいと思う。「ハリー・ポッター」のファンの皆さんがチョコレートの原料を変えた。
上村:すごいですよね、もう10年前ですよ。
小泉:BTSも、不正労働や児童労働をしているところはボイコットしようとか、あるんだよね。こうやって、誰かを好きっていう気持ちが繋がっていって、地球のためになるってすごくいいことですよね。
大石:めっちゃいい。
上村:経済活動だけじゃなくて、社会も動くんだって。
小泉:だから私はアーミーをやめられないんですよ。
上村:大石さんって推し活してますか?
大石:僕は、事業を作る時とかは想定する人がいるんですよ。「この人が喜ぶために作っていこう」って。
小泉:それは、実在する人を思い浮かべてるの?
大石:そうです。
小泉:それはもう推し活だよね。
上村:いろいろな推し活がありますね。
(TBSラジオ『【公式】サステバ』より抜粋)