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重岡大毅 WEST.と役者の両輪に自信「僕には僕にしかできないことがある」

フジテレビュー!!

重岡大毅さんが、役者の仕事への思いを語りました。

東野圭吾さんの長編小説を実写化した映画「ある閉ざされた雪の山荘で」が、2024年1月12日(金)に公開されます。

“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という設定の中で行われる、新作舞台の主役の座をかけたオーディション。そこで起こる連続殺人事件。果たしてフィクションなのか、リアルな事件なのか…。

主要な登場人物8人は全員役者。それらを演じるのは、映画単独初主演となる重岡大毅さんをはじめ、間宮祥太朗さん、中条あやみさん、岡山天音さん、西野七瀬さん、堀田真由さん、戸塚純貴さん、森川葵さん。若手の実力派が集結し、話題を呼んでいます。

フジテレビュー!!は、重岡さんにインタビュー。本作への出演の決め手や、同世代が集まった撮影現場でのエピソード、役者を演じるということで「自身にとっての芝居」について聞きました。

オチに対する驚きは1回目しかない!だから原作は「心して読みました」

<重岡大毅 インタビュー>

──原作や台本を読んだ感想を聞かせてください。

原作は心して読みました(笑)。いや、毎回そうやけど。「ある閉ざされた雪の山荘で」に関しては、サスペンスエンターテインメントと言われているので、サスペンス特有のオチがあるわけじゃないですか。それに対する「うわぁ!」っていう驚きは、1回目しかないから。だから、心して読みました。

──その驚きを大事にしたいと思ったということでしょうか?

そうですね。心構えが、他の作品のときの感覚とはちゃうかったというか。

「ここで実はこの人がこうやっていて、このとき、この人もこうしてて…はぇー!?」と(笑)。登場人物の全員が役者で、誰が犯人かが大事やから、何度もバーッと読んで、気になることがあったら読み返して、としてましたね。

それは台本もそう。撮影をするときに「次のシーンは、そうそう、その前にこれがあって」と読み返して、どこがつながっているかということは、この作品ではより意識していましたね。

──改めて、本作への出演の決め手を聞かせてください。

僕ら(WEST.)の仕事の入り方って独特で。僕だけかな?いや、メンバーもみんなそうだと思うんですけど、急に呼び出されて、スッと無言で(企画書などを)渡されるんですよ。「これ、やるよ」と。そのあとスタッフさんが「これはこういう話で」と、「新世紀エヴァンゲリオン」のワンシーンみたいにメガネをキラッと光らせながら説明されるんです(笑)。

今回は初めて、企画書を出すと同時に「東野圭吾さん原作です」と言われました。いつもより、スタッフさんのメガネが光っていましたね(笑)。

偉そうに聞こえたら嫌やけど、僕はいただいたお話は全部受けられるように「なんでも来い!」と構えているんです。「どんな球が飛んできても打ち返しますぜ」と。でも、今回はマウンドに東野先生が立っていたから、心の中でですけど1度帽子をとって「ありがとうございます!」「よろしくお願いします!」と、一礼しました(笑)。

──プレッシャーもありましたか?

プレッシャーは…なかったことってあったかな。もう8歳ぐらいから、何かしらのプレッシャーであおられていた気がします(笑)。

でも、今回はよりありましたね。放っておいたら、めちゃめちゃ構えてしまいそうな要素が盛りだくさんで。東野さん原作、映画の単独初主演、役者を演じるという。しかも、同世代の役者が集まっているので、「比べられるんじゃ…?」とか。

いろいろ考えることはありましたけど、そんなものは、1個ずつやっつけていきましたね。

──どうやっつけていったのでしょうか?

カッコいいことは言えないですけど…つまるところ、自分の手の届く範囲のことを頑張るしかない、という。僕の大好きなボクシングの井上尚弥選手も「基本が大事」と言っていたので、まずは自分の手の届く範囲を意識しています。

あとは、常に言っていますが健康第一。フィジカルとメンタルの両方が整っていないと、いいものは生まれないですから。健康は25歳くらいから気にしていて、30代に入ったことで健康に対する意識は進化しているので、今は“シン健康第一”です(笑)。

初対面のキャストが多いなか、仲良くなれたのは岡山天音さんのおかげ?

──演じている久我和幸は、どのような役でしょうか?

久我は、4日間の合宿で行われる劇団「水許」の新作舞台の主演を争うオーディション参加者7人のなかで、唯一、みんなとは違う劇団から参加した部外者です。

その“部外者感”は、自然体で演じられました。周りの皆さんはお芝居を中心にやっていらっしゃいますが、僕はWEST.の活動をしながらお芝居をしているので。皆さんの中に飛び込んでいく感覚は、久我の役に使えそうだなと思っていたんです。

──素の自分が出ている場面もあるのでしょうか?

久我に限らず、どの役も僕が演じるものは“僕”というか…自分の中のものをいかに出せるかと考えてお芝居をしているので、自分の要素も多いですね。

久我は劇団「水許」に入りたいと思っていますが、僕自身は「水許」に入りたいとは思っていなくて。そういうときに「久我にとって『水許』はどういう存在なんだろう」「重岡大毅が今入りたい場所ってどこなんだろう」と考えて、そこから久我の気持ちを理解していく感じ。

“自分事”にしてお芝居をしているので、久我も自分なんです。

──役は作り込んで臨みましたか?それとも、現場でセッションのような形で撮影をしたのでしょうか?

両方ですね。「準備こそすべて」と僕の大好きな…うわ、大好きな人の名前をうっかり忘れてしまった!…あ、冒険家の植村直己さんだ。日めくりカレンダーを持ってるぐらい好きやのに(笑)。

植村さんもおっしゃっていましたが、準備はホンマ大事やなと思うんです。もっと言うと、僕はやれることを準備していって、本番ですべて捨てる感覚なんやけど。自分の考えに固執すると柔軟さがなくなっちゃうので。プロとしてやっていくなら、その塩梅が大事ですよね。

──今回、初共演の方ばかりだと聞きましたが、仲良くなることはできましたか?

一発でした(笑)。クランクインが出演者の皆さんが一堂に会するシーンだったんです。他の皆さんは、それぞれ別の現場でも会ったことがあるようで、「久しぶり!」とコミュニケーションをとっていて、僕は「どうしよう」と思っていて。

そこで見つけたんです。(岡山)天音くんを!初対面の人って「お休みの日、何してるんですか?」とか当たり障りのない話しますよね。天音くんに対してはそれをすっ飛ばして、ダル絡みです。「この人なら許してくれるだろう」って思って(笑)。

天音くんはめっちゃ面白いんです。途中「中条(あやみ)さん笑ってるかな?」とか周囲のリアクションも気にしながら絡んで(笑)。間宮(祥太朗)くんには「お前ら、高校生のときからの連れかよ!」とツッコまれましたね。でも、天音くんのおかげで、皆さんと仲良くなれました!

──ムードメーカーように動いていたのですね。

チャカチャカするのが好きなので、現場でもバーッとしゃべっちゃうし、絡んでいってしまんですよね。

逆に、じっとしていたら本番のことを考えすぎて疲弊しちゃうので、僕なりのアイドリングなんです。それに皆さんを巻き込んでしまっている感じ。いつか雷を落とされる日が来るかもしれませんが(笑)、そのときはそれを力に変えて頑張ります。

──役との切り替えがハッキリしているんですね。

僕は、役を引きずることがまったくないんです。

なんでかって分析すると、強制的にオフになるスイッチがあるからで。それはメンバーがいたり、ライブをやったり、バラエティやラジオをやっていたり。いろいろなことをやっているから考えている暇がないというか、考えなくてよくなるんです。

役者だけをやっていたら、すべてが芝居につながるから、何をしていてもアンテナを張っているようなところがあるでしょうね。だから、「そういう世界に生きるって大変だな」とも思う。でも、憧れる(笑)。

ただ、一つのことを突き詰めるのはカッコいいですけど、僕には僕にしかできないものが絶対にあって。役者さんからは“異物感”のように思われるかもしれへんけど、独特かもしれない仕事のし方で目立って、「唯一無二だね」って言われたいですね。

「このメンツでやれてよかった」共演者から受けた刺激

──実力派と言われるキャストが揃っていますが、芝居で対峙して感じたことを聞かせてください。

みんなそれぞれに個性があるから…見た目も声も。オンリーワンの人たちだからお芝居をし始めたら引き込まれたし、「どんなことするんだろう」とワクワクもしていましたね。

──刺激やインスピレーションを受けたことはありますか?

本当に突き詰めると、いろいろな人に出会えたことが大事だなと思っているし、このメンツでやれてよかったと思っていて。「この8人でやります」と話を聞いたときと今では、皆さんの名前を聞いたときに湧いてくる感情が違いますから面白いですよね。

「この人はこんな人」「あんなことしたな~」という思い出もあるし、人となりが分かっているから。なんか…涙もろくなってきたのかな?今皆さんのこと考えるとめっちゃグッとくる。ホンマはいろいろ言いたいねんけど、こっぱずかしいわ(笑)。

──もしメインキャスト8人でルームシェアをすることになったら、重岡さんは何担当になりますか?

このメンバーでルームシェア!?楽しくなりそう!

担当か…僕ね、優柔不断なんです。ビビりで優柔不断やから、誰でもできそうなことをめっちゃ頑張るかもしれないです。誰でもできるけどやってほしいよねっていう…例えば掃除とか。テーブルの上に並んだリモコンをキレイに並べ直したり、車を運転したり、「荷物持つよ!」と手伝ったり。“やってる感”担当です(笑)。

──劇中のセリフにも出てきますが、重岡さんにとって「芝居」とは?

いろいろなことを経験させてもらってきているので、ひと言で言うのは難しいなと思うけど、これかもしれへんっていうのはありまして。

「生き様」だと思ってます。自分がやってきたこととか、出会ってきた人とか、そこで生まれたもので勝負してるので。

──芝居をするときに一番大事にしていることはなんですか?

先ほども少し話しましたけど、自分事にしていくことですね。自分の過去の経験から芝居に必要なものを役に反映させていて、未来は過去から作られてますから。…あ、今いいこと言わんかった?こうやってしゃべってると、自分でも知らん自分に出会うんですよね。ありがとうございます(笑)。

いや、そうなんです、未来は過去から作られてるんですよ。それが一つと、あとは健康でいること。パフォーマンスしているときにパワーが満ち溢れているほうがいいと、最近やっと気づきまして。食事から、睡眠から、いろいろと体のことを考えています。体を整えると、心も健やかになって、そうするといいパフォーマンスができるようになりますよね。

あとはアスリートに憧れているので、この人生でアスリートになることはないと思いますが、コンディションをバッチリ整えたアスリートの気持ちでやっています(笑)。

──今まで出演してきた作品や共演者から得たものはありますか?また、それがどのように今につながっていますか?

「生き様」とか「健康であること」にたどり着いたこともそうですけど、すべての作品で何かゲットしているんですよね、確実に。いろいろな作品がありすぎて、ピックアップするのが難しい…。

この「ある閉ざされた雪の山荘で」という作品で言えば、まだ始まったばかり。これから上映されて、もっと自分の中に返ってくるものがあるんじゃないかなと思っているところです。

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