広域化で廃棄物処理施設整備、観光策など菰野町が過去最大159億円余の一般会計当初予算案発表
三重県菰野町は2月25日、159億9000万円の2025年度一般会計当初予算案を発表した。前年比7億1000万円増(+4.6%)で、過去最大規模。いなべ市との広域で廃棄物処理施設の機能強化とコスト削減に取り組むほか、あらたな名勝、景勝を調査し、台湾を対象にインバウンドを推進する。
諸岡高幸町長は予算案の内容説明を四日市市政記者クラブで行い、「町も人口が減っている状況で、どう抑えるか努力を求められている。将来への礎を築ければという思いで編成した」などと、予算案への思いを語った。
当初予算案の歳入では、町税が63億3603万円余で、前年比4億5657万円余(+7.8%)。地方譲与税、交付金、交付税が40億9635円余で前年度比9311万円余(+2.3%)など。
おもな事業では、いなべ市との定住自立圏形成協定に基づき、廃棄物処理施設の広域化に取り組み、施設の機能強化とコスト削減を図る「廃棄物処理施設広域化整備事業」(新規)1492万円余、専門の事業者と学校給食センターの整備運営に関する業務を進め、小中学校の給食事業の実施につなげる「学校給食センター整備事業」859万円(債務負担行為90億円)、代表電話にAIボイスロボット、総合案内にAIアバター接客システム、町のホームページにAIチャットロボットを導入するなど、行政事務の効率化を図る「DX推進事業」(新規)1889万円余などがある。
また、国指定及び国登録を受けるために、「御在所岳を主峰とした鈴鹿山脈」の名勝、景勝を調査し、地域資源の新しい活用を図る「名勝地総合調査事業」(新規)457万円余、台湾についての講義を観光関係者に行い、先進地視察により台湾の人のニーズを把握、受け入れ態勢を構築する「インバウンド推進事業」(新規)2193万円余、菰野富士で整備が途中で止まっていたバリアフリー遊歩道の工事を行う「菰野富士環境整備事業」1億5000万円など、観光資源の開発、充実なども盛り込んでいる。