Yahoo! JAPAN

東京ヤクルトスワローズ2024年期待の若手&キャンプ注目選手 つぼみ膨らむ左右のスラッガー

SPAIA

ヤクルトの北村恵吾,ⒸSPAIA

史上5人目のプロ初安打が満塁本塁打だった北村恵吾

セ・リーグ3連覇を目指した2023年はまさかの5位に沈んだヤクルト。高津臣吾監督就任5年目となる2024年は球団創設55周年の節目でもあり、狙うはV奪回以外ないだろう。

今オフは楽天を戦力外になった西川遥輝や、前ソフトバンクの嘉弥真新也、増田珠らを獲得。元山飛優との交換トレードで西武から宮川哲、現役ドラフトで巨人から北村拓己も獲得し、ドラフトでは1位・西舘昂汰(専修大)、2位・松本健吾(トヨタ自動車)、3位・石原勇輝(明治大)と3人の即戦力投手を指名した。

積極的な補強で戦力の厚みは増したが、同時に期待されるのは若手の台頭だ。生え抜きスターの山田哲人も31歳となり、3年契約の2年目を迎える村上宗隆は2025年オフにポスティングシステムでのメジャー挑戦が噂される。投手陣の整備はもちろんだが、大砲候補の育成も同時に進める必要がある。

将来を嘱望される一人が北村恵吾だ。近江高から中央大を経て2022年ドラフト5位で入団。ルーキーイヤーの昨季は一軍で12試合に出場して打率.190ながら、8月9日の広島戦で森翔平からプロ初本塁打を放った。プロ初安打が満塁本塁打だったのはNPB史上5人目の快挙というオマケ付きだった。

イースタン・リーグでは96試合に出場して打率.234、10本塁打、46打点をマーク。パンチ力に関してはプロで十分通用することは間違いない。

同じ右打ちの長距離砲だった畠山和洋二軍打撃コーチからエッセンスを吸収。2015年に26本塁打、105打点をマークして打点王に輝いた同コーチの指導を受けて、シーズンでのブレイクを狙っている。

二軍で本塁打王の澤井廉

もう一人、期待のホープが北村恵吾と同期入団の澤井廉。中京大中京高から中京大を経て2022年ドラフト3位で入団した左のスラッガーだ。

1年目の昨季は二軍で90試合に出場して18本塁打、56打点、打率.262をマークして本塁打王を獲得。本塁打を放った時にバットを回転させながら一塁ベンチ方向に投げるバットフリップが美しいことも話題になった。

二軍とはいえ、長打力を示す「IsoP」は驚異の.236。一般的な長打率はシングルヒットも含むため「長打率-打率」で算出するIsoPは、昨季の規定打席到達者で12球団1位の岡本和真(巨人)が.306、2位の村上宗隆(ヤクルト)でも.244だから、いかに澤井の長打力が高いかが分かる。

本塁打は打てなかったものの、一軍でも16試合に出場。32打数5安打の打率.156、1打点の成績を残し、貴重な経験を積んだ。長距離砲ながら俊足、強肩でもあり、3拍子揃った頼もしい選手だ。

昨秋のみやざきフェニックス・リーグで守備時に長岡秀樹と交錯して負ったケガの影響が気掛かりではあるが、順調なら近い将来必ず出てくる逸材だろう。

ヤクルトはこれまで大杉勝男、杉浦亨、広沢克己、池山隆寛、畠山和洋ら豪快で個性的なスラッガーを輩出してきた。北村恵吾も澤井廉もその系譜に名を連ねるだけの素質の持ち主。2024年は次期スターとして、一軍での活躍が期待される。

【関連記事】
・東京ヤクルトスワローズ2024年新加入選手と退団選手 西川遥輝や嘉弥真新也らパの実力者を獲得
・【ヤクルト】2024年春季キャンプ日程 一軍は沖縄・浦添、二軍は埼玉・戸田&宮崎・西都で実施
・読売ジャイアンツ2024年期待の若手&キャンプ注目選手 井上温大と松井颯にブレイクの予感

記事:SPAIA編集部

【関連記事】

おすすめの記事