【実石沙枝子さんの小説「物語を継ぐ者は」】現実と創作が入り交じってスパーク
静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、7月15日付「文化と人」面で取り上げた作家実石沙枝子さん(静岡市出身)の小説「物語を継ぐ者は」(祥伝社)。
実石さんによるトークイベントが7月27日午後2時から、静岡市葵区鷹匠の書店「HiBARI BOOKS & COFFEE ひばりブックス」で開かれる。詳細は以下の通り。
▼出演:実石沙枝子(聞き手・橋爪充〈静岡新聞社教育文化部〉)
▼日時:2024年7月27日(土)午後2時~(約1時間半予定)
▼参加費:1500円(1ドリンク付き)。中高生800円
▼会場:HiBARI BOOKS & COFFEE ひばりブックス(静岡市葵区鷹匠3-5-15 第一ふじのビル1階)
▼申し込み、問い合わせ:ひばりブックス〈電054(295)7330〉mail:info@hibari-books.com
2022年に「きみが忘れた世界のおわり」(講談社)でデビューした実石さんの長編第2作。劇中劇の冒険ファンタジーに女子中学生が入り込んでいく設定に「既視感」を覚える読者がいたとすれば、その時点で作者の掌に乗せられていると言えよう。何かとままならない現実と、読者の期待の後押しを受けて進む創作(=物語)が入り交じってスパークする感動的な結末は、全く予想できないもの。「だまし絵に涙」的カタルシスを覚えた。(は)