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「天草更紗」って布がすごくきれい!江戸時代に生まれ2度途絶えて復活した伝統的特産品を見てきたぞ!

肥後ジャーナル

「天草更紗」って布がすごくきれい!江戸時代に生まれ2度途絶えて復活した伝統的特産品を見てきたぞ!

「天草更紗」という柄の布をご存知でしょうか?古くは江戸時代、長崎に渡来した南蛮文化を学び天草で作られ始めたものです。その後、2度に渡り製法が途絶え、復活を果たした伝統的な柄です。現在天草市の染め物屋「染元 野のや」で作っていると聞いて、足を運んでみました。まるでステンドグラスを彷彿とさせる西洋風の柄は、歴史と伝統を感じる反面、古臭さのない素敵な逸品ですよ。

天草市「染元 野のや」

天草市に入り、本渡を抜け苓北町方面に進む道すがら、ちょっと住宅街に入った先にある古民家。 ここが、天草更紗染元「野のや」。普段はカフェとしても営業されているそうですが、今は時期的に休業中。

店内には所狭しと「天草更紗」で作られた商品や、布地が並んでいました。

ここで作られているのは江戸時代に天草で生まれたという「天草更紗」。鮮やかな色合と繊細な模様が特徴的な染布です。

財布やポーチ、バッグなど「天草更紗」の製品も。南蛮文化を思わせるエキゾチックな…なんか、こう、天草感の凄い柄。 プリンターでぱっぱっと印刷したわけでもなくて、一つ一つ手染め。どーやったら、こんな細かく染めれるんでしょう。不思議。

この天草更紗を作っているのは「野のや」の店主・中村いすゞさん。 もともと機織りや染め物を手掛ける職人で、18年ほど前に昭和の時代に途絶えた「天草更紗」を天草市の依頼を受け、「誰かが復元しないと、なくなってしまう」という思いのもと、文献や現存する実物を頼りに復活させました。 最初は「3年くらいでできるだろう!」とかんたんに考えていたそうですが、技術的な資料がほとんど残っておらず、試行錯誤の連続だったそうです。

10枚ほど型を使って作成

「天草更紗」は、”捺染(なっせん)”と呼ばれる染め方で作るそう。簡単に言えば、版画みたいな感じで型を当てて上から染料を使って染める。型紙は和紙を柿渋で補強したもの。 これだけでもきれいなんですけどね、こんな大きな枠のある型から…

こんな細かい模様の型まで5~10枚ほどを使用して染めていくそうです。ミリ単位のズレも許されない職人技。

積み上げられた染料は、青系統だけでも種類豊富…これ一つ一つ手作業って…途方も無い…。

染め上がった更紗を乾燥させて出来上がり。これだけ細かい模様で、にじみもしないって凄い話ですよ、本当。

「天草更紗を知ることで天草を知ってもらいたい」

「天草更紗」の柄には、当時の文化や伝統が反映されているものから、少し今風にアレンジしたものまで様々。 中村さんは「天草更紗を知ることで天草をもっと知ってもらいたい」と話します。 正直、実物を知るまで天草にこんなものがあるの知りませんでしたが、中には天草のキリシタン文化を彷彿とさせるものもあります。 「次の世代に継いでいきたい」という思いもあるそうですが、「柄と違って、地味な作業が続くので跡継ぎもなかなかいないんですよ」と苦笑い。 自然豊かで食べ物も美味しい天草に、こんな文化もあるって、なんだか素敵ですよね。

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